中学受験の勉強より大切なことを語る、教育ジャーナリストは「二月の勝者」とコラボした

「15の春」も青春の入り口で人生の選択を迫られていたものですが、都市部を中心に、中学受験による「12の春」が増えています。

入試という一発勝負のために、2−3年、勉強を強いられる小学生たちのことを親はどう思うのでしょうか。彼らは、この「中学受験」で何を得られるのでしょうか?

中学受験生に伝えたい 勉強よりも大切な100の言葉: 「二月の勝者」×おおたとしまさ』を読んで考えてみました。

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自分の人生が見えない時期に必死に頑張る子どもたち

小学生の頃、大人になって何になるのかを具体的に考えている子どもなど少ないもの。

毎日を楽しくめいいっぱい過ごすことが最優先なわけで、余計なことなど知らないまま、新しいものを着実に吸収して成長していきます。

そんな彼らが、自分の人生の未来なんてわからないのに、必死に頑張るのが中学受験という勉強の戦いです。

中学受験は親も大変だけど、一番しんどいのは経験がない子ども!

マンガ『二月の勝者』とコラボしながら、教育ジャーナリストのおおたとしまささんが書いた『中学受験生に伝えたい 勉強よりも大切な100の言葉: 「二月の勝者」×おおたとしまさ』を電子書籍で読みながら、中学受験というものを深く考えるきっかけをもらえました。

中学受験は、まだまだ子どもで経験値が足りない子どもを鼓舞して勉強させるために、親が必死になる世界と言われています。

塾や家庭教師に支払う教育費だけでなく、受験費用に、入学金以降にかかるコストを考えると、経済的に余裕がなければ、チャレンジさせることができません。

しかも、住宅や車の購入と違って、多額のコストをかけても合格するかどうかは、本番の試験の点数によるので、基本的に一発勝負。

実力だけでなく、運も左右する世界です。

今まで、徹底的に勉強をしまくった経験のない小学生に、遊びなどの娯楽を捨てさせて頑張るというのは、よほどの勉強付きの子ども以外にとっては地獄みたいなもの。

きっと、あの学校に受かれば、親が喜んでくれるという気持ちに支えられなければ、踏ん張れないもの。

おおたさんが著書の中で、どんな結果になっても、この経験は大きな価値になると断言する部分には共感できます。

大人が解いても難しい問題をこなしていくテクニックと自制する気持ちが必要

現在、公立の小学校は、カリキュラムが多彩すぎて、子どもたちをお客様のように楽しませる授業や企画が盛りだくさんです。

本来ならば、学力の基礎、人間関係の基本を学ぶべき場所なので、厳しさも必要なのに、ハードなことをさせてしまうと、本人たちがギブアップするか、親がモンスターとなってクレームを言ってくる。

となると、学びに関しては習い事か、自習(教材であれ、Youtubeであれ)に頼るしかなくなります。

その結果、親たちは、中学受験によって子どもたちのレベルや環境を変えようと考えるわけです。

塾に行けば、宿題や授業を含めて勉強量は圧倒的に増えます。

また、入試対策としてテクニックを覚えることも求められます。

さらに、煽られる形で、遊びたい、テレビやゲームをしたい気持ちに自制を求めるというストレスに耐えていかなければなりません。

この苦行をしてまで、中学受験を通して公立一貫校や私立に進もうと考えるのだから、地方に住われている方、子どもたちの祖父母世代、生活が苦しい世帯の方には、想像もできない世界です。

中学受験によって得られるものは何か

本の中で書かれている通り、中学受験に挑んだ経験、合格という興奮などは人生を変えるきっかけになります。

大人の労働時間に負けないぐらい勉強に打ち込んだ子どもたちは、脳みその中で学習した知識や考え方は深まっているのでしょう。

プレッシャーやストレスを乗り越えたというのは今後の人生にとって、大きな財産です。

ただ、この時の知識が人生の全てを左右するわけではありません。

高校受験、大学受験など誰もが通った入学に伴う選抜試験の内容を大人になって必要な知識、日常に役立つのか、と言われれば疑問が多いものです。

受験による合格は、1つの大きなマイルストーンでしかなく、その後、始まるステージとして、入学後に、どんな友達と会えるのか、どんな先生と学びを得られるのか、が大事なのです。

地域主体の公立学校であれば、同級生の顔ぶれは、親の転居有無がなければ、10年近く固定されます。

もちろん、貧富の差や、考え方の多様性などは、地域の公立学校に通う子どもたちの方が多いのが特徴です。

中学受験の結果、何を得て、その先に何をするのか。

過度な期待をせず、咲かれた場所、自分が身をおく環境でどう頑張っていけるのか、何かを見出せていけるのか。

ここまで辿り着こう思わないと、合格することだけをゴールにすると燃え尽きてしまうリスクがあるのです。

人生は自分で切り開くもの、その可能性を広げるという意味での中学受験という選択肢

今、良い大学を卒業したからといって、大手企業に就職したり、上級公務員になって、人生が安泰というスタイルは崩壊しかけています。

自ら、自分のキャリアや仕事を作っていくのが求められるのが、令和時代で成長していく子どもたちです。

自分の個性と能力を磨いて、社会で活躍できる人材になるために、切磋琢磨するチャンスをえるには、中学受験は意味のある選択肢です。

もちろん、私は、高校まで公立学校出身者なので、中学受験を賞賛したいとは思いません。

本人と話し合い、家族の判断として、挑戦してみる価値はあるとは考えています。

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◆ ドラマ「二月の勝者」は、12歳で人生の分岐点に迫られる現場に居合わせると塾・親の関係を描いていた

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。