コンテンツの消費はスピードアップが当たり前に!タイムパフォーマンスを求める時代

最近、1.5倍速ぐらいで動画を見ていることが増えた気がします。

以前ならば、CMをスキップしていれば済んでいたのに・・・。

今は、標準スピード(1.0)で見ていると、遅いと感じるようになりました。

機能として、2倍速まで付与される動画サービスが増えたからなのか、私たちが長時間コンテンツに集中できなくなったのが原因なのでしょうか。

『映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~』を読んで色々と気づかされました。

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莫大な量の動画・映像コンテンツを早く見てしまいたい!速読と同じ考え方だ!

世の中に、映像と呼ばれるコンテンツがプロのみが作っていた時代は、品質(クォリティ)の維持は、ものすごく重要なポイントでした。

ところが、一般人が動画コンテンツを簡単に作成し、展開、流通するようになると、じっくりと質を味わる感覚よりも、ファーストフードで食事を流し込むような感覚に変わっています。

実は、この感覚は、本を少しでも早く読みたいという、速読法の発想と近い、倍速視聴法が誰にとっても普通の世界に変わってきたということを物語っています。

技術的に倍速まで映像と音声がカバーできるようになった進化

『映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~』を読んでいて、自分自身もコンテンツをスピードを上げて消費している一人になっていると気づかされました。

最初は、スピードを上げたら、聞き取れないし、映像を見るのが疲れるし、面白くないと思っていた、倍速(1.25倍速、1.5倍速など)機能をつけていた動画コンテンツたち。

よほど、スローな物でなければ、1倍速(標準)のスピードで楽しめば良かったのです。

ところが、今、映像と音声が2倍速になってもそん色ない品質を保てるようになると、私たちは、抵抗感なく、この倍速機能を使いこなすようになっています。

限られた時間の中で、タイムパフォーマンスを求めてるのは当然

忙しい日々を送る中で、映像コンテンツを数多く消費するのは大変です。

そもそも、1つの作品が2時間を超えるとしたら、集中力が持たないと感じるのも当然です。

全く飽きることのない、テンポと展開力ならまだしも、途中で離脱したくなるもの。

ラストまで含めた要約モノで済ませる方法もありますが、それはそれで不満。

若い人たちのタイムパフォーマンスを問う考え方が生み出したのが、映像コンテンツの倍速サービスなのです。

もちろん、技術力が高まり、音声も映像も理解できる状態で視聴できることは大歓迎に思われる時代なのです。

限られた時間の中で、映像コンテンツを消費するためには、倍速機能が求められます。

10秒スキップでは満足できない、常時少しでも早くコンテンツを見切りたい

Amazonプライムビデオは、現時点では、10秒スキップ機能止まりで、倍速機能は付加していません。

Netflixは、以前はなかったものの、現在、1.5倍速の機能が利用できると言われています。

他の動画配信系サービスも、世の中の流れとして、タイムパフォーマンスを追うトレンドに応じて、機能付加しているサービスが増えています。

もはや、一瞬のスキップで満足せず、少しでも、1つのコンテンツを所定の時間より早く見切りたいという気持ちが強くなっているのでしょう。

また、長時間、ゆっくりと味わうコンテンツに耐えられない若者が増えているという主張も、『映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~』の中でされていましたが、この気持ちや風潮は納得できます。

我々も刺激とスピードがなければ満足できなくなっているのです。

脳の処理速度はどこまで上げられるのか

ここで問題になるのは、私たち人間の脳の処理速度はどこまで上げられるのかという話です。

人間の脳が100%活用されていないという事実を思い知るたびに、この倍速機能で認識できるようになった私たちは、コンピューターには追い付けなくても、明らかに処理スピードは上がっているのです。

心や理解がついていけているのか、単純に視聴として対応可能になっているのかは、検証する必要があると思いますが、結果として、我々は、大量コンテンツを、消費するために、この倍速環境を利用するのが当たり前になろうとしています。

ゆったりと流れる時間の中で、映像コンテンツを楽しむ気持ちの余裕は残したいものですが。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。