「複業」×「スモールビジネス」で自分の領域・ビジネスを多角化するという生き方
起業して会社を大きく成長させて、株式上場を狙うというスタイルは、ビジネス成功の王道のように言われてきました。
ただし、誰もが創業者になり企業トップになるだけでも、雇われるだけの労働者でもないスタイルがフィットする人が増えている。
好きなことをして、自由に生きていく人たちの存在は、SNSや書籍などでも一部見うけられるようになりました。
午堂登紀雄著『自分だけの「絶対領域」の作り方: 「複業」×「スモールビジネス」のススメ
自分の傾向を知る、ということは働き方を考える第一歩だ。
自分のビジネスを大規模に展開して、従業員を増やして拡大を目指すのではなく、スモールビジネスとして、外注を用いることで変動費をコントロールすることで、リスクを回避してきた午堂登紀雄さんの働き方。
自分の会社を整理して、複業を行いながら、スモールビジネスにトライ&エラーをしてきたことについて、気軽に語っています。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」と人が言ったとしても、仕事も職業も一生ひとつでなくたっていい。仕事も職業も途中で何度も変えていいし、同時に複数の仕事を持ってもいい。
ひとつの仕事を軸に、関連する他の仕事へと派生させる。するとおもしろそうなものにぶつかる。それをまた仕事にしてみる。そうやって多面的な自分を作っていく。
ひとつの仕事から派生していき、多面的な自分を楽しむというのは、結果として分散型の多様なスモールビジネスを積み上げることになっています。
人生を複線化させるためのひとつの考え方は、「この仕事に賭ける」という意識というか覚悟を捨てることだと思っている。依存しない、頑張らない、努力しないという「ゆるさ」を持つことだ。
どうしても、固執してしまうと単線な生き方を選んでしまいます。
飛びぬけた存在のプロフェッショナルとして、極めるという働き方、生き方も悪くはない。
ただ、柔軟に時代や状況を見ながら、シフトしていくほうが、予測不可能な未来を歩いていくには必要なことと、誰もがうすうす感じている。
だから、副業、兼業に対して寛大になり、「複業」という表現で、パラレルワーカーを推奨する原動力になっている。
本業と副業のバランスなどは余計なことだとして、午堂さんは、以下のように語っている。
本業とか副業とかいう区別はなく、どれも本業なのだ。
区分けする意味などなく、どれもが本業で、それを複数持っていることが、バランスとイノベーションになるというのが、1つのトレンドになろうとしている。
特別に多才である必要はない。1つ1つは、大きなビジネスにならなくてもいい。
複数の趣味を持つ人のように、いくつかのビジネスを併存させれて構わない。
積み上げ続けるのが正しいかというと、この考え方を否定して、あっさりと捨ててしまうことにも午堂さんは言及しています。
仕事は環境や自分の変化とともに新陳代謝するものだ。何か新しいことに取り組むには、今やっている何か古いものを捨てないと、時間が確保できないのだから。
実生活として、全ての人が100%以上のパフォーマンスを出そうとか、古いものを維持しつつ、新しいものも加えていこうというのは限界が生じる。
結果として、ビジネスにも断捨離は必要で、自分から他者へ委譲してもかまわないし、ニーズに合わないと判断すれば、終わっても良い。
第三者があれこれと意見を言うことに耳を傾きすぎてはいけない。日本人は、同調傾向が強いから、少しでもオーソドックスな道から逸れることを嫌う傾向があります。
本業とか副業とかいう区別はなく、どれも本業
最近、私の周りで複業としてパラレルワーカー的な働き方をする人を見ていて、時間管理などをつぶさに見ていて、素晴らしいと思う反面、全ての人に当てはまらないスタイルであると考えるようになりました。
最近、午堂さんと同じ言葉を語る人がいました。
本業とか副業とかいう区別はなく、どれも本業なので。
多角的な活躍を見せる朝日一恵さんに、サードプレイス・ラボの登壇の企画を相談した際に、メッセージでもらった言葉です。
どれも本業。つまり、サブという位置づけではなく、どこにも自分の全力を尽くしているという考え方とアプローチ。
1日の中でも、日々状況によって、優先順位は発生するものの、どれも自分にとってメインなビジネス・仕事なのだと捉えると、プレッシャーに感じる人もいるでしょう。
どれもが、自分が選択して楽しい仕事ならば、すべてに対してフラットに取り組むことができます。
私の中で、本業・副業の二分論に違和感が消えなかったのは、この部分が足りていなかった為だと気づかされました。
人間は多面体であって、組み合わせを自由に選びながら自分の「絶対領域」を作り上げる
天才として、1つの分野に突出するのでなければ、人は、複数の顔や役割を持って生きています。仕事上の役割、家族の役割、地域の役割、同級生など仲間の中でのポジション。
サードプレイスも、仕事と家庭ではない第三の居心地の良い場所という自分の陣地を確保する為に求められています。サードプレイスのみで生きるということはありえません。
いろいろな役割ややりたいことの中で、どのように自分を作り上げていくのか。
誰かに強制されるのではなく、自分自身で作り上げていくことで、「絶対領域」を持てた人間は魅力的で、イキイキと生きていると誰もが羨む存在になります。
そこに我慢や歯を食いしばって辛抱するようなイメージではなく、ニコニコと笑いながら、自分のやりたいように、それであって、誰かのために貢献できるようなビジネスや生き方につながっていければ、楽しい自分だけの人生を描くことができます。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。