成功よりも幸福のほうが大切だ!アドラー心理学の岸見一郎さんの本を読んで考える

幸福と成功なら、幸福に価値を置こう

岸見一郎さんの『成功ではなく、幸福について語ろう 』を読んで見ました。

岸見さんといえば、ベストセラー本『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』を書かれて、アドラー心理学を世の中に広めた人です。

成功に向けたビジネス書は大量にあるものの、幸福をメインに書かれた本はそれほど多くありません。それだけに、このタイトル『成功ではなく、幸福について語ろう 』は私を引き寄せました。

人生で成功したいという軸はよくわかります。失敗をあえて選ぶ人生を好む人はいません。

では、成功したとしても不幸せな人生と、成功したとはいえないけれども幸福な人生、どちらを選ぶのが良いのかと選択を迫られたら、どちらを選ぶでしょうか?

「アドラー心理学」の理解を深めながら、幸福を考えてみる

この本自身が、講演や人生相談的なコンテンツを集めて設計されているので、本質がわからなくなりがちな点は少々残念でした。

ただ、はっきりとわかったのは、著者の岸見さんは、思い悩み哲学を学び、アドラー心理学に辿りついたという事実。

そして、大病を患ったことで、生きることに対して見つめ直して、今の生き方を選んでいるという姿です。

アドラーに注目して、ベストセラー本を出した成功者の一人と、岸見さんを認識していました。

特に、誰にとってもわかりにくい、アドラー心理学の「共同体感覚」を伝えようとしている点に、100%納得できない方は、私以外にも多いでしょう。

アドラーは、「共同体感覚は、生まれつき備わった潜在的な可能性で、意識して育成されなければならない」と語っています。

この共同体感覚が発達している人は、自分の利益のためだけに行動するのではなく、自分の行動がより大きな共同体のためにもなるように行動する。私は、この共同体感覚とは、個人よりも社会などの広い対象を考える利他主義なものをイメージしています。

自分の利益や成功だけにしか関心がないとすると、下心的な思いを抱いて他人とかかわり、利用しようとしてしまうもの。自分のことばかりにフォーカスしてしまう。

共同体感覚が未熟な人は、自分の行動の結末や影響を予測することをやめて、自分の利益だけしか目に入らないようにする。いわゆる自己中心、利己主義な人間ということを意味していると理解しています。

結果として、自己中心的、自分だけ良ければよいとい発想を起点で生きていくと、自分と周囲の中で問題を抱えて不幸な人生を送ってしまいやすい、と。

この自分中心というのは、個人だでなく、自分の家族、自分の所属する組織(会社や団体、地域など)に優先的なメリットを考えてしまい、社会問題を起こすことは頻繁にあると思います。

他人を中心に、相手のことを考えてというと、偽善者だと揶揄する人もいますが、自分も相手も幸福にあるべきという考え方は、素直に受け入れたほうが穏やかな人生を歩めるような気がします。

岸見一郎さんの『成功ではなく、幸福について語ろう 』の中で、何度も取り上げられるのが、三木清さんの『人生論ノート 』を土台に考えていることがわかります。

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私は、名著とされる『人生論ノート 』を読んだことがありません。時間を作って、この本を呼んで自らの人生と幸福、成功について考えてみようと決めました。

私の幸福は、金銭的なものや名誉よりも、人と楽しく生きることにある

個人の幸福感は、人それぞれで異なります。

裕福な生活を送れれば幸福と感じる人もいれば、事業を拡大することで成功者と見られることに幸福感を得る人もいます。

では、私の場合はどうなのだろうか、と考えてみました。

もちろん、金銭的にも、社会的にも成功していれば、幸福なのは間違いありません。ただし、これは絶対条件ではありません。

人は一人では生きていけない以上、自分と関わる他人と一緒に楽しく生きることができる。お互いのことを応援したり、成長しあえるような関係性を広げて、心の充実感を得ることが前提条件だと思います。

だからこそ、私の掲げるサードプレイスへのミッション

Expand your life with energy and support.

という「拡張」というフレーズと、相手へのエネルギーとサポートをしていくという姿勢を語っている言葉に落とし込んだからこそ、アドラー心理学の軸が理解できていたことに気が付かされました。

あなたにとって、幸福って何ですか?

<幸福を考える本>

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。