日本人は6人に1人が貧困層と言われています。また、世界では7億人超が絶対的貧困であるという観点から、『
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絶対的貧困と相対的貧困の違いを明確に分ける
この『』を読むまでは、果たして、日本人に著しい貧困層が、それほどたくさんいるのだろうか、という疑問を抱いていました。
家も持てない、全く食事を取れない、というほどの方は、路上生活者として、社会の一部であって、命に関わるほどの貧困層
絶対的貧困は「生きるための最低限(食・住)が不足する状態」で途上国に多い一方、相対的貧困は「国や地域の平均生活水準より貧しい状態」で先進国に多い格差の指標であるという違いを明確に分けることで理解が進みます。
この点から、著者は、日本の相対的貧困について掘り下げていきます。
世界第4位→5位へGDPの転落と先進国中ワースト4位の貧困国の実態
私が子どもの頃は、高度経済成長を終えてしばらくの時期だったこともあり、日本のGDPはアメリカに次いで第2位の経済大国と言われていました。
「エコノミックアニマル」と揶揄されるほどの存在であり、中流層の多い社会は、安定した生活を誰もが一定水準で送れる国だったと記憶しています。
現在は、GDPは世界で第4位、おそらく、2026年には第5位に転落しそうな位置付け。
もちろん、GDPだけが全ての指標ではなく、国民が幸福感を持ち、安心安全で暮らせているならば問題はありません。
日本の抱える想定的貧困の3つのポイントとは
では、日本の抱える相対的貧困とは、どのようなことを指すのだろうか?
相対的貧困率の高さ
この本で語られている「相対的貧困率」とは、その国の“普通の生活水準”と比べて、かなり低い収入で暮らしている人の割合を示す指標です。
日本は、先進国の中で「相対的貧困率」の割合が高いとされ、一人暮らしやひとり親家庭などが深刻だとされています。
北欧の国々は、税金を多く集められていますが、福祉に還元する仕組みが成立していることで、貧困率を抑えられていますが、日本の税制や社会保障は支える力が弱く、格差が広がりやすいという背景があります。
バブル経済崩壊以降、就職氷河期世代から非正規雇用の方が増えたため、安定的な収入を得にくい働き方が広がったことの影響と考えられます。
子どもの貧困と教育格差
最近、CMや広告、ドキュメンタリーなどでも、子どもの貧困の話に触れる機会が増えています。
学校に通えてはいる(教育の提供の平等性)ものの、家庭の経済力によって、学習環境に差が生まれています。
給食費などが無償化の流れがあるとは言っても、日頃、生活費の中で占める食費を削らなければいけない家庭で過ごしていれば、当然、進学をあきらめざる得ない子どもたちが存在しているわけです。
教育格差は、学力の差に直結し、大人になってからの収入格差へ発展していきます。
この子どもの貧困は次の世代にも連鎖してしまうため、相対的貧困層から一般的な生活層に戻れない状態は、社会の人材育成にも大きな影を落とし、企業の今後にも大きく影響を及ぼすと言われている課題です。
女性と非正規雇用
日本では女性の働く割合は増えていますが、現状は、その多くがパートや派遣などの非正規雇用で働いています。
当然ながら、正社員と比較すれば、給料が低く、生活が苦しいという状況につながります。
欧米では、子育てをしながらも働きやすい制度や柔軟な働き方が整っており、女性にとって安定して働ける環境が確立されているそうですが、日本では不十分と言わざるえません。
結果として、女性は、貧困に落ちるリスクが高いのです。
もちろん、女性のパートナーになりうる男性も、どう働くのか、女性を支えることはどこまで可能なのかという観点も忘れてはいけないでしょう。
女性の雇用率だけでなく、制度の整備と働きやすい文化の熟成は不可欠です。
日本の社会構造が生み出している問題
日本の貧困の特徴は、先進国でありながら、実態が把握しきれない、見えにくい点にあります。
税制や社会保障は整っていると思われていますが、肝心の苦しい方々へ手を差し伸べきれているかというと微妙です。
だからと言って、誰もが生活保護を受け入れることだけがゴールにすべきでもないのは当然のこと。
個人で解決できない問題は、社会構造が生み出している問題であり、この問題を長期的に本格的な改善・改革を行なってこなかったツケを払わせられている状況と理解する必要があります。
世界の絶対的貧困には家族や地域がギリギリで支えている
世界の中でも、絶対的貧困層が多い国は、家族や地域がギリギリのラインでお互いを支え合って生きる様子が伺えます。
日本の相対的貧困は埋もれて、見えない状況に比べると、明らかに、見てわかる貧困なのです。
今までも、現在も、日本はこれらの国への経済的支援を行なっていますが、末端の絶対的貧困層にダイレクトに届いているかは微妙です。
むしろ、最近の風潮として、それらの国への経済支援をする前に、日本の想定的貧困層を救う手立てを増やすことを求める風潮があるのは致し方ないと言えるでしょう。
家族の単位も小さくなり、地域との結びつきも薄れた日本という国の中で、個人を救えるのは、やはり行政・政府の政策しか手立てがないと考えるべきだと私は思います。
もちろん、しっかりと管理監督をしないと、困っている当事者に届かないという問題は、海外への支援と同様のカラクリがあるように感じます。
経済的な生活が苦しい、困難な個人や家族に届けていかねばならない
マイナンバー制度も含めて、国民の管理・データが溜まっている以上、本質的に苦しい生活を送っている人たちを救わなければ、国家として国民を救えていないというべきです。
贅沢を望めば、キリがありません。
もっと、良い生活、ゆとりのある日々を誰だって求めたいものです。
裕福な富裕層も、個人の努力、実績、成果によって勝ち得たものであったり、家族の積み上げた過去のおかげであり(不動産資産など)、個人そのものの能力だけで成り立っているとは言い難いものがあります。
一方で、日本は、フードロスや大量のゴミが出るような生活形態もまかり通っている社会です。
平等な機会と、最低限以上の生活が過ごせる国でなければ、今後、富裕層は海外に移住し、残っている日本人と、外国籍の方々で苦しい毎日を送るような国になるのでしょう。
戦後、復興を遂げて、平和と安定、経済的な幸福感を求めてきた世代に対して、申し訳ない気持ちが湧いてきます。
想定的貧困率が下がる国になってさえいれば、GDPは世界何位でも構いません。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。