富裕層専門のカリスマFP 江上治さんの『年収1億円思考』を読む

「年収1億円思考」を持てる人は限られてる!

年収が億の単位になるのは普通の人じゃない!

とはいうものの、2017年に日本で1億円以上の収入を稼いだのは、23,250人(国税庁統計年報より)もいるのです。

総人口で割っても仕方ないので、就労者で割ると、0.031%という希少性があります。

この段階で、年収が億の単位の人間はハンパない人と言えます。

ある人が年収1億円の人の税金を計算して、手取り額をシュミレーションしたところ、月収で413万円、年間で4,962万円といいます。噂通り、年収の半分が税金や社会保険料として納付することになるのがわかりました。

「年収1億円思考」を誰もが持てるとは思えないけど

年収が多ければ幸せな人生という確約はないですが、年収1億円につながる思考スタイルがあることを、江上治 著『一生かかっても知り得ない 年収1億円思考』を読みながら理解を進めました。

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稼ぐ人になるための5つのキーワード

① マインド
② 固定観念(概念)
③ 素直さ
④ 数値判断
⑤ 金遣いの思考

この中で、誰もが実は難しいのは、①マインド⑤金遣いの思考だと感じました。

仕事を丁稚奉公と考えて、稼げるマインドを身につけるという点。確かに、若い頃に、しっかりと自分の型として定着させれば、年収1億円の思考が普通の感覚になるのかもしれません。

また、節約思考で無駄を省こうと思うと、大事な投資のタイミングを見誤ることがあるのも納得はできますが、正直言って、どこまで投資思考になれるかは、難しいと言えそうです。

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稼ぐ人になるためのメンターのアドバイス

どの世界にも自分を成功に導くには、メンターの存在は不可欠です。

今回の著書の中で、ビジネスで稼ぐために大切なメンターのアドバイスを7つあげています。

① ビジネスにおける大義(正義)
② 投資マインド
③ お金の使い方
④ 人を見るポイント
⑤ 身内こそ大事
⑥ 性格に合ったビジネスモデル
⑦ 人の使い方

どれも大切なポイントであるとわかるのですが、私は、⑤身内こそ大事の中で語られていた部分に興味が惹かれました。

ふだんから身内を大切にし、感謝の気持ちを持ち、その気持ちで接していたら、足を踏み外しそうになったとき、「おい、お前、大丈夫か」と聞いてくれる、諌めてもくれる。

稼いでいれば、どうしても身内との軋轢を生んでしまうケースを想像してしまいます。

でも、古今東西でビジネスで成功しているのは、ファミリービジネスが多いといことを考えても、身内を大切にする気持ちがなければ、個人だけが救われる、儲かるという発想では立ち行かなくなることが事実なのでとわかります。

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戦略性としてのポジショニング

稼ぐ人は、ポジショニングが的確でうまい。自分の強みを存分に生かし、お金を稼ぐことができるポジション、自分にとって適切な「働き場所」を知っている。

稼いでいる人は己のことをよく知っている。自己分析が間違っていないからこそ、自分の強みや戦える場所を把握している。

また、無駄なことに手を広げすぎず、絞り込みが上手であり、場合によって捨てる覚悟が必要な時に冷静な判断ができています。

自分と他者を比較できる能力を持ちながら、自分を見つめて、ビジネスに邁進できるからこそ、年収1億円クラスが維持できるという話は、読んでいて納得はするものの、普通のビジネスマンであれば、具体的な策について煮詰まってしまう箇所のように思えました。

自分の強みをビジネスに生かしきれている、と堂々と言える人はあまりいないからです。

稼ぐ人たちのパーティーに参加して違和感を感じる?心地よさを感じる?

私は、数年前、某著名人の主催する大型パーティーに参加したことがあります。

参加するだけで、びっくりするほどの費用がかかり、どんな方々が参加するのかと思いきや、ゲストも、参加者もレベル感が違いすぎて、私のような普通のサラリーマンにとっては、居場所のない環境でした。

これが稼いでいる人たちと、普通の人レベルの差なのだと感じられた貴重な経験でした。

自分に自信がないし、言い訳な言葉を吐いてしまう。

それは、稼ぐ人が嫌う、無視する(スルーする)タイプそのものです。

ただ、彼らは、私をバカにするのではなくて、何かあれば一緒にやりましょうというスタンスを崩しませんでした。(もちろん、本音トークではないでしょうが)

一部の方は、真剣に私のことを考えて、何かをしてあげようという関わり方をしようとしてくれた方もいたのです。

甘えるのが得意ではない私には、何もアクションはできなかったことを、今更ながら反省しています。

あの時、次に向けて何か動けていれば、人生は違っていたかもしれない。

後悔はしないと決めてるので、あのような場所にいても違和感のない人間になるか、全く触れない世界と割り切るか、この二択を常に頭の片隅に入れています。

稼げれば立派だというけど、それだけの価値観が好きじゃない

江上治さんという富裕層向けのカリスマ・ファイナンシャル・プランナーの言葉だけに重みと深さ、実績からくる自信がみなぎる一冊でした。

ただ、価値観は多様です。稼げば勝ち。どんどん稼いでいければ人生はハッピー。

それも一つの憧れとして誰もが抱くものですが、そのゴールはどこにあるのでしょうか。

金額でもなく、名声でもないとしたら、どこに自分のゴールを設定するか、明確にしなければ、迷ってしまうはずです。

どんどん稼いで、税金を納めて、雇用を生み出して、いいものを手に入れて、という生き方を賞賛します。

誰もが同じ道を歩む必要性はないのです。

一度、この一冊を読みながら、稼ぐ人の思考法が自分と会うのかどうか、見つめ直すには最適だと思います。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。