鈴木亮平さんのツイートから、図書館で予約した1冊『紛争地の看護師』(白川優子・著)を読んで考えてみました。
日本は平和な国であって、戦争・紛争による理不尽な怪我や障がいを負うことがない安全な場所なのだと改めて気付かされました。
世界の紛争地域で活躍する医療スタッフ、白川優子さんの言葉から伝わるリアルな様子を、想像しきれない光景を頭に描いていました。
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私は、リアルに戦争・紛争を知らないという事実
私は、昭和後半の生まれなので、日本人として、リアルに戦争・紛争を体験したことがありません。
もちろん、湾岸戦争などの映像や、映画作品、ドキュメンタリーなどで知識を吸収してきましたし、祖父母世代は、当時の記憶をもとに語ってくれた話はインプットはされています。
それでも、私は、戦争や紛争のリアルは知らないという大前提を思い知ることになりました。
世界には命が儚過ぎる国があるという事実を見過ごしてはならない
『紛争地の看護師』の著者、白川優子さんは、子どもの時に、「国境なき医師団」の存在を知り、いつか、自分もメンバーになるという夢を抱いていたそうです。
看護師になり、英語を学ぶために留学を経て、辿り着いた「国境なき医師団」の医療スタッフとなり、世界各地の紛争地域に足を運んできました。
本の中に出てくるエピソードは、現実として受け止めるには、どれもが胸を締め付けられる背景が存在しています。
紛争は、何かをきっかけにして、地域内を分断して、双方が武器を持って戦い出した時点で、一般市民が巻き添いにあってしまうもの。
怪我人や重症者を引き受けて、彼らの命をつなぐ存在として、現地の制限のある環境で頑張る存在として、頭が下がります。
私自身、「国境なき医師団」へは、毎月少額の寄付をしながら活動を応援しているのは、同じ時代に生きる人間として、せめてもの贖罪的な思いで行っています。
命を救うという行為は素晴らしいけれども、その前提は、武器を使って反対側の人間たちを殺戮・破壊している行為がなければ、ここまでの惨状で、彼らが頑張らなくても済む話なのに。
なんとも命が儚い国が世界にはあるのだという現実を突きつけられた一冊でした。
緊急の医療行為もままならない安全でない場所で活動するのは簡単なことではない
看護師としてのキャリアと夢を実現して、「国境なき医師団」の看護師として活躍する白川優子さん。
彼女にだって、家族や友人、恋人はいるわけで、彼女自身の命を心配するのは当然のこと。
安心安全とは言えない紛争地域で、医療に従事するというのは、器材もなければ、スタッフも足りない、衛生環境も整わないで取り組むということを意味します。
本の中で、彼女自身が、1人の人間、女性として感じた恐怖の場面を語るシーンがいくつかありますが、同僚である医療スタッフたちは、落ち着いて、今できる医療に全力を注いでいます。
普通の人間であれば、あえて、紛争地域を選んで、自ら医療スタッフとして働こうという意思は示す人の方が少ないでしょう。
何度も、何ヵ国も足を運んだからこそ、経験値が溜まっていくから、団体から期待される役割も増えてるのは事実だとしても、繰り返し派遣されるスタッフとして命の保証なんてないのに。
もし、平和で安心安全ならば、もっと違う形で患者と向き合い、治療行為に専念できているはずですから。
IS(イスラム国)が世界に与えた恐怖のインパクトは消えない
2015年、シリア入りしていた、フリージャーナリストの後藤健二さんが殺害された一件は、世界に、その残忍な画像も流されて、私たちの心を深く突き刺した事件を覚えているだろうか。
紛争地域に入り込んだ責任があると言う「自己責任論」を出てきやすかったものの、あまりに残忍なやり口には言葉を失った。
彼らの主張や背景は、私のような一般的な日本人には理解ができていないものの、あの事件前後に聞こえてきた、あまりにも非人道的なやり方は許されるべきものではありません。
現在、ISは組織(国家的な存在)として壊滅しており、ニュースに流れることはないものの、あの周辺の地域に、加藤陽子さんのような国際的な支援団体のスタッフが現地で活躍していたのは、本の中にも描かれいていた。
空爆などの恐怖もありつつも、自分たちにそぐわない相手への容赦ない、仕打ちに心が痛んだ記憶は拭えません。
中東やアフリカ各国で起きている紛争は、政治的な未熟さや社会文化や環境の問題があるのはわかっているものの、人の命を粗末に扱っているようにしか見えませんでした。
私は、白川優子さんのように、紛争地域に自ら入っていこうという勇気は湧きません。
キレイゴトでは済まない、紛争地域の現実を知る機会は持つべき
世界貢献できる仕事や役割は尊いのは当然です。
ただし、キレイゴトでは済まないのは事実。
紛争地域で、自らの命の危険とも隣り合わせで、医療行為を行い続ける日々。
強い意志と責任感がなければ、白川優子さんのような仕事はできません。
しかも、彼女は自らの体験を言語化して、多くの人に伝えてくれています。
なぜ、俳優・鈴木亮平さんが、ドラマ「TOKYO MER」の喜多見幸太医師を演じる上で、事前に読んでいたのかがわかりました。
この世界があると知れば、危機的な状況で命を救うために、医師が現地に向かい、どこまでも全力を尽くしていくスタイルの演技の土台として必要な本(情報)だったのだと納得できました。
◆ 「TOKYO MER」の喜多見幸太医師を鈴木亮平が演じる上で参考にした1冊『世界で一番いのちの短い国』山本敏晴
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
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