絵本『おおきな　ものの　すきな　おうさま』の「チューリップ」の一輪の花

絵本読書会で取り上げられた一冊『おおきな ものの すきな おうさま』を図書館から借りて読んでみました。

絵本って、ほっこりする中に著者の伝えたいメッセージをどう受け取るかって大事ですよね。

 

 

 

王様（権力者）はわがままなのは仕方ない！周りの人間は大変だ！

『おおきな ものの すきな おうさま』をめくって読みながら、感じたのは、王様（権力者）はわがままな存在だということ。

 

仕方のない現実ですが、周りの人間たちは大変なのは間違いありません。

 

ピラミッドを作った古代エジプト文明の王様だって、ワガママの極みだと思います。

 

絵本だけに、市民たちが王様に反抗したりせず、従っている姿が描かれています。

 

 

おそらく王様に悪気はなくて、大きなものが好きなだけ

この『おおきな ものの すきな おうさま』に出てくる王様は、悪気は一切ありません。

 

市民たちを苦しめるのが目的ではなくて、単純に大きなものが好きなだけ。

 

趣向性の話ですから、嫌ってはいけないのでしょうが、付き合う人たちは、苦労が多くなるでしょう。

 

確かに、トップに立つ人間ほど、ワガママで傲慢に見えるけど、もしかすると、この王様のように、好きなものを好きと考えているだけなのかもしれませんね。

 

おおきさに関係のないものにも価値がある

最後に大きな植木鉢に、一輪のチューリップの存在。

 

ラストの絵が滑稽なようで、これが世の中の現実なのかもしれないと感じる、シュールさが残ります。

 

世の中に、ミスマッチ・ギャップなんていくらでもあるのは当然。

 

大きさ、貴重なもの、色々な価値観をどう捉えるのかは、個人次第。

 

あの王様は、このチューリップに、どんな声をかけたのだろう？

 

絵本は答えがなくても構わないもの。

 

読み手が自由に想像を広げられる世界だから楽しいのだと思います。

 

 

 

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