【映画】「新幹線大爆破」(1975年)が、物議を醸し出したのは、パニックなクライシスな作品への親しみが日本人になかったから

Netflix映画の「新幹線大爆破」(2025年)を見たら、原作とも言える1975年作品の「新幹線大爆破」を見たくなりました。

50年前、行動成長期が終わる頃(オイルショックの影響あり)の日本って、どんな光景だったのだろうと知りたい人にとっては、この作品は見るべきところがたくさん埋まっている。

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夢の超特急であり、日本の技術を集めた新幹線への思いと時代の背景

1964年10月1日に東京-大阪間で開業した東海道新幹線は、東京オリンピック(1964年)開催に向けて、日本のムードを盛り上げ、世界の注目を浴びる、戦後復興のメモリアル的な存在に違いない。

当時の鉄道のスピードでは世界トップに君臨し、しかも、安全性を高めた設計と運行に自信を持ちつつ挑んだ、国鉄の鉄道マンと周辺の方達の思いが詰まっていたと想像できます。

それだけに開業から10年少々の新幹線を爆破させてしまうテロに見舞われるという展開は、受け入れ難い思いを持って、映画関係者以外は見ていたのだとも言われています。

実際に、映画「新幹線大爆破」を見ると、自動車は流線型のボディではない昭和レトリックな形の車が走り、服装も、考え方も、トータルで見ると、半世紀前の作品だと納得するしかないです。

そうは言っても、特撮技術を積み上げてきた日本映画として、この注目を集めるべく、意欲作だったことは疑いようがありません。

当時の名優たち、高倉健、千葉真一、宇津井健などが好演

当時の名優である、高倉健、千葉真一、宇津井健などが好演している作品であり、皆さんが当然若くて、生き生きしています。

映画スターである、高倉健にテロの犯人役を演じさせようなんて、事務所もご本人も、よく受け入れたものだと感心します。

好印象なキャラクターで人気を得ると、犯罪者や敵役をやりたがらないという暗黙のルールなんて無視して、苦しい状況を打破するために、誰も想定しなかった、新幹線の爆破と、身代金の受け取りという展開。

千葉真一の運転士役も聞き迫るものもあり、運転司令長としての宇津井健の演技も聞き迫るものがありました。

当時は、国鉄の協力はオフィシャルにもらえるはずもなく、制限があったことから、サイドストーリーが長いですし、情報伝達も固定電話(自動車電話にもあんな固定電話スタイルがあったのは知りませんでした)でしかなく、SNSもないので情報拡散はテレビやラジオでしかありえない時代。

他の脇役の方々も、その後、ベテラン俳優として活躍された方も多く出演されており、東映が力を込めて、作ったのは伝わってきました。

乗客のパニックは、あの程度では収まらないのでは

映画の前半では、停車駅を通過する東海道新幹線の「ひかり109号」の乗客たちは、焦りと興奮で混乱していたのですが、展開が進んでいくうちに、大人しくなっているのが印象的でした。

本来ならば、終点の博多駅では止まらざる得ないわけで、爆破が解除されなければ、自分の命の終わりが迫っているのに、どことなく落ち着いている印象は、諦めの感情なのか、もっと、乗客の感情の変化に、焦点を当てて欲しいところもありました。

技術的に、高速で走る新幹線の対応が人手でできるものなのか、と考えると、正直いうと無理であり、絶望する思いしか抱けないのではないかと、私が当事者だったら考えます。

妊婦の苦しむシーンはありましたが、それ以外にも心身ともにダメージを受ける人がいても、仕方のない状況な気がしました。

このストーリーの軸を作った人はすごい!

今でこそ、VFXなど特殊演出技術があるので、現実にありそうなのに、撮影不可能なものは手法として作ることはできるでしょう。

ただ、当時の技術を考えれば、到底、爆破シーンなどをCGで作るなんてことは無理なわけで、その前提を踏まえて、このストーリーを考えて、映画作品として世に出そうと考えたのは、ものすごいことだったと褒め称えなければいけないと感じます。

非現実の世界なのに、もしかしたら、そこに自分が巻き込まれたら、どんな状態になるのか、パニックに近い状態になるしかないと腹を括ると思います。

それだけに、この映画が日本よりも海外で評価されたというのは納得できます。

遠い異国のクライシスであれば、冷静に見て楽しめるのかもしれないので。

Netflix映画の「新幹線大爆破」は、この50年前の作品のリブートとして意欲作として作られて、日本人にも届き、世界の人にも伝わる作品でした。

比較をするのではなく、半世紀の変化を実感することで両作品を見る価値が生まれるので、是非、チェックしてみてほしいです。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。