コピペ文化は批判されるけど、パクリ術は賞賛される
情報がデジタル化されてから、コピペ(コピー&ペースト)文化は、すっかり定着している。
個人の発信情報も当然として、メディア側でさえ、出典元を曖昧にして、元の情報を同じようにコピーして、自分のモノのように発表してしまうケースがある。
コピペ文化は、著作権も含めて、想像力の欠如としても批判されるのは当然の結果です。
もちろん、アイデアや思考は、同じような情報に触れる、近い背景や知識・教養レベルを持っているならば、シンクロするようなことはありえますが、完全に同じになるのはよろしくない。
もちろん、コピペする側の事情もあるのでしょうが、そこは、個人的都合なので無視します。
結果として、類似な情報ばかりが大量生産されていくと、事実と捏造の壁すらわからなくなってしまうのかもしれない危険性があります。
一方で、パクりと呼ばれる手法は、昔から、根付いています。
海外製品を日本メーカーが低価格で提供するような、コピー商品展開。
(今は、日本よりもアジアの国々が中心ですが)
100%のパクリはNGであっても、情報を収集して、アイデアをスライド展開させると、賞賛されていきます。
ここの壁は「工夫」の一言に尽きます。
工夫するために、大人のカンニングという考え方はあり!
0から生み出すというのは、とてつもなく難しいことです。
もはや、世界のどこかで誰かが同じようなものを生み出している可能性があります。
100%オリジナルというには、情報も溢れているので、何かのヒントを結びつけているというケースがほとんどです。
その点で、俣野成敏さんの一冊はしっくりときました。
俣野さん自身、シチズン時計のサラリーマンで、リストラ予備軍まで追い込まれて、社内ベンチャーを立ち上げるというチャレンジをされて、成功の結果、最年少役員にという、類いまれなるストーリーをお持ちの方です。
情報を「収集」「変換」「応用」というプロセスを経ての、大人のカンニングという切り口は、特別なことのようで、実は王道なアプローチに感じました。
業界や分野を超えた情報収集のアンテナを張ることは、ビジネスパーソンにとっては不可欠。
さらに、その得た情報をストックしつつ、意味や分野、業界などを置き換えるという変換を通して、新しいものが誕生します。
俣野さん自身、アウトレットモールに小規模な店舗を出すために、スーパーの「カニ缶」のアイデアを応用して成功に繋がりました。
この情報をスライドさせるには、何かのアイデアや事実を結びつけて考える思考の柔軟性が必要になります。
私は、それを「工夫」と言い切ります。
もちろん、「カイゼン」と言う名の下で頑張るトヨタ自動車等もありますが、業界問わず求められてくるポイントです。
1度やってみた結果、成功する、失敗する。何故なのか考える。
無駄がある、ムラがある、としたら、何が原因でどうすればいいのか考える。
つまり、「工夫」を生み出す為に、人は考え続けて、脳への刺激を続けていくことが求められているのです。
1つ1つの情報やアイデアは、たいしたことがないものであっても、結びつけて、発展していく中で、大きな変化が生まれます。
常に、目の前のことを少しでも「工夫」する意識をもって、挑めるかどうかが左右すると言えます。
1日1工夫を達成して、もし、1時間1工夫ができたら、大成功の道を歩めるはずです。
工夫はトライ&エラーなので、毎回うまくいく保証はありません。
ただ、グチや不満を口にする暇があるならば、どうすればいいのか考えて、目の前のことを少しだけ「工夫」してみませんか?
<パクリと工夫の本>
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。