新型コロナウイルスを予言したような本がある!という話を聞いて、恐る恐る、Kindleで『首都感染 』(高島哲夫 著)を購入して、読んでみました。
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『首都感染』のあらすじ
『首都感染 』のあらすじがシンプルにまとまった情報をアマゾンとグーグルから入手しました。
二〇××年、中国でサッカー・ワールドカップが開催された。
しかし、スタジアムから遠く離れた雲南省で致死率六〇% の強毒性インフルエンザが出現! 中国当局の封じ込めも破綻し、 恐怖のウイルスがついに日本へと向かった。 検疫が破られ都内にも患者が発生。生き残りを賭け、空前絶後の“ 東京封鎖”作戦が始まった。
この部分を読むだけで、中国発の強毒性インフルエンザが日本へやってくるの部分でブルブルします。
予言の本と言われながらも、この本のタイトルは、『首都感染 』です。
首都感染によって、徹底的な首都東京のロックダウンを完全に行ってしまうという点が現実とは大きく違います。
首都圏(都内近郊)以外は自由に経済も社会も動かしながら、首都圏の物資や生活を支えるという展開です。
想像しただけで恐ろしい話が展開されていきました。
都会から地方へ逃げ出す流れも、地方から都会への流れも遮断すると・・・
ウイルス感染のパンデミックを防ぐためには、感染する環境を遮断することが考えられます。
患者は隔離されて、濃厚接触者は要観察されるという情報に日夜触れています。
結果として人口の多い地域にいるリスクが高いから、都会から地方へ逃げ出すという人が増えます。
これは、災害発生のメカニズムの中で、どうしても遠方へ逃げるという選択肢で助かるという経験があるので、誰もが思いつくアイデアです。
ところが、この人の移動というものは、ウイルス感染者(潜在的な状態)を地方にばら撒くことになるので、感染地域が一気に拡大します。
同時に、地方から都会への人・モノの流れが滞ります。
人はともかく、モノ、物流や生活必需品、食料などが枯渇すると、都会ではパニックになります。(最近のトイレットペーパー騒動を見ればわかるでしょう)
地域で自活・自立していない状態だと、鎖国的なロックダウンでは、地域の人の生活は大混乱をきたすわけです。
ロボットが生産・運搬したものをドローンが各家庭の玄関まで運搬するような仕組みでもない限り、必要なものが足りなければ、探し求めて人は外出します。
いくら、通販やデリバリーが充実しても、ロジスティックに関与する人が減ってしまえば、機能不全です。
都会と地方の関係が、今や、世界の各国同士の関係でも同じことが起きているので、世界同時的な経済不況に陥ること、生活が困難になる人が増えていくのは避けられません。
感染パニックの作品では、解決に時間がかかると伝えている
新型コロナウイルス騒動以降、感染のフィクションである作品が売れているそうです。
このブログでも取り上げた『復活の日 (角川映画)』『感染列島』などもありますし、今後、書いていく予定の『コンテイジョン』『ペスト 』などで、リアルなイメージを広げています。
現実逃避ではなく、リアルに嬉々と向き合う主人公たちの心情を丁寧に描いている作品ばかりです。
時代背景やキャラクターに違いはあっても、強いウイルスとの戦いで多くの人が亡くなって苦しい現実と立ち向かうというストーリーは共通しています。
そして、一番大事なのは、どの物語も時間軸が数ヶ月から年単位で展開しているという点です。
2時間ドラマのサスペンスや映画のエンタメではなく、長時間、見えない敵との戦いに、苦しめられるというのは一緒なのです。
現状のコロナウイルスに伴う事象は、1ヶ月や3ヶ月の短期で解決する問題ではなく、おそらく年単位以上で蔓延するという事実に向き合うことを暗示しています。
だからこそ、生活の変化、収入や経営の困難は、一定期間続くし、今後も、他のウイルスなどの危機があれば、再燃するという前提で考えなければいけません。
必死に立ち向かう人を支え、辛抱しながら、新しい時代を生きよう!
医療関係従事者を筆頭に、この苦境に対して体を張って、必死に立ち向かってくれている人がいます。
彼らは危険であり、リスクのある現場に身をさらしています。
個人として命をかけた仕事の最前線で疲れながらも頑張っているのです。
他にも、生活インフラを支えるために、踏ん張っている人・業界・お店もあります。
それ以外の人たちも含めた私たちは、『首都感染 』の世界のようなロックダウンを望んだり、辛抱に耐えつつ、誰かに批判や不満を吐き出して、ストレス発散するレベルから卒業しましょう。
これから先の時代、人間がどうやって生きていくのが良いのか、という大命題を与えられている中で、日々の変化と楽しみを忘れずに生きることしか道がありません。
マンネリや欲求不満をベースにしたストレスが、私やあなたを襲うでしょう。
短期的なことと中長期的なことを考えて、正しい情報を得つつ、しっかりと自ら考えていく道を歩んでいきましょう。
その勇気とヒントがもらえるのが『首都感染 』だと思います。
悲観的にならずに読んでみることをオススメします。
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投稿者プロフィール
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
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