映画館で「8番出口」の予告編を見た時、とても気になって仕方なかった。
ただ、映画を見る前に、原作『8番出口』(川村元気・著)を手に取って読んでみた。
なんとも不可思議な展開に、普通とは異なる感覚を得ました。
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世界的大ヒットゲームだったのか!「8番出口」は!
設定が非現実的でありながらも、ループしていくような展開を予想していた本作について調べたところ、ゲームクリエイター、KOTAKE CREATE氏によって2023年に制作され、累計180万ダウンロードを記録した世界的大ヒットゲーム「8番出口」がスタート地点だとわかりました。
このゲームをもとにした小説が作られ、と映画化という展開。
私は、ゲームをやらないので、知らない世界ですが、ストーリー設定がゲーム的なのは理解できました。
地下通路の中で、行くか引き返すかの無限の二択を繰り返すゲーム
人生は選択の連続ですが、最終的には二択を迫られることが多い。
この『8番出口』に出てくる数少ない登場人物たちも、8番出口を目指して、地下通路の中を行くか、引き返すかの無限の二択を繰り返すゲームに挑んでいる。
失敗すれば、0番に戻り、成功すれば、次の順番の番号へ進んでいく。
設定はシンプルだけれども、人生ってものを俯瞰して考えれば、何事も選択の連続であり、最終的には二択に絞られることになっていく。
閉鎖空間から脱出するために、何度も繰り返し、予想外の展開に触れていく登場人物たち。
小説や映画よりも、ゲームで自分がプレイした方がワクワク感は湧くのかもしれない。
地下通路という閉鎖的な空間のなかで、行くか引き返すかの無限の2択を繰り返すというゲームをもとに、驚嘆さえ覚える深みと広がりでその世界を解釈し物語を生み出した川村氏。人生観、死生観、現代人に共通する罪の意識を、読むもの観るものに深く突きつけます。
罪の意識を背負って人は生きている。
作品の前提に登場人物たちの抱える罪の意識というテーマが横たわっています。
自分は、こんな過ち、ミス、罪を犯してしまっているという無自覚と自覚の狭間で、次の選択はどうすればいいのか。
時には後悔に苛まれ、もしくは、自己正当化で乗り切ろうとする。
出口に向かい、現実に戻りたい願望の隙間に、自分の罪への向き合いが挟まれていながら、どうしていくのか、未来のことも考えつつ向き合っていく姿。
この根底に流れるものは、作品を深く理解しようとすると、胸が少し苦しくなります。
迷路のような環境に身を置いたら
自分自身で思い出したら、8番出口を探すという展開に近いような、迷子というか、迷路の中に身を置いてしまって、困った記憶がうっすらと蘇ってきました。
どこまで行っても、行きたい場所、ゴール、または、人生の目指す目標に到達できず、ループしているような感覚。
無限地獄と言わないまでも、抜けられない苦しさは、リアルでも、心理的にも味わったことは誰にでもあるでしょう。
実際は、ある時期を過ぎれば、のど元の熱さを忘れるように、消えてしまう展開なのですが、ど真ん中にいるときは、この迷路的な状況に思い悩んでしまう。
明けない夜はないのだから、待つこと、なんらかを選択して進むしか人生は移り行かない存在なのですが。
出口が幸せかはわからない!でも進まないといけない
人生にはスタートという入り口が、生まれた瞬間から繰り返されます。
一方で、なんらかの終わりを迎える地点としての出口も同じだけ発生せざるを得ません。
大事なのは、出口を迎えることが幸せを生むのかどうかわからないという点です。
この『8番出口』の登場人物たちも、本当の意味で、ループを続ける環境の苦しさから抜け出せて、幸せになれるのか、と問われると疑問です。
目の前に迫ってくる現実の中に苦しみがゼロとは言えないからです。
ただ、立ち止まったままでいいのか、同じループを続けていればいいのかと問われると、答えはNo!と誰もが答えることでしょう。
明るい未来、楽しい出来事だけが待っているという保証はなくても、突き進むしかない。
それが誰の人生にとっても宿命なのだと改めて理解させられるコンテンツだと感じました。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。