エンターテイメントで感動を伝える!特殊効果コンシェルジュ 小峰聖さん(酸京クラウド)

特殊効果って聞いて何をイメージしますか?

CG的なバーチャルな映像シーンを想像していませんか?

実は、芝居やテレビ番組やリアルなイベントで、演出として使われる特殊効果って、ある企業が工夫を続けてきたことで成り立っているなんて事実を、私も『感動を伝える仕事 エンタテインメントを支える特殊効果の世界』を読むまでは知りませんでした。

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「有限会社 酸京クラウド」の存在なんて、普通の人は誰も意識していない!

今回、たまたま、図書館で手に取った一冊、小峰聖(著)『感動を伝える仕事 エンタテインメントを支える特殊効果の世界』は表紙のインパクトで読んでみようと思ったにすぎません。

特殊効果って、どんな世界なのか、全く知らないからこそ、読んでみよう!

ところが、この世界を知ることで、裏舞台で活躍する人のことを理解できました。

創立50年の老舗特殊効果演出企業の歴史から学ぶ

1970年設立のガスや装置を販売する企業、酸京クラウドは、元々は、現社長、小峰聖さんの祖父が立ち上げた雨宮酸素商会(1935年設立・個人経営)の社内ベンチャーとして、父・小峰邦夫が立ち上げた会社です。

大田区で20名もいない中小企業といえば、専門特化した技術がなければ、現在まで生き残ることは不可能だったはず。

特殊効果・視覚効果演出の老舗企業として、TV・演劇・コンサートなどを支えてきた存在

雲のような煙を出したり、花火を使ったり、派手な印象・インパクトを与える演出の影には、彼らの特殊効果のノウハウが生かされています。

とにかく、「安心・安全・万全が第一」という考え方

危険物である、ガスや火を扱うことから、「安心・安全・万全が第一」という考え方で仕事をしてきた彼らは、劇団四季やジャニーズのコンサートなど、華やかな世界の舞台裏を支えてきてきました。

結果として、興業主・主催者であるお客様の信頼を得て、エンドユーザーのエンターテイメントを楽しむ個人を楽しませてきた歴史があります。

イベントの下準備や計画、消防関係との手続きや調整などを行い、タイミングよく演出することで、信頼を勝ち得てきた存在。

社長の情報発信への取り組みが会社のPRにつながる!

社長であり、著者の小峰聖さんは、特殊効果コンシェルジュ®︎︎︎︎︎︎︎として、業界の存在を世間に知ってもらい、水準を高めるために尽力されています。

しかも、会社の商品カタログ(価格表)を作り込んだり、年賀状やDMを自ら発送するだけでなく、SNSを活用して、自社のことを知ってもらうことにも率先的にチャレンジしています。

小峰聖さんの情報発信は、FacebookTwitterYouTubeBlog などを展開しています。

特に、毎日更新を続けていらしゃるブログと、見てすぐわかるYouTubeには納得感があります。

以前から、お客様に見てもらい、理解してもらうためには、特殊効果の動画を利用してきたことで、ニッチな世界の商品やサービスを売り込んできた小峰さん。

その内容を公開できるものは、SNSなどを使って積極的に配信し、非公開なものは限定されたお客様や社員に公開するという姿勢。

忙しいことこの上ないであろう、中小企業の社長が、自らも現場に行き、特殊効果の演出を行いながら、コツコツと続けてきたことに驚きました。

しかも、BtoBビジネスが主力であるにも関わらず、小規模な個人向けのイベント向けにも書品を開発するという対応力。

間違いなく、柔軟な発想で自ら動いていく社長を見ていると、企業規模など関係なく、率先して社会に自社の自信のあるサービスをPRできるのは、タレントや有名人を使う時代ではないと納得させられます。

※専門的な技術内容をナレーターやタレントなどが理解して動画出演するよりも、圧倒的にわかりやすいのは、特殊効果という商材だからなのかもしれませんが。

特殊効果は、これからの時代どうなるのか?

ここまで自社の商品を世間にアピールして、実績を出してきた酸京クラウド・小峰聖さんに死角はないのかと考えてみると、実は時代の波を考える必要がありそうです。

テレビや舞台はなくならないけれども、予算や技術の進歩で変化を余儀なくされている。

プロジェクションマッピング (Projection Mapping) による演出を目にしたことが一度ぐらいはあるかもしれません。

コンピュータで作成したCGとプロジェクタ等の映写機器を用い、建物や物体、あるいは空間などに対して映像を映し、時には音と同期させる技術となっています。

perfumeのコンサートなどで使われていることでも有名ですし、おそらく、東京オリンピック(開催時期が1年ずれましたが)の演出でも利用されるのは、プロジェクションマッピングの最新技術だったことは容易に想像ができます。

バーチャルな技術がテクノロジーでリアルな感覚に近い、もしくは、越えようとしている現代に、特殊効果はどう変わっていく必要があるのか。

その辺りの話は、直接、小峰聖さんに伺ってみたいポイントとして残りました。

中小企業・ベンチャー企業の社長が目立つだけではなく、自社の商品・サービスをわかりやすく伝えていく活動の重要性を理解していくには、最適の一冊です。

また、特殊効果の世界について興味を持っている方には、一読してほしい本でした。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。