【映画】「夜明けのすべて」(2024年公開)は、現代の精神的疾患に苦しみながら生きる人の姿をリアルに描いている

人に勧められて映画や本を読むことってありますか?

私は、頻度は高くないものの、ヒット率が高いことに驚かされます。

今回は、精神科医・著者としても有名な樺沢紫苑さんが、推していた映画「夜明けのすべて」をNetflixで視聴しました。

樺沢さんのXのポストは以下の通りです。

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精神的疾患を抱えてしまった人は生きづらい世の中を苦しんでいる

精神疾患を有する総患者数の推移という厚生労働省のデータを調べると驚きの事実を知ることになります。

精神疾患を有する総患者数は、約614.8万人(入院:約28.8万人、外来:約586.1万人)。

これは令和2年のデータであり、前回の平成29年のデータでは、総患者数は、約419.3万人(入院:約30.2万人、外来:約389.1万人)との差分です。

3年間で総患者数は、約195.5万人増加、入院:1.4万人減少、外来:197.0万人増加という変化です。

日本の人口はピークアウトして減少化しているのに、精神疾患を有する人の数は、増え続けています。

厚労省の調査ですから、正確だと思いますが、受診していない対象者も含めると、ものすごい伸び率を示していることになります。

人口比で言えば、6%ですが、30人の小中学校のクラスに複数名いる可能性を示しています。

※年齢構成比や特別養護支援学校などを含むと、もう少し、意味合いは異なります。

身近に、精神疾患を抱える人がいて当たり前だし、街中に心療内科のクリニックが増えているのも納得できます。

明らかに、精神疾患を抱えて生きる人にとっては、生きづらい世の中なのは間違いありません。

本人の病気・症状への理解、周りの接し方が重要

まずは、自分自身が、精神疾患であるという認識を持てるかどうか、という点も重要です。

映画「夜明けのすべて」に出てくる、PMS(月経前症候群)の藤沢さん(上白石萌音)。 パニック障害を抱える、会社の同僚・山添くん(松村北斗)。

あんてる
あんてる
NHK連続テレビ小説の「カムカムエブリバディ」で夫婦役を演じたコンビじゃない!

病気(症状)を関わる2人が、今までの日常から離れてしまい、病院に通い、治療を受けても、改善に時間がかかる姿が映し出されています。

単純に風邪を引いて、病院で薬をもらって数日で完治したり、骨折をしても数ヶ月で回復が見込めるのとは完全に異なります。

二人の勤める栗田科学の人たちの接し方が絶妙です。

あのように理解のある優しい人たちに囲まれたら、ゆっくりと自分の状態・症状と向き合っていけるのも納得できます。

特殊なタイプの人と扱われるから、距離感が広がっている

世の中に、精神疾患を抱える人が増えているのに、どうしても特殊なタイプの人として扱われがちです。

彼らとは距離感を保ちながら過ごすようになり、実は、無自覚の分断が起きているのではないでしょうか。

学校や会社、家庭の中でも理解されないままで過ごす彼らの苦労は計り知れません。

見た目にわかる状態でもなければ、いつ回復・完治という時期も読めない長期戦なので、余計い周囲の人たちは、距離を広げていってしまうもの。

医師などの専門家やフォローに理解のある人がいなければ、わかってもらえない状態は終わらないのでしょう。

今まで何人もの精神的疾患を抱える人と接してきたけど

私自身、学生時代までは、精神疾患を抱える人との接点はありませんでした。

どことなく、「精神病院に入院して隔離されている患者」というイメージが付いていて、日常世界に多いという印象は全くなかったと記憶しています。

社会人になってから、身近に「うつ病」などの精神疾患を抱える人が増えてきて、彼らの抱えている症状や苦労を知りました。

私自身、当事者ではないので100%理解することはないでしょうが、多くの方と接点を持ったのは事実。

私を同類として引き込もうとするタイプの場合を除き、極端な距離は取りませんし、配慮はするものの特別扱いを前提には接していません。

無理のない範囲でできることをして過ごしてもらう以外、選択肢はなく、相手が拒絶したい状態なら、私からアプローチは一切しないのがマイルールです。

もちろん、優しく接したいものの、あくまでも相手のペースになりすぎて、我慢ならずに、こちらから縁を切った人もいるので、善良すぎる人間だとは思っていません。

説明のない表情と行動の変化を伝える映画って地味だけど素敵

映画「夜明けのすべて」は、派手さはないものの、W主演の二人が前半と後半で表情や行動で変化を伝えている点が素晴らしい作品だと感じました。

見た目の変化というよりは、所作で、自分のスタイルで生きていくことを選択している姿は、この症状(病気)との向き合い方を示しているように感じました。

なぜ、昔は少なかった、精神疾患を抱える人が、ここまで増えたのか、という原因が定かではありません。

本人がひた隠しにしていたのか、ここまで世の中に過剰な程の情報やスピード感を持たずに過ごせた時代だったのか。

脳の気質に異常を与える要因がどこかに発生しているのか。

薬などの治療の前に、予防ができる社会になれば、本当の意味で全国民が溌剌と活躍できる社会になるのでないでしょうか。

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安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。