ミステリー小説なら、最後に犯人がわかるのは当たり前なこと!
もし、読み終えた最後の一行まで犯人がわからなかったら、どんな気持ちになりますか?
東野圭吾『私が彼を殺した』は、まさにミステリーは読者が謎を解け!というスタンスでエンディングを迎えているのがなんとも言えない。
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登場人物(容疑者)それぞれの軸で事件が展開していく
ストーリーに関わる登場人物の目線で、時間軸が流れていき、事件が展開していきます。
そもそも、周囲から見れば称賛されるような人間ではないのだから、殺されてしまうのも仕方ないと読者に思わせる設定。
さすが、東野圭吾だと感心させられます。
そして、一人一人の登場人物の目線で語られる物語が丁寧に織りなしていきます。
ここまで精緻に作り込めて、読者を惹きつけられるのは、彼の為せる技量を表しています。
幸せの絶頂からどん底に落ちるストーリー
幸せの絶頂とも言える結婚式当日に、新郎が殺されるというショッキングな展開。
想像しただけでも、式に招待された関係者だとしたら複雑すぎる心境になるのは間違いありません。
このギャップの激しさを、ごちゃごちゃせずに流れるようなストーリーにされてしまうと、情景が浮かびながらも、理不尽な展開とも思えてきます。
新郎がどんなに問題がある人物だとしても、新婦から見れば最愛の人なわけで、その幸せの絶頂をどん底へ落とせてしまう、残酷さを感じない人はいないでしょう。
加賀恭一郎が薄く感じるのはなぜか
そして、練馬署の所轄の刑事、加賀恭一郎が登場するのは、中盤以降です。
彼が出てくれば、事件は解決できるという期待感が、ファンにはあるのは当然ですが、いつも以上に存在感が薄い、加賀恭一郎で、しっくりときません。
今回は、彼が主役ではなく、脇役的なアクセントを持っていると気づくのは読み進めた後半なのではないでしょうか。
事件を丁寧に紐解いていくのは彼らしいけども、あまり深入りしている印象がありません。
最後の最後に答えがないミステリーという仕掛けをどう思うのか
『私が彼を殺した』の最大のポイントは、最後の最後に答えがないミステリーという点です。
犯人とトリック・謎が解けて満足するのはミステリー小説のミソなのに。
この「犯人はあなたです」と加賀恭一郎が呟くシーンで終わり、誰を指したのかが不明のまま、終わってしまいます。
もちろん、数ページ読み返したり、最後の場面の登場人物しか犯人は存在しないので、読者側も調べますが、実は答えは書いていません。
ずるい!とも言える反面、こういう答えを読者に想像させるミステリーというのを書けるのも東野圭吾ならではだと思います。
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投稿者プロフィール
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。