著名ながん患者二人の対談本『遺言』から何を考えるのか

遺言は残された者に伝える大事なメッセージです。

一般的には家族・親族に向けたものになりますが、著名人や専門分野を持つプロフェッショナルは、世の中の人々に向けて、遺言を残しておくというスタイルも、稀にあります。

今回、森永卓郎さんと岸博幸さんという政策や経済に対して、知識が豊富な二人の対談本という貴重なものを読むことができました。

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対談スタイルの遺言をこの二人がやる日が来るとは

経済や社会のことを語らせたら、持論展開のある、二人が、偶然にも余命が伝えらる存在になったのは、年齢からくる問題だけでなく、病との戦いが背景にあります。

さまざまなテレビ番組などに露出していた頃、彼らの話す内容が納得できたものばかりではありませんでした。

明るい未来よりも、厳しい現実をストレートに語ってしまえる分析力と表現力に支えられていたものの、まさか、遺言というタイトルん本で向かい合う日が来るとは想像できませんでした。

残りの人生の時間を区切られた二人だから言えること

官庁への出向とシンクタンクでの経験のある、森永卓郎氏と、小泉内閣で政権を支えた岸博幸氏は、考え方が違う部分はあっても、お互いへのリスペクトは持ちうる関係だと感じる一冊でした。

二人とも、数ヶ月〜10年という余命宣告を受けて、今までの人生の延長線に終わりがあると明確に意識した点も共通です。

もちろん、長さの違いがあるので、より大胆なのが、モリタクこと、森永卓郎さんであり、晩年、『ザイム真理教』や『書いてはいけない』などを世に訴えかけた勇気のある人物です。

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また、岸さんも経済に関しての豊富な経験と知識を持つ、元官僚で、テレビの中でもユニークなボジションを確立している存在。

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彼らが日本の未来に向けて、訴えたいメッセージの違いはあれども、言語化して、世に残そうという意思は強く感じました。

当たらなくても仕方ない、預言者ではないのだから

今まで、二人とも、世の中に伝えた経済・社会に対するメッセージは、未来予測として外れたこともあります。

決して、預言者なのではなく、世の中の流れを見ながら、こんなことがありえる、というスタンスで語ってきたので、外れてしまうと、批判も受けたことでしょう。

自分の頭で考えて、情報を整理して、未来を予測して、必要な警告をアラートとしてあげるという行為は勇気がないとできません。

そういう意味で、自分の意思でしっかりと伝えられる時点で、素晴らしい人物なのだと認めるしかないでしょう。

彼らの考えた提言をそのまま、世の中で展開できるかというと話は別の話ですから。

自分のことだけを考えていない姿勢、生き方に感銘

優秀で頭の良い存在なのだから、世間様なんて気にかけずに、自分にとって利益になることだけに全力を注ぐ人生も歩めるはずなのに、二人とも、その選択をしてきませんでした。

自分にとってプラスになる、得なことだけを追い求めるのではなく、世の中の一般人にとっても、必要なこと、大切なことを言葉にして、場合によっては過激だったり、異端と揶揄されたとしても、伝えていく姿勢、その生き方には感銘を受けます。

さらに、残りの時間が明確になったことで、二人の意図は、自分のいなくなった未来・将来が少しでも良いものであって欲しいという願いも込められています。

細かい部分が正確なのか、分析が当たっているのか、情報の粒度や考え方の信憑性はどこまであるのか、と問われると、ある一定のラインだとしか言えません。

それでも、彼らは、自分たちの頭の中で考えたことを言葉にして、世間に伝えることをやめずに続けていく。

全てを賛成しなくてもいい!自分の考えや主張には正直に!

私以外の誰もが、森永卓郎氏、岸博幸氏の考えや主張に大賛成だとは言わないと思う。

少し変わっているし、心酔スキルほどのカリスマ性までは持っていない彼ら。

それでも、彼らは自己の主張を変えず、相手の考えとの違いを理解して認め合える部分は、足並みを揃えることができる。

この点が、完全に干されずに、生きていけるプロなのだと思いませんか?

もちろん、都合が悪い内容があれば、拒否をするメディアがあることも否定しません。

彼らの遺言を噛み締めながら、私たちがどう生きていくのがベストなのかを常に自問自答することが大切なのだと思います。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。