日本で一番人気のある作家といえば、東野圭吾だと疑わない。
彼の作るストーリーは、シンプルすぎず、最後まで飽きることなく読ませてくれるミステリーが多い。
しかも、トリックよりも、登場人物たちに焦点が当たっているから面白い。
期待感を持って読んだ『架空犯』は、正直いえば、不満とは言わないまでも、少し残念な気持ちが残りました。
毎週火曜日発行のサードプレイス・メルマガ(まぐまぐ)月額800円(税抜)
【週刊】サードプレイス・メルマガ 登録は こちら >>
オフライン・オンラインで色々な人に会って、一緒に学べる場です。
定期参加も、スポット参加も歓迎します。
毎月開催【サードプレイス・ラボ】の詳細は こちら>>
タイトル『架空犯』をどう捉える
本のタイトルには、著者のメッセージと、出版社・編集者の思いが込められています。
今までにない言葉、インパクトなどを持って、興味を惹きつけられないと、読んではもらえないのですから。
架空の犯人って、何のことなんだろう?と思わせることが大事なのだと思います。
若い頃の事案を引っ張りすぎてるんじゃないだろうか
どんな登場人物が出てきて、ストーリーが展開して、謎が解けて、犯人が見つかる展開。
ここの流れは、流石、東野圭吾さんだ!と思わせるものがあります。
まさか、犯人と事件の経緯が最後に解き明かされるまで、こんなゴールは予想していなかったのだから、当然です。
ただ、40年近く前の出来事から、引っ張り上げて構築している部分は、必要性はあるのだけれども、少々無理があると感じました。
誰にだってある若気の至りみたいなものって、心の奥深く、記憶の彼方に残っているものの、それを掘り出すような展開力に、どの程度、意味があるのか。
込み入った関係があって、複雑な人物背景としては欠かせないものの、そこから、今回の事件を導くには、あまりにも時間の流れがありすぎるのではないかと。
事件の謎を解くために、遠回りに付き合いながら
推理・ミステリー系ですから、著者が読者を少し惹きつけて、どんでん返しをさせることは、当たり前のやり方です。
今回の『架空犯』も、東野圭吾にリードされるように、最初の方向が少し変だと気づき、中盤で引っ張られた展開の先があるのは、本を手に取っていると予想ができます。
なぜなら、まだ、読み始めて半分程度の時点で成立してしまう話なら、後半は不要なものになりますから。
この分厚いミステリーに引き込み、遠回りをさせながら、真実に辿り着かせる。
まさか、あれが、事件の謎を解き明かすパーツになるとは(ネタバレをしたくないので書きません)
お互いの関係性があるのに語れないことが、青春時代の出来事にまで遡って、人を動かし、事件につながるとは、恐ろしくもあり、今回、強引だなあと読者の一人として、不満を感じたのはここにポイントがあります。
どれほどの秘密でも、時間と共に忘れてしまうのではないか
自分に置き換えて考えてみると、青春時代の思い出の中で、今も忘れられない、もしくは、そこから発展して、大問題、事件に発生することがあるのか、と考えてみます。
正直、思いつきません。誰だって、そうなのではないでしょうか。
目の前の現実、日常を生きているのだから、過去に縛られて、どれほどの秘密でも、時間と共に忘れてしまうのではないでしょうか。
当時の日記やカセットテープの音声で残していたとしても、その存在すら、どこに置いたかを忘れていたり、どこかのタイミング(引越し・片付け)で、捨ててしまうことで、消し去っても不自然ではないものです。
もちろん、人の命、人生に関わる深いものであれば、今回の『架空犯』のような展開もあるのかもしれませんが。
ラストのやりとりが良かったから、読了感は悪くない
全体の構成や展開には、不満はあるものの、私は、ラストのシーンには納得感があります。
確かに、「片思い」って悪いものではなくて、壊れることがなければ、素敵なものかもしれないと考えさせられました。
正直、学生時代のことまで根掘り葉掘り調べられるのは、私個人は嫌です。
素敵な「片思い」の記憶は、自分の中に留めておきたいので。
毎月開催【サードプレイス・ラボ】
サードプレイス・ラボでは定期的にイベントを開催しております。
★イベント情報★は >>こちら(随時更新)
ご都合が合えば、是非、ご参加いただけると嬉しいです。
[各種SNS]サードプレイス・ラボ
サードプレイス・ラボは各種SNSで情報発信をしております。
是非、フォローやコメント、グループへの参加をお待ちしております。
◆ サードプレイス・ラボ(Facebookページ)
◆ サードプレイス・ラボ(Facebookグループ:非公開のため、申請・許可制です)
◆ 【サードプレイス・ラボ】居心地の良い第3の居場所を拡げる!(Twitterアカウント)
◆ サードプレイスラボのあんてる(note)
◆ サードプレイスラボちゃんねる(Youtube)
◆ サードプレイス・ラボ(Peatix)
[週刊]サードプレイス・メルマガ
仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ
「まぐまぐ」毎週火曜日発行 月額:800円(税別)※初月無料です!
仲間と一緒に執筆している週刊メルマガです。
メルマガの詳細は こちら をご一読ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
【サードプレイス】ブログへのご意見・ご要望・ご相談、ご依頼などは下記まで
投稿者プロフィール

-
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。