数字は、実数と率(%)でも受け止め方が違うもの
他人とのコミュニケーションの中で、多い・少ないなどのボリュームを語る際には、具体的な数字が入っているかどうかで、印象が大きく変わります。
例をあげて考えましょう。
「彼は多額の借金を抱えて事業に失敗した」という表現と
「1億円の負債を抱えて彼の事業は失敗した」を比べてみればわかります。
事実としては一緒なことであっても具体的な数字(この例の場合、金額)が入ることで、わかりやすさが格段に違ってきます。
数字は好き嫌いが個人によって分かれるものの、とても大切な切り口であるというのは変わりません。
そこで、私の好きな作家、千田琢哉さんの『超一流の「数字」の使い方
今回、彼の156冊目の著書は「数字」の使い方がテーマ。
さすが、元経営コンサルタントと言わざるえない、巧みな数字の扱い方を解説してくれていました。
数学が苦手な人にこそ、4つの原則を知ってほしい
何としてでも、数学アレルギーを克服してもらいたいのだ。なぜなら、数学は人生でかなり役に立つ学問だからである。
数学の問題を解決するための4つの原則についてまとめています。これが実にシンプルでわかりやすく、人生にも応用できます。
①逆に考える
数学では壁にぶつかったら常識の裏を衝くことでことで突破口を開けられる。人生も一緒です。
②共通点をまとめる
数学では、類似点をグループ化することで意外にあっさりと解けてしまうことは多い。これも人生と同じ。
③補助線を引く
数学では解決の糸口が掴めない超難問に装具したら、とりあえず補助線を引いてみることでやさしい問題に一変することが多い。これも人生にも当てはまる。
④解なし
数学ではどうあがいても解けない問題というのが存在し、そもそも解がない問題というのがある。これも人生にも応用ができる
この4原則の中で、①〜③には誰もが納得ができるはずなのですが、④の解なしについては不満も出るのはわかります。論理的な学問なのに、答えがないと決めてしまうゴール。
人生も、選択肢に迷ってどちらも選べないという時に、とどまるという道、思考停止してしまうというパターンがあります。結果として、成功・不成功は別として、この「解なし」もありだと思えると、気持ちに余裕が生まれてきます。
数字は、資料にまとめて相手とのコミュニケーションを深めるために役立つ
千田さんの本は、革新的なアイデアや知恵を授けてくれるばかりではありません。
当たり前のことに気づかせてくれるから、私は好んで読んでいます。
今回も数字を何に使うのか、という点では、ビジネスに置いては、資料に落としこみ相手に理解を求めるためと断言していますし、資料と口頭では、数字の言い方を「パーセンテージ」と「割合」に分けたほうが良いというコミュニケーション方法にまで至ります。
経営コンサルタントとして、経営者を説得して、ビジネスをドライブさせてきた経験が、説得力を与えていますが、考え方やアプローチはシンプルです。
数字ばかりだと嫌になるという人は多いのですが、商品を購入する時であれば「金額」という数字を無視できませんし、モノの大小を比べたり、スペック比較には数字は不可欠。
結局は、人は、数字をベースとして思考する生き物という点は、古今東西、時代を超えて同じことなのだと思います。
大事なのは、この数字に嘘が盛り込まれていないことです。
もし、嘘が入り込んだ数字でも見抜く目が必要です。
<数字は大切と感じる本>
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。