どんなものもリサイクルに回せば、環境への負荷を減らせる。
途上国に送られる古着だって役に立つはず。
そんなステレオタイプな考え方をしているならば、『大量廃棄社会 アパレルとコンビニの不都合な真実 (光文社新書)
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便利な消費の向こうには生産と廃棄が必ずあると意識することから、持続可能性の理解が生まれる
日本で暮らしていると、食べるものも、着るものも、遊ぶものも、本当に自由に選べています。
その裏側にある生産という前工程と、廃棄という後工程なんて気にしないで過ごせる毎日です。
今回、その安穏とした日々を『大量廃棄社会 アパレルとコンビニの不都合な真実 (光文社新書)
恵方巻き騒動により、食品の廃棄について騒がれるようになったのは、この数年。
考えてみれば、クリスマスケーキや個人経営のパン屋さんだって、作った商品が全て売れるわけではなく、結果として最後は捨てざるえないという運命が待ち構えています。
今まで、消費後の廃棄、いわゆる、ゴミ問題的な発想というのは、個人・家庭などの消費者から廃れることを前提に話が組み立てられていました。
だからこそ、ものを大切にしようとか、余計なものを買わないという選択肢が生まれ、所有から、利用というシェアの文化に変わろうとしています。
今回、『大量廃棄社会 アパレルとコンビニの不都合な真実 (光文社新書)
捨てられるために作られるなんて考えたくないものの、アパレルにせよ、食品にせよ、誰にもメリットを与えずに、そのまま捨てられてしまうものが大量にある事実。
資源が足りない国、日本がこんなライフスタイルを継続して本当に良いのでしょうか。
このままでは持続可能な社会を作るという世界のトレンドから、大きくズレていると認めるところから、私たちの意識を変えて、行動を変えなければいけません。
安いということは誰かに無理を強いていること、自由に選べる感覚は廃棄を生み出す元凶だから
バブル崩壊後、不景気が訪れて安くなければ人は買わなくなり、安くてもそれなりの価値を提供されることに満足してきました。
こんなに安く買えたからラッキー。
ただ、安いには安いだけの理由があります。
生産者が安く作るためには素材をローコストにしなければならず、生産や加工の工程の人件費は極限まで落とすために海外で生産を任せる形になります。
確かに、消費者として、色々なものが自由に選べて、安い値段で購入できるということで満足感を得られます。
実際のところ、売れ残ったり、流行遅れになったりしたものたちは、誰にも利用されずに捨てられる運命だとは知らないままに。
私たちの見えないところで、生産・加工・流通されて、知らぬ間に廃棄されているという事実。
未使用や未利用なまま捨てるほうがコストが安いという矛盾があります。
本当のモノの値段や価値、いわゆる原価を意識してみたら、何を買うのか、買わないべきかという判断につながります。
本来、消費者側が求めない量や品揃えは不要なのです。機会ロスが生まれるぐらいが幸せという発想にシフトしていかなければなりません。
リサイクルよりも、リデュースを大切にするという考え方を知れたのは、『大量廃棄社会 アパレルとコンビニの不都合な真実 (光文社新書)
せっかく買っても着ないで捨てる服がある。でも、買わないとどうなったのだろう。
私の叔母は、とにかくセールが大好きで、大量の洋服を買うのが趣味でした。
買い物に付き合っていた私は、ここまで買って、本当に着るのだろうかと疑問に感じていたものでした。
数年前、整理をしたいということで片付けを手伝いましたが、一度も袖を通さないままの洋服を大量に捨てることになりました。
時代遅れになっているから誰も求めないし、劣化もしているから、という理由でゴミ袋に山のように捨てていきました。
モノがない時代からバブルを味わった世代だけに、とにかくストレス発散として、買い漁る、ストックすることが大好きなので、否定はできません。
少しだけ買う量を抑えたり、買ったのだから着ればよかったのに、と考えていました。
個人であっても、購入してストックして未使用のまま捨てるというご時世なのですから、メーカー・流通・小売側も売れ残るものは廃棄する流れに乗ってきたのはわかります。
消費者として、前後のプロセスを意識することで、持続可能な社会を実現しよう
消費者として、見えない前後のプロセス、生産・加工・流通を意識して、販売する側へ安くて便利なモノを求めるだけでは、これからの時代は立ち行かなくなります。
また、不要なものを作らない、買わないことを前提にすれば、廃棄の量も必然的に減らせるようになるのです。
持続可能な社会というと理想郷のように思えるかもしれませんが、目の前の一つ一つの選択を丁寧に考えて、いらないものを増やさないことで、世の中全てが幸せになると発想するだけの想像力を働かせてみましょう。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。