『魔女狩り』(1970年刊)から自白・拷問、冤罪を防ぐ方法を見出す

毎月の読書会(堀口英太郎さん主催)で選ばれる本は、自分の選ぶ本とは違うものが多い。

今回、『魔女狩り (岩波新書)』(森島恒雄 著)を読んで、みなさんとディスカッションをしました。改めて考えてみると「魔女」って中世だけのものではないかもしれません!

今回、自白・拷問、冤罪を防ぐ方法まで考えてみました。

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魔女って何モノ?今の時代の「魔女」とは?

そもそも、魔女って何なの?

 ヨーロッパの俗信で、悪霊と交わって魔力を得た女性。その超自然的能力により、人間に対して悪事を働き教会に対して害を与えると考えられた。ウイッチ。
 悪魔のような女。また、男性の心を惑わす、あやしい魅力をもつ女性。
 普通の人にはない、特別にすぐれた能力をもつ女性。「東洋の魔女」

(デジタル大辞泉 コトバンクより引用)

決して、ハロウィンの仮装や、アニメのキャラクターではないようです。

今回、『魔女狩り (岩波新書)』(森島恒雄 著)を読んで、中世ヨーロッパの魔女狩りの歴史について知り、読書会の仲間と共有しました。

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「魔女狩り」は宗教的な要素、冤罪を招く自白と拷問による世界

今回、久々に岩波新書の古め(50年も前に出版!)を読んで、文字量の多さ、行間の狭さに、驚きながら、『魔女狩り (岩波新書)』を読みました。

正直、世界史に興味と理解が薄い私にとって、「魔女狩り」とは異空間な話、幻想にすぎない物語ではないかと感じていました。

15〜17世紀のヨーロッパで、実際に、魔女狩りは頻繁に行われていたという話。

魔女狩りとは、「ヨーロッパの宗教改革前後における、教会ないし民衆による組織的・狂信的な、異端者摘発・追放の運動」(大辞林 第三版)

実際は、魔女であるという言われなき嫌疑をかけられると、徹底的な拷問を行って、死刑に導くという残忍極まりない活動。

魔女裁判を経るとは言っても、科学的な事実を検証するよりも、魔女とされた相手を自白させるために厳しい拷問を行って、事実ではないことを語らせて処刑する。

本の中で書かれていた処刑の方法の中でも、生きたまま焼かれるという光景を想像しただけでも身の毛がよだつものでした。

誰も箒をまたいで空を飛んだりはしていないはず!

魔女たちの集会に参加した、箒で空を飛んだ、性的に不適切なことをした・・・。

どれも、事実ではないのに、嫌疑をでっち上げて、疑われた本人に嘘の自白をさせるまで拷問を続けるやり方。

人権を重視する現代ならばありえない話。

そもそも、箒で空を飛べたら、自転車も、飛行機もいらない夢のような世界なわけで。

結局、宗教的な儀式、制裁として、仕組みが出来上がってしまうと、次から次に、魔女狩りを行い、多くの人を処刑していく時代。

次は、自分が対象になったら、と思ったらおそろしくて仕方ありません。

富めるものだけでなく、貧しくても、政治的な権力者(市長など)であっても、魔女狩りの対象になるのは驚きです。

ただ、私は、魔女狩りは、この中世ヨーロッパの異常さ(宗教改革のあだ花とは言えないレベルですが)と切り捨てるつもりはありません。

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自白と拷問は冤罪を作る

この「魔女狩り」「魔女裁判」などは、ただの殺戮活動ではなく、相手に疑いをでっち上げて、自白を強要し、さらには拷問を与えて、虚偽の罪を認めて処刑するという話。

いわゆる、冤罪を作ってしまうのです。

これは、現代史の日本の中でも冤罪事件が消えない事実と対比してみましょう。

村木元局長の冤罪事件(2011年)

障害者団体向けの郵便割引制度を悪用し、企業広告が格安で大量発送された事件で大阪地検特捜部は09年、自称障害者団体に偽の証明書を発行したとして厚労省の村木厚子元局長らを虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕・起訴した。大阪地裁は昨年、村木元局長に無罪を言い渡し、無罪判決が確定した。(朝日新聞デジタルより)

厚労省の元局長の村木さんの場合、虚偽の事実を作られ、裁判の結果、無罪を勝ち取ったケースとして、有名です。

彼女は、厚労省の中で、悪い人物というレッテルを貼られて、事実無根な罪をでっち上げられています。

現代だけに、自白・拷問はなかったと思われますが、徹底的に作られたストーリーに沿って、彼女を陥れようとしたのは間違いありません。

布川事件

1967年(昭和42年)に茨城県で発生した強盗殺人事件。近隣に住む2人の青年を逮捕・起訴し、無期懲役が確定。証拠は被告人の自白と現場の目撃証言のみで、再審後、2011年に無罪判決が下される。

どちらかと言えば、「魔女狩り」に近いのは、この布川事件ではないでしょうか。

物的な証拠がないまま、嫌疑をかけた二人に自白をさせて、有罪に至るという流れ。

自白の価値は高いのは認めるものの、本人の本心を述べたものではなく、取り調べる側が作ったシナリオに沿ってしまうことを強要されていたら、明らかに問題。

冤罪をなくすために、取調べの可視化などを進めてきたのは、このような不正義を減らすためとしては正しいと言えます。

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人間の集団は敵を作りたがり、追いやるもの

では、「魔女狩り」に近い行動が消えない理由は何なのでしょうか?

おそらく、人間は集団になると、味方と敵を分けて、相手を追いやりたくなるというマインドを持っているのではないでしょうか。

この敵が集団であれば、抗争になります。(政治信条、宗教など)

一方、この標的が個人になると、完全なる社会的制裁を与える活動になります。

今ならば、ネット上で晒された不適切と思われる言動(事実や背景は関係なく)に対して、匿名の個人たちが叩くことで個人バッシングが始まります。

もちろん、対象となった個人に非がないとは限りませんが、行きすぎた批判が拡散・連鎖して、ある意味での個人を叩く炎上が起こります。

大事なのは、叩いている側は、正義を果たしていると思っている点です。

魔女狩り・魔女裁判も社会的な恐怖があってのことかもしれませんが、処刑を見ている一般大衆がいたわけです。(誰もその処刑を止めようとはしなかった)

叩かれている個人は、集団リンチを精神的に受けて、疲弊したり自殺するなどのケースも想定されます。

学校だからいじめが、職場だからハラスメントが、という環境のせいにするのではなく、事実ではなくても、相手への嫌悪感や悪ふざけなどから発生した行為にブレーキがかからなくなることが起点です。

さらに、周りの見ているだけの人々。

「魔女狩り」的な行為は、人間の性(サガ)なのでしょう。

だからこそ、平等や社会公正が正しいとは思いながらも、現実社会では、何らかの上下関係を見つけたり、弱いもの、異質なものを叩くことで、満足するという思考回路。

追いやる行為で、溜飲を下げるようなDNAが私たちには埋め込まれていると感じます。

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「魔女狩り」的な行為に対して、あなたはNO!と言えますか?

社会的な制裁を与える、場合によっては命を晒される現代の「魔女狩り」的な行為を目にした時に、あなたはNo!、やめろ!と言えますか?

ここがすごく大事なポイントです。

心の中では思っても、見て見ぬ振りをする。当事者じゃない、傍観者未満の自分を作り出して、スコープアウトしていませんか?

ファーストペンギンとして、おかしい!だめだ!違うと言えるかどうか。

それって、アンデルセンの童話「はだかの王さま」で、パレードを見ていた、小さな子供が、「なんにも着てないよ!」と叫び、群衆はざわめいたというシーンを思い出してください。

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小さな子供は正義を語ろうとしたのではなく、目の前の事実を言葉として発したに過ぎません。

周りの大人たちは「おい!空気読めよ!」と思ったのかもしれませんけども。

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今後、世の中に「魔女狩り」的なことが起きた時に、私もどう向き合うか考えます。

是非、あなたも、人の噂や情報だけを鵜呑みにするのではなく、冷静に判断して、事実に向き合って正しい判断をしましょう。

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※ 最後に、『魔女狩り (岩波新書)』の感想として、一言だけ苦言を。

歴史を調べて丹念に書かれた森島さんの素晴らしさは感じますが、なぜ、「魔女狩り」「魔女裁判」がなくなったのかという部分に掘り下げが足りない点は不満足でした。(正直な感想)

最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するラボ・リーダー(主宰者)。また、3人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。