大下英治『ふたりの怪物』を読めば「ポスト安倍」のシナリオを想像できたのだろうか

政治の世界に生きる人たちは、この国の今と未来、過去と向き合いながら、本音としては何を考えているのだろうか。

選挙活動時にすれ違ったり、街頭演説をチラ見したり、テレビや新聞で名前が出る政治家の姿は、ごく一面にすぎない。

今回、2019年7月に発刊された『ふたりの怪物 二階俊博と菅義偉』を電子書籍で読んでみました。

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たたき上げの実力政治家の二人の活動を語るが、1年後の未来を予見していたわけではない

政治家も芸能人も、スポーツ選手も2世、3世などが増えて、サラブレッドといえば聞こえはいいけども、どうにも弱い部分が露呈するケースを見かけます。

二階俊博氏(自由民主党幹事長)と菅義韋氏(自由民主党総裁 第99代内閣総理大臣 前内閣官房長官) の二人は、日本の政治を担う人物なのは言うまでもありません。

実力者ではあろうけれども、世間や社会に派手なインパクトを見せない姿は、老獪な政治家そのもの。

1年少々前に書かれた本の中では、二人の経歴と実績、安倍前総理大臣とのトライアングルの関係により、安定した長期政権を維持してきたポイントと、華々しい姿、人物評価に溢れています。

まさか、1年後に、参謀的な実力者が国のトップになるなどは、想像はできませんでした。

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菅義韋氏の猛烈な仕事量と危機管理能力、二階俊博氏の老獪な時流を読む力には隙がない

二人の辿ってきた政治家人生や人間関係をオープンにしながら、下積み時代を経て、経験に裏打ちされたベテランの力を感じます。

とにかく、仕事が趣味という菅義韋氏の人となりは、秋田から東京に出てきて、稼いだお金で大学に通い、政治家の秘書になり、議員になるという姿は、昭和の政治家の典型のような姿です。

さらには、自ら、動いて、情報を得て、官僚を巧みに使いこなしながら、結果を上げていくのは、タフであり、厳しい男の姿が想像できます。

一方の二階俊博氏も、田中角栄直系の最後の政治家(小沢一郎氏も含むと二人になります)と言われる通り、スマートでおしゃれな感じはせず、ある意味、恐ろしく、政局に強く、相手を威圧できるだけの実力を持っている幹事長という権力を握るにふさわしい姿。

このリスク管理能力や、推進力のある二人が、安倍政権を支えていたのは間違いありません。

好き嫌い、良い悪いではなく、事実として述べさせていただきます。

ここまで読む限り、二人は素晴らしい人物で、彼らを見習う政治家を増やしていくのがベストと考えがちです。

この本にはクリーンな話しか書かれていないのでは?

大下英治(著)『ふたりの怪物 二階俊博と菅義偉』では、二人の良さ、魅力が存分に肩らている、アイドルの写真集のような一冊です。

ここで冷静になるべきなのは、政治家は表向きの顔と、裏の顔があるのではないか、語りたくない過去や弱点があるのではないかという点を想像してみます。

長期政権を支える上で、リスクと考えるものは排除してきたわけで、オープンにならない問題も、当然いくつもあったでしょうし、キレイに片付けるだけでなく、強引に収拾をつけるという方法もあったのではないでしょうか。

政治記者でも政治マニアでもないので、実際のところはわかりませんが、この二人に関しては、懐疑的な目線を持っている識者も存在します。

私が言えるのは、後継者や未来の人材を育てきれているのか、という点が最大のネックです。

高齢な二人でも健康で正しい判断ができるうちは、現役の政治家として活躍して欲しいものの、10年後まで期待できるのか、と問われると疑問符が湧きます。

その場合、後継者や後進を育てきれていないと、近い将来、混乱を招く可能性が残っていると感じます。

政治家とはどうあるべきか、国民のために未来のために何ができるかが大事

政治家は理想があって、そのために突き進み、国民の声を聞いて、ベストな道を選んで、より良い世の中を作っていくという基本は重要です。

政策・マニフェストも大事ですが、議論ではなく、その先に何を行い、どんな結果を残せるのか。

時には、反対だらけで敵しかいないような場面でも、乗り切れる胆力みたいなものがないと、政治家は務まらないのだと思います。

その点、二階俊博氏も菅義韋氏も、政治家として粛々と課題を解消させて前に進む力は抜群にあるようです。

ただ、わかりやすいビジョンを指し示すタイプではありません。

無難だけど、ワクワクするわけじゃないことが、今の日本、これからの社会にとって、ベストなのかどうかは、未来から見た歴史が証明するのでしょう。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。