47都道府県を全て回って人生を終える日本人ってどれぐらいいるものだろうか。
俳優・三浦春馬(故人)は、媒体の企画とはいえ、実際に全国を周り、日本の伝統の現場に足を運び、普通の人たちと会話をかわしてきた存在。
彼が自殺という最期を迎えた残念な話を抜きにしても『 日本製 』は、本当に引き込まれる本です。
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「この一冊は読まなきゃダメだ!」と誰にでも勧められる一冊
一冊の本を作るには、企画者・編集者・著者、デザイナーなど多様な方が関わっている。
正直言って、自分とピッタリとあった一冊に出会えるのは至極の喜びです。
一方で、誰にとっても、オススメできる一冊を選ぼうとすると本当に難しい。
色々な人から勧められた『 日本製 』も読むべきかどうか悩んだのですが、図書館に予約してじっくり待って、手元に届きました。
400ページを超える分厚い一冊には、47都道府県に足を運んで、日本らしさを見つけて、人と触れ合ってきた三浦春馬という青年俳優の息吹を感じます。
有名とは限らなくても、日本らしさは各地に存在するもの!
日本といえば、富士山、芸者、サムライ(ちょんまげ)といった、外国からのイメージや、工業製品の質の高さなどをアピールしたり、真面目な国民性を世界に発信されるケースが多い。
ただ、日本は47の都道府県があり、それぞれの地域に根ざした、積み上げてきた伝統文化、歴史があって、必ずしも有名とは限らない。
それでも、一つ一つを丁寧に調べて、現地で目に触れ、感じることができたら、素晴らしいものが多い。
この企画のキーマンは、間違いなく三浦春馬さん(故人)がいなければ成立しなかったと感じます。
1つ1つの地域に足を運び、興味と好奇心を持ちながら、触れ合っている姿。
日頃の仕事の合間に各地を回るのは楽しい反面、大変なことも多かっただろうに。
それだけに『 日本製 』は読む価値がある一冊です。
無邪気なまでに喜ぶ、彼の表情が伝わってくる
真面目に、目の前のことに夢中になって楽しみながら、各地の人と文化に触れながら、無邪気なまでに喜ぶ雰囲気、彼の表情が伝わってくるので、まるでドキュメンタリー形式の旅番組を見ている感覚が残ります。
フォトブックではないものの、各地での三浦春馬さんの表情が何枚も納められています。
演技ではなくて、本当に楽しんでる、驚いてる、感動しているというのが伝わってくるのが奇跡的です。
この『 日本製 』は、丁寧に1つ1つの都道府県のエピソードを読みながら、私は、日本地図で彼の足跡を追いかけてみました。
未来に残したいから、自分が足を運んでみてくる姿勢
私は、全国に足を運ぶ姿勢を見ていると、「男はつらいよ」シリーズの寅さんを思い出します。
映画という作られたエンターテイメントとはいえ、彼は全国各地を点々としながらテキ屋であり、各地で騒動があって、ほんわかする人との交流がストーリーとして展開されてくる名物な作品。
『 日本製 』では、三浦春馬さんが各地に足を運び、超有名なものではない、日常の延長にある日本の伝統に触れていく姿。
触れるもの、話を聞くものに、感動しながら、彼の笑顔が浮かんでくる一冊。
読んでいると、彼と一緒に旅に出ている感覚が伝わってきました。
一般人が全国47都道府県を回って、地域の伝統を味わう旅をしようと思っても、まず無理な話。(時間もお金も含めて余裕がない)
それだけに、一冊をじっくり味わって読むと一緒に、旅をして、知らない日本の伝統の細部を味わえる感覚がするのがたまらない。
彼とスタッフが時間をかけて残した1冊には、文化的な価値が芽生えている
三浦春馬さんとスタッフが時間をかけて作り出して、この世に残した1冊は、文化的な価値があると認めてもらえるレベルです。
難しい専門書ではなく、日本の伝統の一端を担う人と一緒の時間を過ごして、何枚も並ぶカットと、彼の表情とコラム。
世界を旅する企画の芸能人・著名人も悪くないけど、ここまでこだわって、国内を周り切るのも、普通の人では絶対に難しい。
読んでいるうちに、いつの間にか、三浦春馬さんと一緒に地方を回ってるような錯覚が訪れてしまう。
もう、彼がこの世にいないと冷静に思うと、泣きたくなりながらも、読了しました。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。