大森南朋、柴田恭兵の二人がいなければ、NHKドラマ「ハゲタカ」を生まれませんでした。
当時、Mixiのグループで「ハゲタカ」グループがあって、聖地巡礼に参加したり、NHK関係者とも一緒にご飯を食べたことを覚えています。(懐かしい)
ファンドが表舞台で世の中にインパクトを与えた時期を描いたドラマが、まさか映画化するとはNHKエンタープライズが関わって、アウトプットした作品です。
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赤い「ハゲタカ」の登場で映画スケールに成り立った
なぜ、ドラマ作品を映画化するのか?しかもNHKが!
「ハゲタカ」映画化の話を聞いた時、この違和感が拭えませんでした。
そもそも、NHKが取り扱うには微妙な要素がある作品のはず。
今回、赤い「ハゲタカ」という相手を生み出すことで、日本を買い叩くのではなく、世界を買い叩く鷲津政彦の頭脳と戦略に引き込まれます。
鷲津ファンドの「買い叩く」に正義はあるのか?!
企業買収で莫大な利益を得る「ハゲタカ」という投資ファンドの世界を、真山仁の原作を見事にドラマ化した作品です。(テレビ朝日系列とは趣が違うのは制作スタッフの心意気の差だと感じます)
大森南朋の演じる、主人公・鷲津政彦の「買い叩く」という力強い言葉。
テレビドラマでは、ハゲタカの象徴フレーズでした。
ハゲタカファンドによって、人生を翻弄された人にしてみれば許せない姿そのもの。
今回の映画では、何のために「買い叩く」のかが大命題だったような印象が強い作品です。
マネーゲームが社会へのインパクトが大きい
いつの間にか、マネーゲームが社会を動かしてしまった、2000年代初頭の世界を表す作品こそが「ハゲタカ」です。
あれから20年近くの時間を経て、マネーゲーム(企業買収と再生)を経た結果、社会は何か変わったのでしょうか。
単純に貧富の差が開いたという一般論で終えるのではなく、マネーも価値観の一つに過ぎない時代に移り変わったのかもしれません。
お金=幸福 と言い切れない時代がやってきた今だからこそ、映画「ハゲタカ」を見ると感じることがあるはずです。
マネーゲームに興じたのは、ファンドだけでなく、一般市民も麻痺して参加していたという事実に向き合ってこそ、総括ができるのですから。
リアルな社会のファンドの戦いで引きこもごも
当時の外資系ファンドも含めた企業買収の戦いの結果、何が生まれたでしょうか。
一時的な利益を貪る人、職を失う人、株で儲けた人、損をした人、それぞれの人生がその先も続いてきました。
平々凡々と暮らしていた日本という社会にとって、この企業をめぐる買収戦争は、当事者も周辺の人に、それぞれ何かを残しているでしょう。
あの当時のファンドマネージャーたちは、悠々自適の人生を過ごしているのかもしれません。
もしくは、鷲津のようにマネーゲームに戻って戦っている可能性もあります。
お金とはどの程度、人の人生を狂わせる、踊らせるものなのか、改めて考えさせられます。
「買い叩く」作戦の結果、未来を描けたのか?
映画「ハゲタカ」に登場した、赤い「ハゲタカ」の存在とは一体何を暗示していたのでしょうか。
本物以外は勝ち残れないという厳しい現実をぶつけられたような気もします。
一方で、志や展望が薄いと、罠にハマってしまうという厳しい現実社会を見せられた作品だったとも言えます。
あなたが鷲津政彦という人間なら、今をどう感じて、何をして過ごしていると思いますか?
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。