オンとオフの切り替え問題って、コロナ前までの明確なラインが見えなくなったと言われています。
もちろん、SNSの発信を同僚に見られることもあれば、プライベートな話はオープンになったも同然です。(だからこそ、隠したがる人がSNSや発信を控えるというのも理解できます)
一方で、この切り替えの代名詞だった、ワーク・ライフ・バランスの衝撃が薄まっているのも事実です。
オンとオフの切り替え問題について、少し掘り下げて考えてみます。
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オンとオフを切り替える=ワーク・ライフ・バランスの時代は終わった
コロナ禍で変わったのは、生活習慣と価値観を強制的にチェンジさせられた人たちが多かったと思います。
この数年で、オンとオフを切り替えるという考え方、ワーク・ライフ・バランス信仰は消えかかかろうとしているのではないでしょうか。
ワーク・ライフ・バランスとは、ひとりひとりの人が自分の時間を、仕事とそれ以外で、どのような割合で分けているか、どのようなバランスにしているか、ということ。英語辞書コリンズに掲載されている定義では、ひとりひとりの人が、日々をどのように構成しているか、たとえば仕事に何時間つかい、友人との交流や趣味の活動に何時間つかっているか、ということ。(Wikipediaより引用)
オンとオフの切り替えがカオスになったからこそ、違和感があり、変化があったわけです。
オフが足りないから、オンとの切り分けと考えていたはず
日本人は、猛烈に働いていた時代、会社に滅私奉公することが美徳とされたからこそ、オフは休養することで精一杯だったのです。
このオーバーワークになりそうな働き方、生き方に対して、心身が破壊されてしまうから、No!と言う主張をするために、オフの過ごし方に注目が集まってきました。
その上で、オンもオフも充実させるために、双方の調和と切り替えのためにワーク・ライフ・バランスという考え方が世の中で注目され、評判になりました。
オンとオフを無意識に切り替える?意識的に切り替える?
オフタイムでは、完全にオンタイムの仕事のことを忘れて、リラックスして楽しむものだとする価値観は、働きすぎで疲れていた日本人には評価されました。
一方で、日頃から仕事のオンタイムを楽しく、趣味的にエンジョイしている人たちは、この境界線が曖昧になり、オンオフ概念が消えている人たちもいます。
「好きなことやって楽しみながら稼いでいいよなー」
的な言葉を投げかけられる対象者です。
明らかに仕事=苦痛・苦行・我慢という考え方ならば、このように考えるのでしょう。
一方、オンとオフがカオスになっている人たちは、プライベートの中に仕事があり、仕事の中に私生活が混ざることを当たり前にしています。
彼らは、オンオフを切り替えるという概念を持たずに、ミックスした状態で生活しているのです。
オンとオフを切り替えるのが一般人、カオスで過ごせるのは特別な人たち、という分類してみると、双方の違いが見えてきます。
リモートワーク(テレワーク)で混乱した、オンとオフ、サードプレイス問題
私自身、2020年の新型コロナウィルス発生から始まった、リモートワーク(テレワーク)の環境には混乱しました。
自宅でできる仕事が何であり、職場でやらなければいけないことは何か。
当然、ペーパーレスになり、オンラインで打ち合わせ、会議なども行うスタイルは、今までとは大きな違いがあります。
通勤がなくなり、時間的に余裕もできて、オンラインイベントにどんどん参加して、楽しめた初期の時期は、仕事にも制限があったためか、自宅にいても、切り替えは簡単でした。
そもそも、在宅でできることの範囲が限られているし、一過性のものだと考えていたのでしょう。
飲食やホテルなどのビジネスならば、制限されて廃業に追い込まれることに比べれば自由だったと思います。
極端な話、余裕があれば、近所を散歩しようが、テレビを見て過ごそうが、誰にも監視されない(監視されているような環境の企業・職場もあったようですが)自由を満喫してました。
ただ、このリモートワーク(テレワーク)が定着すると、コミュニケーションを伴う連絡頻度がチャットツール、スマホ(電話・SMS)、メールと増えて、リアクションだけで追われるように変わっていきます。
相手の忙しさ、タスク量、能力を超えて、スケジュールを埋められていく感覚。
余裕を持たせるためには、ブロックする時間帯を用意しないと自由が効かなくなります。
私の掲げてきた、家庭・家族とも、職場・仕事でもないサードプレイス(第3の居場所)の存在が変容を遂げている実感に苛まれています。
この数年のブログ記事でも、私自身が揺れている部分が伝わってきますね。
脳みそや行動を細かく切り替えることで、ワークもライフもマルチになりながらも、シングルタスクを積み上げることが大切で、その隙間に、サードプレイスを差し込めるかどうか。
ここが価値観とスタイルの変更だと感じています。
オンとオフを明確にする人、しない人になれるか?なれないか?
オンとオフを切り替えるって、俳優的に役割を演じる考え方が前提になっているのではないでしょうか。
会社員、部長である自分、夫や父親である自分、趣味を楽しむ自分。
もちろん、切り替えが全くにないのは人間として破綻するかもしれませんが、仕事中に、今週末の家族のイベントのことで気になっていることがあれば少しは考えているはず。
完全なるマルチタスクはできないとしたら、タスクを細かく分けて、オンとオフのスイッチをスムーズに切り替えたり、場合によっては集中力の分散を図るぐらいの気持ちがあれば、何とかなるものです。
オンとオフは明確にするのもいいし、カオスでやっても構わない。
とにかく、自分を追い込まないように注意することです。
もちろん、何も考えず、ぼーっとする時間も大切なので忘れずに。
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投稿者プロフィール
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。