SDGsを掲げる企業、団体、組織、及び、教育関係者の研究テーマ(子どもたちの自由研究、発表会資料)が一定数繰り返されています。
2030年までにという期限が設けられていますが、果たして進捗具合はどうでしょうか?
キレイゴトすぎて、どこか違うんじゃないの?日常の実感と科学的観点から、SDGsを見つめ直そうというアプローチの本『』(酒井敏・著)を読んでみました。
このSDGsにはかけている1つの目標が、今、世界に大きな影響を与えていると感じませんか?
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なぜ、SDGsに「紛争や戦争をなくそう!」が含まれていないのか、違和感を感じる!
SDGsという持続可能な社会の実現を掲げた国連が作り出した、世界の目指す方向性です。
どれもが不可欠で必要なものだと納得させられますが、1つ足りないものがあると感じませんか?
この17の目標を阻害しているのは、「紛争や戦争をなくそう!」が省かれていて点に違和感が残ります。
特に、ロシアによるウクライナ侵攻という明らかな戦争行為を、他国が直接介入しないまでも物資、資金面で援助している姿には、本当に、持続可能な開発目標であるSDGsを目指そうと考えているのか疑問が湧きます。
正論でキレイゴトなSDGsに向けて、どこまで真剣に、かつ、柔軟に考えられるのか
正論でキレイゴトなSDGsを批判するのではなく、無計画性とか、真実の裏側を無視しない観点で自由に論じようとする、京大DNAみたいなものに惹かれました。
SDGsそのものを完全否定できる現代人は少ないですし、良識的な感覚があれば、Noなんていえずに、どうすればいいのか真剣に向き合う必要性は頭では理解しています。
では、スタートから一定期間が経ちましたが、SDGsのおかげで、世の中や社会、世界は良くなっているのでしょうか?
SDGs17の目標について再確認しておく
ここで、基本に立ち返ります。
2015年の国連総会で、2030年までに達成するべき持続可能な開発目標 (SDGs) として17の世界的目標について再確認しておきましょう。
- 貧困をなくそう(No Poverty)
- 飢餓をゼロに(Zero Hungeru)
- すべての人に健康と福祉を(Good Health and Well-Being)
- 質の高い教育をみんなに(Quality Education)
- ジェンダー平等を実現しよう(Gender Equality)
- 安全な水とトイレを世界中に(Clean Water and Sanitation)
- エネルギーをみんなに、そしてクリーンに(Affordable and Clean Energy)
- 働きがいも経済成長も(Decent Work and Economic Growth)
- 産業と技術革新の基盤をつくろう(Industry,Innovation and Infrastructure)
- 人や国の不平等をなくそう(Reduced Inequalities)
- 住み続けられるまちづくりを(Sustainable Cities and Communities)
- つくる責任 つかう責任(Responsible Consumption and Producation)
- 気候変動に具体的な対策を(Climate Action)
- 海の豊かさを守ろう(Life Below Water)
- 陸の豊かさを守ろう(Life on Land)
- 平和と公正をすべての人に(Peace,Justice and Strong Institutions)
- パートナーシップで目標を達成しよう(Partnerships for the Goals)
どの内容を簡単な解説書や専門書を読もうが、間違ってるなんてことは言えません。
経済的な成長だけではない社会を作らなければ、地球の将来が心配だという気持ちは、私の世代であれば石油枯渇の省エネ論争で育ってきたので、ものすごく同じロジックに感じます。
達成しなくても罰則やペナルティはない?!
SDGsがキレイゴトと言われるのは、実施が難しいことだけでなく、期限を切った時までに実行できないからといって、何の罰則やペナルティが見えてこない点です。
もちろん、地球にダメージを与え、我々の日常生活が悪くなり、という意味ではペナルティを感じるかもしれません。
ただ、SDGsがスローガンではないか、というのは、この掲げた未来の先に見えるものの進捗をしっかりと個人も含めて追えていないからだと言えます。
良いことを目指すけど、うまくいくか、失敗するかは、連帯責任のようで曖昧なままに設定されているのではないでしょうか。
目標もアクションも文言に落とし込んだけど、当事者が理解していないから
SDGsへの批判は公には聞こえてきません。
さらに17の目標の先にある、169の達成基準と232の指標について、ちゃんと理解できている一般人がいるでしょうか。
綿密に立てられた、目標、達成基準、指標があっても、それを正確にはかり、理解する段階まで落とし込めていません。
俗にいう、「総論賛成、各論反対」と同様に、細かいレベルまで落とし込んだ際に、日常との不整合が起きてしまうと、その先のことを考えるのをやめてしまっているのです。
いわゆる、本質的な意味での、「思考停止」が起きているのです。
今、教育現場では、発表テーマにSDGsが選ばれるけど
今、子どもたちの教育現場では、グループワークの発表テーマとして、SDGsが選ばれることが多いのではないでしょうか。
彼らが中身を理解して、将来を見据える世代だけに当事者意識を持つのは良いことですが、決定権を持っている存在ではありません。
良い社会、世界を作ろうよ!というメッセージに普通の子どもたちは反対などしません。
では、自分の持っているスマホ、ゲームの電力が環境を傷つけたり、温暖化につながっているから、使用を制限しようというロジックには展開されることはないのです。
カオスで無計画なスケールフリーネットワークの存在からSDGsを考える
酒井さんの『』に出てくる、スケールフリーネットワークというわかりそうでわからなそうな言葉が印象に強く残ります。
スケールフリーネットワーク とは 、ネットワーク理論の分野においてリンク(枝)が一部のノード(点)に極度に集中しているネットワークのことを指します。
ある意味、決められたキレイな設計通りに社会も、地球上の存在も存在していないという、当然の理屈を語っています。
キレイゴトの裏側には、どうしてもダークで消せない問題が潜んでいます。
キレイゴトを推し進めるのは、誰のため、何のためなのか、を整理しないと、大きな勘違いを生みそうです。
少なくとも、私は、SDGsを成り立たせるためには、18番目の目標というか、最上位概念として
紛争や戦争をなくそう!
というキレイゴトの局地を設けるべきだと考えます。
そうすれば、国際社会で他者を攻撃して虐げる行為そのものを完全に否定できるわけですから。
これがないと、その先に掲げるSDGsがキレイゴトのままで、どこか上滑り感があるという印象は拭えないままだと考えます。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。