昭和64年のことを何か覚えているだろうか?
もうすぐ平成という元号から新しいものに変わる。今、世界中で、独自の元号を持つ国は、ほとんどないと言う。昭和が終わり、平成が始まった頃の頃を、ふと思い出してみた。
当時、中学生だったので、不思議な感覚に襲われました。
当時の小渕恵三官房長官が物々しく「平成」と読み上げる。
いったい、何が置きたのか、中学生の私にはよくわかりませんでした。
横山秀夫の「64(ロクヨン)」は気になってたけど、なぜかスルーしていた
『クライマーズ・ハイ 』などの作品と映像化で人気作家の横山秀夫作品の中で、私がスルーし続けたのが「64(ロクヨン)」でした。
上下刊のボリュームがあっても、読み切れるだけの自信はあるのに、なぜか、手が伸びませんでした。その理由は全くわかりません。
Amazonプライムで映画の一覧に「64(ロクヨン)」を発見。三連休の時間を活用してみることにしました。前後編のドラマは気軽に録画して見ることは問題ないですが、映画の場合、前編と後編の間に時間が空いてしまうので、私のテンションは下がります。もちろん、4時間以上の映画を見るというのも、長過ぎて困るのも事実ですが。
昭和64年は、たった7日間しかないまま、平成元年に切り替わりました。
例えば、昭和64年硬貨などは発行数が少ないため、入手困難で希少価値があると言われています。
その7日間に起きた児童誘拐殺人事件を中心に展開していきます。
県警と記者クラブの対立、県警内部の対立、県警と警察庁本部との確執、など対立軸が重なり合います。この点は、読者・視聴者の評価レビューの分かれるところです。
世の中に対立する軸は多いのは事実ですが、ここまで織り交ぜないと成り立たないストーリーなのかという疑問はわかります。
映画版に関しては、おかげで豪華な役者の登場が多いという点では、華々しい反面、ストーリーとして必要な要素なのか考えてしまいました。ある意味、無駄に長編化している印象が強く残りました。
時効のあった時期の話だけに、現在とフィット感がズレる、古くさい設定に陥っていることも否めません。
なぜ、「昭和64年」を著者が切り口に選んだのかという点は、最後までわかるようで、わからなかったです。(報道量や注目度を語るのであれば、他の時期であっても良かったような気がするからです)
私がスルーしていたのは、この上滑り的な印象が拭えないことを予測していのかもしれません。他の横山秀夫作品が好きなだけに、少し残念な印象が残りました。
私にとって、昭和64年は何だったかの答えを探す
中学生の私からすると、元号というのは、歴史の分類の一つにすぎなかったので、リアル感がありませんでした。
今、平成という年号が終わりに近づく時に、平成生まれの子たちが「昭和」という年代を一括りに考えることはないと信じています。ただ、暗い時代もあり、戦争もあり、復興があり、繁栄もありという、大きな波のあった期間の終わりが、昭和64年であったというのは間違いありません。
前年後半から続く、毎日、昭和天皇の状態が報道される姿は、子供からすると、尋常ではない姿でした。
少なくとも、昭和の大半を生きた、自分の親の世代は、あの昭和が終わった時期を感慨深く受け止めていた記憶があります。
ほんの数日だけの昭和64年は、私からみると、お正月ムードが終わるまでの短い出来事に過ぎず、色々と思い出そうにも記憶が出てきませんでした。
世界基準で生きる世代が増えてくればくるほど、「元号」の価値は大きく変わってくるのかもしれません。必要・不必要論ではなく、本当の意味を理解していかないと、世界の人々には通用しない記号になっていくのだと感じます。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
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