お金のことを学んで、マネーリテラシーを高めさせたいと子供に対して考えることはないでしょうか。
自分が知っている知識では偏りと不足感があるとなると、プロからの指南が必要。
そうであれば、かつての「モノを言う株主:村上ファンド」の村上世彰さんがベストだと思いませんか?
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お金に関する授業って一度も味わったことがない!
色々な教育を受けてきたけれど、お金の授業・教育って一度も経験はありません。
大人になってマネー本を読むたびに、自分が親や周りの大人から教わってきたお金に関する知識は一面的だったと思い知らされます。
節約と貯金をすること以外に具体的なことは何もわかりませんでした。
私も、無駄使いはせずに、着実にコツコツと郵便局の通帳にお金を貯めることに違和感はありませんでした。
マネーのリテラシーが必要になったのは大人になってから
大人になると、自分で収入を得て、支払いをしてという当たり前のことだけでは済まされなくなりました。
現金ではなく、クレジットカードという魔法のカードでものを変えてしまうことに驚き、保険という得体の知れない商品を買うように人に勧められました。
自分の上の世代はバブルで浮かれて、株式投資や不動産投資に夢中になっていました。
お金をためないとできないことがあると思い知らされて、コツコツと貯めるものの、限界を感じます。
さらに、年金なるものも不安を煽られつつ、退職金は401Kというもので自分で運用しなくてはいけないと騒がれてきました。
その都度、必要に迫れて、お金のことを学んできたものの、何が正解なのかはわかりません。
お金に興味を持ち増やしていくことで社会に訴えようとした男、村上世彰氏
子供の頃から、ちゃんとしたマネー教育を施すとしたら、誰が最適な人物なのだろう、と考えていたタイミングで、村上世彰さんの書かれた一冊を手に取りました。
内容をパラパラとめくると、明らかに子供達に向けて書いてる文章が並んでいます。
この村上世彰さんといえば、元通商産業省出身で、一時期、「もの言う株主」として注目を浴びることとなった村上ファンドの代表者。
2006年にインサイダー取引(証券取引法違反)の容疑で逮捕・起訴され、ファンドが解散したという事実までは追えていました。
彼のイメージはお金の亡者のような存在で、どちらかといえばダークな印象しか残っていませんでした。
その後、彼がどこで何をしているのは、それほど関心はありませんでした。
いつの間にか、シンガポールに移住して、個人投資家として活躍を続ける彼は、未来の世代に向けて、お金の授業を行い、子供達のマネーリテラシーを高めようとしています。
今回の一冊は、10代の若者に向けた、優しく丁寧な語り口調で書かれています。
何のためにお金が必要なのか、そして、どうやって増やしていけばいいのか。
借金への考え方もストレートに述べています。
お金=悪いこと、というイメージを体現したようなキャラクターに仕立て上げられていた村上氏が、実際は何を考えて、お金を使って何をしようとしていたのかがマイルドに書かれすぎているので、拍子抜けする部分はあります。
今の村上氏は、寄付やボランティアもする個人投資家
シンガポールに移り住んでいるという時点で、税金対策なのはわかるので、賞賛するだけの存在だと理解すると間違いなのかもしれません。
ただし、本の後半で、増やし続けたお金を何に使うのか、という点で、社会への貢献として寄付やボランティアにシフトしている点は驚かされました。
ビル・ゲイツも自分で財団を作って、寄付活動に熱心になっているように、お金持ちになると、目の前の資産を増やすことだけに固執せずに、社会に役立てることを真剣に考えるようになるのだとしたら、ステージの違いだと言うしかありません。
お金をどう捉えて、どのように使い、どうやって増やし、何に役立てるのか、と言うストーリーで、子供たちに向けて、語ってくれるのならば、彼が適任者なのです。
是非、彼のお金の授業をアーカイブとして残して、多くの子供たちに見せられるような教材になって欲しいと期待しています。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。