忘れられない、あのCMに樹木希林さんが出ていたのを思い出す
「美しい人はより美しく、そうでない方はそれなりに」
インパクトのあるキャッチコピーで有名だった、フジカラーのCMを思い出しました。
2018年9月15日に、女優の樹木希林さんは亡くなりました。
存在感の溢れるキャラクターで、晩年は出演する映画作品で受賞が相次いだ彼女ですが、人生は波乱万丈だったようです。
人気になっている樹木希林さん本を読みました。
樹木希林の名言・遺言の数々
嫌な話になったとしても、顔だけは笑うようにしているのよ。
自分の表情を仏頂面と認識していた樹木希林さんは、意識して笑うようにしていたそうです。
辛い時、大変な時に、苦しい表情を浮かべるのではなく、あえて笑ってしまう。
これは並大抵の人間ではできない芸当です。
でも、常に笑顔を意識する生き方は、私も真似したいと思っています。
楽しむのではなくて、面白がることよ。楽しむというのは客観的でしょう。中に入って面白がるの。面白がらなきゃ、やってけないもの、この世の中。
「おもしろき こともなき世を おもしろく」で始まる、幕末の志士、高杉晋作の辞世の句を彷彿させます。
どんな場面であっても、面白がる気持ちを持って生きていけるかどうか。真剣であって当然、泣きたいことがあるのも当たり前。
だけれども、面白がる気持ちを忘れてはいけないのです。
私は人間でも一回、ダメになった人が好きなんですね。
この言葉にも深みがあります。
人生には波があり、山あり谷ありは誰もが経験するもの。特に、どん底とも言えるような経験をして、そこから這い上がってきた人の話には、人を勇気付ける力があります。
私もメルマガのインタビューでは、必ず、どん底の話をほりさげて聞くようにしています。
その底から這い上がる話が本当に魅力的で、個性があるので聞いていると楽しくなります。
ダメになった、という事実に背を向けずに、立ち向かっていける人の姿を見ていると、大概のことはなんとかなると自信を持てるのです。
人間なんて正しくないんだから。
樹木希林節が炸裂している短いフレーズです。
彼女は、結婚と離婚、問題発言によるトラブルなど、色々とあった人生を、的確に語った言葉です。
常に正しくあろうと思っても、間違うし、正しくない道を選択してしまうのも人間だと認めてしまえる度量の深さを感じます。
この『樹木希林120の遺言』という一冊も、彼女がインタビューに応えたものから編成されており、積み上げてきた言葉の数々から抽出しているので、深みを感じます。
相当数のインタビューをこなしてきたことが伺えます。それだけ、注目されて話を聞きたいと思える方だったのだと思います。
私が見てきた樹木希林さんの出演映画
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
樹木希林さんだからこそ、あのオカンの存在感が伝わったと思える、傑作でした。
「悪人」
ストーリーのメインではないものの、高齢者が騙されて困っていく姿のリアルティを、自然体に見せる姿も印象深いです。
「日々是好日」
絶対に、彼女はお茶の先生にしか思えないほど、しっくりとはまっていました。
これらの作品、いずれも彼女がガンになってからの味わい深い演技の数々。
他にも数多くの作品に登場しながらも、彼女は演技を自然体でやってきた女優です。
もちろん、人間としてケチで癖がったのは想像できますが、それ以上に、彼女の発するオーラが人を惹きつけるものに富んでいたのは間違いありません。
彼女のような奇特な存在を失ってしまったことは、本当にさみしいものだと感じます。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。