「Twitterは炎上が怖い!」と恐れる人が多いSNSです。
確かに、事実確認もないいまま、圧倒的なスピードで拡散されて、誹謗中傷も含めた展開により、本人にダメージを与える。
場合によっては、著しい社会的制裁も受けることもあります。
弁護士という立場ではなく、個人として100万回の殺害予告を受けた唐澤貴洋さんの危機管理について、具体的な事例も交えて書かれた『そのツイート炎上します! 100万回の殺害予告を受けた弁護士が教える危機管理』を読んでみました。
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インパクトのある本の表紙!唐澤さんの似顔絵!
図書館で本を探していたら、表紙にインパクトのある本を見つけました。
『そのツイート炎上します! 100万回の殺害予告を受けた弁護士が教える危機管理』は、著者で弁護士の唐澤貴洋さんの似顔絵が印象的。
ネット炎上の当事者だから伝えられる内容の一冊
唐澤貴洋さんの存在を私は知りませんでしたが、今回の本を読んで、調べてみました。
ここまでネットで炎上していた弁護士さんがいるとは。
しかも、叩かれ方がひどいです。
殺害予告を頻繁にされるなんて、当事者になったら精神状態的に普通は保てないはず。
しかも、身に覚えがない話を作られて拡散されているとしたら、いたたまれない気持ちになります。
ネット炎上本は、理論的か、当事者の感情や分析が続くものが多いですが、客観的に考察されている点は、さすが弁護士さんだと感心させられる内容でした。
炎上のプロセスは本人には止められないものなのか
本人がtweetなどをしてない限り、第三者が悪意や冗談、噂の範囲で投稿したものが拡散されていくのが炎上の土台にあり、そこに様々な感情が重なり、大きく広がっていくもの。
炎上に加担している側の人間は、そこまで深く考えず、目の前の情報を鵜呑みにして、自分も誰かに広げていく世界。
炎上に対して反論や謝罪を中途半端にすれば、そこから加速度的になり、収拾がつかなくなる。
こういった炎上のプロセスは誰がどうやっても止められないものなのでしょうか。
今回の唐澤さんも弁護士としての正義感で対応していた方なのに、ある日、さらされて叩かれるという展開になり、ネット上での正義を語る不特定の個人が加担していくことで、炎上が広がっていったようです。
本人がSNSのアカウントをクローズしても、一度広がった炎上ネタは、時間が過ぎるまで、流れ続けてしまうもの。
本当に恐ろしいものがあると感じましたが、それらへの対策についても、プロとして唐澤さんが語っている点が納得できる一冊でした。
はあちゅう、スマイリーキクチさんとの対談インタビュー記事
唐澤さんが自分の話を語るだけでなく、炎上されたことで有名な、はあちゅうさんとスマイリーキクチさんとの対談インタビューが載せられている点が印象に残りました。
二人の個性と背景は全然異なります。
もともと、物議を醸しだしそうなキャラクターや発言・投稿をしている、はあちゅうさんの場合、確信犯的な要素は否めません。
もちろん、人間ですから傷つくことはあるのでしょうけども、自己主張の反論の拡大によるものが多いので、彼女が何を考えて、どうとらえているのかを丁寧に聞き出している内容に、うなづかされました。
一方のスマイリーキクチさんは、まったく身に覚えのない噂がネットで炎上して、いかにも過去の犯罪者のように扱われて叩かれたケースなので、より深刻であくどいものを感じます。
インターネットに流れる情報をどこまで信じるのか、場合によっては調べきるのかということをしないまま、どんどん展開していくと、事実ではない話が脚色されて収拾がつかなくなるという恐ろしさ。
その経験をスマイリーキクチさんは講演などで伝えているというのは、本当に貴重な体験談を買っているのだと想像します。
炎上する、させられる人は当事者の責任だけでなく、想像やイメージも含めた脱線により、「祭り」として広がっていくと、もはや手に負えなくなるのは理解できます。
やはり、場合によっては、発信者・拡散者を特定できるという前提・前例を作らない限り、ブレーキは効かないのだと考えます。(倫理観ではカバーしきれないので)
その投稿が誰かの感情に刺さったらどうなるかは考えて
ネットの炎上はブレーキがきかないという前提で考えるとしても、個人情報が怖いと不安になる気持ちはわかるのですが、やはり、実名中心に活動をすることがベストだと考えています。
ハンドルネームやニックネームなど、自分を隠した瞬間に人は、本来、人前で見せている人格ではなくなり、自分の中の他人になりすますことができます。
この段階で、悪意に満ちたキャラクターに設定しなくても、自分ではないから大丈夫という考え方が芽生えると、歯止めがききません。
これが、もし、実名だったら、そこまで相手や他人、社会を無視した発言・投稿はできないはずなのです。良識のある普通の人間たちならば。
ただ、炎上はこの先も消えないと思います。少なくとも、炎上を起こさない、広げない、加担しないというスタンスはキープしつつ、目にしても無視するぐらいのスタンスがあれば、少しだけでも、炎上の熱量は下げられると考えています。
◆ 「炎上」と「拡散」という情報の変化をコントロールはできない!
◆ 炎上を演出する人、炎上で困惑する組織、炎上をどう考える?
◆ 実名でSNSやブログをやる!『自分の名前で仕事がひろがる 「普通」の人のためのSNSの教科書』徳力 基彦 (著)
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投稿者プロフィール
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。