『伊良部秀輝 野球を愛しすぎた男の真実』(団野村)から理解されない天才の姿を想像した

天才だからといって、誰にも好かれて尊敬されるとは限りません。

むしろ、他社からは認めてもらえない、誤解されている存在が多いように感じます。

伊良部秀輝という天才でありながらも、周りからの作られたダークなキャラクターを越えて、深い興味を抱いて、一冊の本『伊良部秀輝 野球を愛しすぎた男の真実 (PHP新書)』を読んでみました。

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「あんたらにミケランジェロの心境が分かるか」

理解されない才能あふれる投手、伊良部秀輝の発言で忘れられないのがこの一言です。

マスコミに対して吐き捨てるように伝えた言葉が、伊良部の個性を彷彿させて、強く印象に残っています。

ミケランジェロの気持ちなんて、私にだってわかりません。

ポジティブに扱われない悪童・ダークなイメージの裏側にある野球への純粋さ

伊良部秀輝 野球を愛しすぎた男の真実 (PHP新書)』(団野村)を読みながら、伊良部の人生と人物像に触れて、理解することができました。

伊良部は、どうしてもヤンキースに行きたいという熱い思いを、所属先のロッテ球団に伝えたものの、認めてもらえず、別の大リーグ球団にトレードに出されるような流れに抵抗を続けたのです。

結果として、日米球界を巻き込んだ三角トレードによって、伊良部が念願のヤンキースに移籍を果たします。

この結果、制度化されたのがポスティングシステム(入札制度)です。

ポスティングシステム(posting system)は、主にプロ野球において認められている移籍システムの一つ。日本のメディアでは入札制度という呼称もある。(Wikipedia)

その後、日本人大リーガーが絶頂期に挑戦できる土壌を作った伊良部への評価は、メディアが作り出すキャラクターと、いくつかのトラブルによって、悪いキャラクターが確立されていきます。

今回、彼の近くで接していた、団野村さんの語り口からすると、不器用なぐらい、野球が大好きな男だったことがわかります。

問題は起こしていたけれど、憎むべきキャラクターではなかったのに、作られたイメージは、彼の表情や言葉、エピソードが偏って伝えられたものが前提になっています。

大リーグから日本球界(阪神)に復帰し、引退、再復帰などの紆余曲折を経て、彼は、42歳の若さで自殺をしてしまいました。(2011年7月27日)

自殺の理由は不明のままなのは、突発的衝動に駆られたから

当時、伊良部の自殺は、仕事や家族の問題が原因だったという展開で話がされていたものの、団野村さんによれば、あくまでもお酒を飲みすぎた上での突発的な行動だったと語っています。

もちろん、大きな悩みを抱えていた様子は伺えます。

野球界に貢献したい、もっと野球に関わる人生を続けたいという彼の思いに対して、ベストな道は少なかったようです。

専門的でしっかりとした解説ができて、知識経験も豊富なのに、イメージ先行でセカンドキャリアで輝かしいものは残せないジレンマに苦しんでいたのでしょう。

とは言っても、本当の理由は誰もわからず、遺書があっての話ではないとすると、どこまでも謎は残ったままです。

就活時に、「伊良部に似てますね」と言われた言葉が残る

新卒としての就職活動をしていた際に、たまたま、一緒になった人に

「伊良部に似てますね」

と言われたことが、記憶から消されず、たまに、フレーズとして耳にこだまします。

私自身、ダークヒーローなイメージはないはずだけども、大きな顔なり、太々しいように自信を持ったような態度が、「伊良部に似てる」と表現されただけかもしれません。

当時は、面接の印象が悪くなると困ると思って、柔和な表情を意識しつつ、整形するわけにもいかないですから、気になっていました。(さりげない一言、無責任な発言ほど、相手に残るというマジックはありますよね)

でも、伊良部秀輝という野球選手、投手の凄さは、当時からわかっていたので、特別な才能を持った天才のように見えるからだ、と勝手に解釈して誤魔化していました。

それだけに、彼が自殺したというニュースは、東日本大震災後のもやもやとして世の中のなかで、埋もれてしまったものの、私の中では、引っかかる事件でした。

本人が意図しないキャラクターやイメージには誰だって苦しむ

役作りやキャラクターを本人が意図して、目的を持って考えているならば問題は起こりません。

特に、自分が狙ったものがハマっていれば、リアルな自分との差異があっても大丈夫です。

ところが、自分の考えや意図と異なるキャラクターやイメージが勝手に作られると誰だって苦しみます。

そのギャップは、大きなストレスになり、不満足な人生を歩む人がいます。

伊良部の場合、理解されない自分への怒りこそが、「ミケランジェロ」発言だったのです。

もし、彼が少しだけ世渡りが上手で、周りが彼を優しく認めてあげていたら、彼の野球人生全般は、もっと評価されて然るべきものだったと感じました。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。