なぜ、真実・ファクトを強調する人が増えたのかといえば、カウンター（反対側）に、嘘・不確かな情報が紛れているからだと気がつかないだろうか。
１つの事に対して、複数の考え方があるのは、人間としては当然なのだろうけれど、事実が複数あるわけではない。
ただ、信じたい事実と信じたくない事実の２つがあり、どちらが面白かったり、自分が興味を惹かれるかで選んでいるのではないだろうか。
そこで忘れてはいけないのは、無知なまま信じ込んでしまう人の存在です。
『陰謀論とニセ科学 – あなたもだまされている』を読んで一度考えてみました。
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非科学的なものを興味本位で信じるようになったのはいつからだろう
インパクトがある情報・ネタって、非科学的なものだからこそ、興味がそそられるのです。
今までの常識とは異なったり、予想外な話なので耳を疑うものの、科学っぽい話を混ぜられたり、権威がありそうな組織の影響と言われると、あっさり信じ込まされてしまう。
陰謀論や非科学的なものはフィクションとして楽しむ領域で止めればいいのですが、信じ込んでしまう人がいるのは、境界線が見えなくなったからではないでしょうか。
陰謀論やニセ科学が注目されるのは、何となく信じる習性に問題がある
左巻 健男さんは、著書『陰謀論とニセ科学 – あなたもだまされている』の中で、アポロ月面着陸はなかった・地震兵器・気象兵器・人工地震・UFO・911テロ事件自作自演・フォックス姉妹・こっくりさん・前世の記憶・幽霊・超能力・手かざし治療・念力・ノストラダムス・スプーン曲げ・Qアノン・反ワクチン・水素水・牛乳有害論・NMRパイプテクター・インチキがん治療・あやしい代替医療・ゲーム脳・発達障害は食が根本原因説・ニセ健康食品・影の世界支配機関などを、ニセモノだと１つ１つの件について解説を入れています。
確かに、どの件も、冷静に考えてみると、荒唐無稽な陰謀論やニセ科学の要素が漂います。
恐ろしいのは、信じる自由ではなく、信じた結果、命をさらしたり、人生を左右するほどのインパクトを与えた時に生まれます。
私は、この信じてしまう人たちの素直さというよりも、信じ込んでしまう習性が気になります。
相手は、なんらかの意図を持って、あなたを信じさせようとしています。
知らない言葉、考え方が出てくると、なんでも驚き、吸収してしまうから
新事実発見などのニュースやネタを見ると、知らない言葉や考え方が目の前に表れます。
この新事実によって、世界、人類は幸せで、幸福で平和でいられるのだと勘違いさせるように引き込まれてしまうか、恐怖を植え付けられて、未来に不安を抱くのか、どちらかでしょう。
どちらにせよ、どんなものであっても驚き、信じて、吸収してしまう人からすれば、事実も嘘も同レベルで理解されてしまうのです。
科学的根拠すら、偽りのデータや尺度を用いて、変えてしまうこともある時代に、何が事実なのかを問えるのかが難しいのかもしれません。
喉元過ぎれば、誰だって、当時の一過性ブームのように信じられたことがインチキだったと気付かされるものです。
被害が及ばぬ、ジョーク的なネタならば良いのですが、政治や国家、個人の人生を揺るがす場合があるので要注意なのだと思います。
ノストラダムスの大予言は、子どもの頃、恐怖な未来図に思えた時がある
子どもの頃、五島勉のベストセラー『ノストラダムスの大予言 迫りくる1999年7の月人類滅亡の日 』のエッセンスを知り、恐ろしいと感じた日々を思い出します。
自分が20代半ばで、人類が滅亡するとしたら、何のために、勉強しているんだろう。
素直に考えたものです。
好き勝手やって、10年ぐらい過ごそうという考え方だってありな話です。
どうなったか記憶にありますか？
ミレニアムのカウントダウンの大騒ぎがあった半年前に、世界を揺るがすような大事件がありましたか？
まあ、あれは予言というよりは、詩的な表現の作品であって、過去に当たっている、外れているも解釈次第のものばかり。
いまだに、あの本を読んで、今の時代を言い当ててる、などというレビューを残す人もいるぐらいですから、正直、理解に苦しみます。
だって、恐怖の大王は降りてきたら、今、私も、あなたも、この世にはいない存在ですから。
冷静に事実かどうか、見つめてみよう！フィクションとして楽しむのは勝手です
100万部の世界の教養書と言われる、『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』を読んだことがなくても、「データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣」の重要性はご存知ではないだろうか。
正しいデータや事実を確認したうえで、情報と向き合うというシンプルなことをすれば、陰謀論やニセ科学に騙されることはないはずです。
世紀の大発明やノーベル賞クラスの大発見などは、世の中から認められなかったという、歴史上のエピソードをもとに批判されるかもしれませんが、消えていったウソ情報の山に比べれば、ごく僅かなのです。
とにかく、自分の頭でしっかりと考えて判断する、誰かの言葉や考えを無闇に信用しすぎないという自己防衛策だけは取ってください。私も気をつけます。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー（主宰者）。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える！サードプレイス・メルマガ」（まぐまぐ）の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。