『翼の翼』は、きれいごとじゃすまない子どもと家族の受験への日々を感じる

小学生の親として、子どもに理想の未来を歩んでほしいと願うのは当然です。

子どもの好きなこと、得意なこと、夢中になれることを応援していくのは素晴らしい。

では、子どもの未来のために、中学受験で名門校に入学させることを強いるとしたら、親子関係はどうなるのでしょうか?

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中学受験は幸せへのパスポートなのか、子どもへの強烈な修行なのか

中学受験で名門校(大学付属校や偏差値の高い中高一貫校)に入ってもらえれば、子どもの将来は安泰になるはず。

高校受験、大学受験で苦しむぐらいならば、科目が少なくて、チャレンジでき、親の経済力さえあれば、私立中学校の受験という選択肢は都市部では、年々、盛んになっています。

少子化なのにも関わらず、受験者数は伸び続けているのです。

子どもは本当に勉強をやりたいのか、周りに強制されているのか

朝比奈あすかの『翼の翼』は、有泉翼(諸学生)くんと母親、有泉円佳を中心に展開される、中学受験に向けた家族の葛藤が描かれている小説です。

小学校2年生の終わりに全国テストを受けた翼の結果を踏まえて、中学受験にチャレンジさせようとする、母親(父親も後半はキーマンです)が必死になる展開が続きます。

読者が、中学受験をした当人であれば想像できる世界でしょうか、まったくの門外漢であれば、違和感に溢れる内容が続きます。

また、子どもを中学受験させようかと考えている親にしてみると、ここまでやらないといけないのかと、卒倒しそうになる話も続いていきます。

成績が伸びた翼が、ある時の変化を経て、気持ちも体力も限界に達して、どのように変わってしまったのか。

超難関校に我が子を入れたい、円佳の本気度は伝わる一方、そこまでを小学生に強いていたら、壊れてしまうと不安に駆られながら読み進めていきました。

ラストはハッピーエンドとは言い切れないものの、納得の展開でエンディングを迎えます。

自分も翼や円佳のそばで、関わっているような感覚になってくる、引き込まれる作品でした。

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何のために、中学受験をさせるのか、どこを目指すのか

そもそも論として、子どもに中学受験をさせるという決断を親が行い、子どもにチャレンジさせる理由は何のでしょうか?

・将来の進学・就職先への安心感・高校受験の苦しさよりも中高一貫教育で負担を減らしてあげたい気持ち

・我が子は賢い(子ども本人に自己意識として、自分は頭がいい!)という満足感の証明

・ハイレベルや同レベルの人間たちと切磋琢磨させたい

様々な理由や背景があるのは事実です。

間違ってしまうのは、入試で合格を勝ち取ることをすべてのゴールにしてしまうことです。

中学入試の先に、どんな学生生活を送っていきたいのか。

この部分が不明瞭だと、受験が終わった瞬間に、子どもは燃え尽きてしまうでしょう。

幼馴染の夢は甲子園出場でした

私の幼馴染は、野球が大好きで、高校野球の甲子園出場をしたいという大きな夢を持った小学生でした。

そのため、彼は、甲子園出場校の私立中高一貫校を受けるために、必死に受験勉強をして、合格を勝ち取りました。

当然、野球部に入部して頑張りました。

ただ、彼にとって不幸だったのは、身長が平均より低かったという変えられない現実。

彼は、硬式野球部には残れず、軟式野球部に移籍し、全国大会で優勝を果たすメンバーになりました。

甲子園という注目される場所からは、程遠い世界でもNo.1に輝けた彼と彼の所属した野球部は、本当に立派だったと思います。

その後、彼が、どんな人生を歩んでいるのか、詳しいことは省きますが、家族と幸せに暮らしているというのは聞きました。

中学受験のゴールを合格だけにおくと修羅場が生まれるだけ

本来は、義務教育である中学校は、地域で子どもたちを育てる環境の1つだと思います。

もちろん、現在の義務教育の教育水準として、公立中学校には様々な問題を抱えているという事実を無視はできません。

だからと言って、私立中学を受験させることが人生をハッピーにさせるというのは妄想なのかもしれません。

世帯収入が増えない家計が多く、ある意味、貧富の差が広がっている日本で、教育機械の選択にお金の問題は避けて通れません。

大人への階段を登る際に、最適な教育環境、友人関係などを用意してあげるためには、どの道を選択するのが良いのかは、小学生自身で選ぶのは難しく、親の関与が大きなものになります。

偏差値も含めて、競争の中に身を投じて、合格だけをゴールに設定すると、本来、子どもだからこそ楽しめる時間を奪うリスクもあると考えなければいけないのです。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。