俺流を貫くと嫌われるのか!担当記者の目線でプロとして生きる落合博満元監督を紐解く

自分のスタイル、主張を通そうとすると、組織や周囲から反発を受けることがあります。

俺流の優勝請負人、3度の三冠王をとった落合博満が中日ドラゴンズの監督として過ごした7年間を、近くで見てきた記者の目線で語る大作『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』(鈴木忠平・著)を一気読みしました。

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落合博満という太々しいまでにプロ意識を持つ男の姿

野球のスターとして脚光を浴びるには、少年時代に注目されて、甲子園に出場して、プロ野球(社会人野球経由も含む)へ進むという王道のパターンがあります。

この王道を無視する形で、プロ野球に入り、自分のスタイルを確立して、プロとして契約に従って生きてきた男、落合博満は、なぜか周りに好かれる存在とは言えません。

「俺流」を通すことが周りとの軋轢を生むというイメージが定着しているからでしょう。

落合博満監督を見つめた7年間の軌跡!勝つことがプロの使命

嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』は476ページに及ぶ大作なのですが、読み始めると一気に読み切れてしまう作品です。

私は、落合博満がロッテオリオンズにいる現役選手時代から知っていて、トレードで中日ドラゴンズ、FAで読売ジャイアンツとチームを移って活躍していく姿を目の当たりにしてきました。

むしろ、中日の監督になってからの落合博満氏には、強いチームを作って、ガチガチの野球をしているという姿以外、あまり思い浮かぶものはありませんでした。

彼が7年間の監督時代に、チームを強くするために何をしたのか。

孤独と向き合える強さと個人としてのプロ意識を選手たちに植え付けたことが、ここまで伝わる一冊はないと思います。

長期的な目線でチーム編成を行わず、ベテラン陣にポジションを渡して、結果を求める姿。

余計なことは喋らずに、信頼できる人間とそうでない人間をはっきりと分ける冷徹さ。

チームが日本一に輝いた実績を作ったのに、契約満了としてチームを去る潔さ。

彼の胸に去来するものは、大半の人には理解不能な部分があると感じるからこそ、『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』には引き込まれてしまう作品に仕上がっているのだと感じました。

ファンサービスをすれば収益が出るという発想への反発

面白い野球、ファンサービスの充実を図れば、球場へ足を運ぶファンが増えて、球団としての収益が上がるという発想と真逆にいたのが落合博満監督です。

結局は、強い、勝てる試合をしなければファンは納得しないというプロ意識に徹した人物。

中日ドラコンズで長期の熱血監督だった、星野仙一氏とはまるで違うクールな存在。

リップサービスはせず、口にする言葉は周りへ波紋を読んでしまう落合監督。

定点観測をしているからこそ、選手の変化に気づき、選手起用法を変えてしまう姿。

契約に関わっていることならば、どんなことでもやり切るプロ根性。

本来のプロアスリート、プロ監督とは彼のような存在を求めるべきではないでしょうか。

愛されるキャラクターは、球団マスコットに委ねればいいのです。

一生涯監督ではあり得ないのだから、どこかで身を引くのは当然

選手たちに恐れられて、会話もあまりしなかったという落合監督。

勝つためには、ギャンブルな作戦は使わずに、手堅い野球に徹した姿。

勝って結果を出すことがプロとして当然という意識を選手たちに知らしめるために、容赦のなかった男です。

惜しまれて監督を勇退したかといえば、嫌われて去るという、悲しい性が残ります。

チームを強くして、選手が結果を出して、高年棒・高年齢になったことで球団経営が苦しくなったとしても、本来、経営者ではない監督には求められる話ではないわけです。

球団としての経営、ファンサービスは裏方が中心に仕掛けて成功している球団を見かけると、なぜ、現場の指揮官にまで求めたのか、と問いたくなります。

本のタイトル通り「嫌われた」が全てなのかもしれません。

嫌われるほど強いリーダーって、何かを変えるには不可欠

今までのプロスポーツの中で、嫌われるほど強い選手、チーム、監督は存在してきました。

勝利にこだわるからこそ、プロ意識を持って挑んでいるわけです。

嫌われるほど強いって、ある意味、普通の感覚とは異なります。

中日ドラゴンズというチームを変えるには、落合博満監督という存在は必要不可欠だったと私は考えます。

嫌われるなんて気にしない強さを持てる男こそ、非情な指揮官、リーダーには必要な要素のはずです。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。