2024年の日本アカデミー賞で、視覚効果賞と最優秀作品賞に選ばれたのが、「ゴジラ-1.0」です。
ゴジラ誕生70年という節目に東宝さんが全力をあげて作り出した作品という強い想いに溢れている映画でした。
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「ゴジラ-1.0」は何を伝えたかったのか
ゴジラは1954年に誕生したキャラクターで、当時の白黒映画の中でも迫力満点でした。
モノクロ映像版となる『ゴジラ-1.0/C』まで作り、1作目のゴジラのさらに前の時代という部分では、制作関係者が長年の思いを形にするために工夫を続けたというのはよく分かります。
映画「ゴジラ-1.0」は、私たちに何を伝えようとしていたのか、少し掘り下げて考えてみたいと思います。
正直にいえば、ゴジラが目立った作品とは言い難い
映画「ゴジラ-1.0」は高評価が多かったものの、映画館で見ずに、Amazonプライムでの公開を待ちました。
ゴジラ誕生初期とも言える、1940年代後半という戦後日本を舞台にした物語。
現代の技術があっても戦って勝てるとは思えない、怪物・ゴジラをどうやって倒すのか。
未曾有の危機と言える状況で挑むのが、元海軍兵士の帰還兵たちであり、特攻の生き残り、敷島(神木隆之介)という設定。
映画全体を通して、人間たちのシーンに溢れて、ゴジラが暴れるシーンが少ないという印象が残ります。
廃墟となった東京、そこに、ゴジラが現れて銀座の街も破壊していく展開。
現在の名優たちが集まり、ゴジラの世界観を大切にしながら作られたという点では素晴らしかったと思います。
ゴジラを生命体というよりは巨大兵器のように扱っていたのではないか
本来のゴジラは、放射能の影響を受けて巨大化した生物として描かれており、その猛烈な破壊力は、人間の無力さを感じさせる作品シリーズです。
どこまでも、ゴジラは生命体として、どう挑むのかに力点があるものが多かったと思うのですが、今回は、どちらかというと、戦後日本を襲う巨大兵器のような扱いに感じました。
物資も武器もない終戦直後の日本が、どうやって巨大生物であるゴジラと戦うのか。
どう見ても巨大兵器のような(「風の谷のナウシカ」の巨神兵のような)ものとして扱われるので、技術的なシミュレーションに基づいた作戦と、特攻の生き残りのパイロットの技術に頼って勝負を挑みます。
命をかけて戦い、生き残ったものたちが、またしても、命を危険に晒しても守ろうとする姿。
邦画の戦争映画などに脈々と残る思いも組み込んでいるので、おそらく、外国人が見ていて感じる部分とは異なる感情が芽生えるのではないでしょうか。
幻の戦闘機「震電」が登場して、心が躍った人もいるようですが
終戦間際に作られて試作段階の戦闘機だった「震電」が登場する時点で、界隈の航空機(戦闘機)マニアにはたまらないと感じたとも聞きます。
私たちのイメージする、零戦とは違い、フォルムが全然違うのは、素人にも伝わります。
主役である敷島自身がパイロットとして乗り込み、ゴジラに突っ込んでいく姿を見た時に、時代が違えば、批判されかねない展開を、ラストであのように作り込むのは、監督や製作関係者の腕の見せ所だったのですが。
このラストのシーンに向けて、登場人物の生き様、考え方を盛り込むために、ゴジラが暴れまくるシーンが控え気味に感じたのは致し方ないのかもしれません。
苦言として、ゴジラに頼りすぎるのはどうなのか?と申しておきます
今まで、さまざまなゴジラ作品が世に出ています。(2024年時点で、34作品)
海外では、キングコングとコラボするような作品もあったり、かつては、ゴジラと対峙する他の怪獣も出ている作品が見受けられます。
ここまで作り上げた東宝さんの力、ゴジラを大切にしてきた想いはよくわかります。
あちこちを破壊しまくるゴジラは、視聴するエンタメとして良いのですが、結局のところ、完全なる死を迎えないで、生き返る存在として、シナリオや設定を変えて何度も世に出てきます。
これにより、日本の特撮やCG,VFXなどの技術力が高まり、見えない巨大な怪獣と対峙する演技力が俳優に求められるので、素晴らしいのはわかっています。
対局として、松竹の寅さんシリーズと比べてみると、何を感じるでしょうか?
渥美清演じる、寅さんは、役者の死によって作品シリーズは終わり(一部継続しましたが)、その後は、リマスターやデジタル化という映像の品質を上げて残っています。
メインの主役を人間が演じると、二代目がいない限り、そこで終わってしまうのに比べると、ゴジラは、おそらく80年も、100年も続けることが可能です。
ただ、鉄板の作品シリーズに頼るというのは、興行成績として大崩れしないというのはわかるものの、新しいものを世に出していく流れからすると、寂しいとも感じます。
ゴジラのような新しい主役が活躍する映画が増えるといいのですが。
街並みを破壊したり、人情だけで動くのではない、現代に向いた新しいキャラクターを求めたい気持ちを感じながらも、ゴジラへのリスペクトは変えられません。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
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