大前研一氏の『
もっと、彼ならば、とっておきのアイデアを提示してくれるというのは私の思い込みだったのかもしれません。
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なぜ、大前研一氏はキレキレなのに都知事選に負けたのだろう
大前研一氏の本や話を聞くたびに、彼の知識・知恵は素晴らしいものを感じます。
恐ろしく頭が良い人物だと思うのですが、彼は、1995年の都知事選挙に立候補して、4位の得票数:422,609票(9.09%)で、青島幸男氏に大差で敗北をしています。
もし、あの時、彼が都知事になっていたら、その後の東京はどうなっていたのだろうかと考えてしまうものがあります。
老後はシニアエコノミーとソロ生活が鍵を握る
老後をテーマにした本が増える中で、おおよそ、健康とお金に関するものが大半です。
そこに付随する形で何歳まで生き生きとして働けるのか、というのが大半のパターンです。
老後不安を消し去るために、もう1つ忘れてはいけない、ソロ生活を送るという孤独の問題が横たわります。
『
シニアエコノミーへの提言(大前研一流)
大前氏はシニアに向けて4つの提言をまとめています
1.死ぬ時はゼロでいい2.死ぬ瞬間に「ああ、いい人生だった」と思い残すことのない言葉を発せるような生き方をしよう!
3.余るものがあったら、国の借金返済のために半分は寄付しよう!
4.この素晴らしい国が永続するようにできることは何でも協力しよう!
死ぬ時に何も残さないという前提で、満足した人生を送れというメッセージはわかりやすい。
でも、収入や資産が減り、体力が衰えて、病気や認知症への不安があるのに、悠長なことは言えないのも現実ではないだろうか。
もちろん、次世代や未来の日本のために何ができるのかは考えておくべきだという主張は正しいと感じるのですが。
シニアとしての生き方指南書・ロールモデルが少ない
結局、老後・シニア世代をどう生きるのが良いのか、という生き方指南書やロールモデルが少ないのです。
とりあえず、60代のうちはなんとか働き、蓄えたお金で旅行などの好きなことをして、避けないものを減らして静かに暮らす、という漠然としたもの以外を明確に持っている人は少ない。
だからこそ、シニア・老後、50代、60代、70代というタイトルが付いた本が売れています。
一方で、かつての有名なスターたちが亡くなるニュースを耳にするたびに、遅かれ早かれ、自分の命も月てしまう日がやってくるという現実のカントダウンを感じるのです。
もちろん、シニアが多いのだから、そのマーケットでビジネスが生まれ、経済を活性化するべしという、本の前半の主張は間違いないのですが、どことなく、当事者の笑顔や活力が見出せません。
シニアで何を楽しむのが良い人生なのかは、一人一人異なっていい
シニア世代になると、今までの人生の蓄積で、資産状況も健康状態も、考え方も全く異なるのは当然の話。
60歳を超えて、同窓会があっても、お互いが同級生だったとは思えないほど、お互いの違いを感じるという話は有名です。
焦ることなく、競うことなく、自分のペースで楽しいことに打ち込めているシニアと、生きる喜びや目的を見失いながら過ごしているシニアの間には大きな差があります。
ましてソロ活的に一人で暮らしていれば、誰とも喋らない毎日が続くと、人間の老化は止まることを知らないでしょう。
テレビを見ているだけでは何も得られませんし、ただ、時間を潰すだけですから。
シニアエコノミーに頼る日本に未来はあるのか
シニアエコノミーのカウンターとも言える、少子化対策は政策の話題になりやすいものの、シニアエコノミーは、無視できないもののインパクトに欠けます。
まして、大前氏の主張するようなシニアエコノミーに期待する日本の未来は、本当に明るいものが芽生えるのでしょうか。
なぜなら、シニアエコノミーの数すらも、将来減っていくのは確実な国なのですから。
雑誌の連載を組み立て直しただけに、なんとなく、本の構成として前半と後半で言いたいことが違っていたような感覚が残りました。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。