サリン事件死刑囚の中川智正という人物と対話してきたアンソニー・トゥーの目線で語る一冊

1995年(平成7年)3月20日に発生した、地下鉄サリン事件から30年が経過しました。

アンソニー・トゥー(著)『サリン事件死刑囚 中川智正との対話』をKindle Unlimitedで読んでみました。

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地下鉄サリン事件から30年

日本社会を激震が襲った、地下鉄サリン事件(1995.3.20)から30年の月日が経ちました。

若い世代から見れば、この事件の背景も怖さも理解しきれない過去の遺物かもしれませんが、私にとっては、その意知れぬ恐ろしさは、記憶から消えることはありません。

もし、あのとき、自分があの地下鉄に乗っていたら、どんなことになっていたのだろうか、と想像するだけで、背筋が凍るような思いを抱いてしまいます。

なぜ、あそこまで教祖を信じて暴走したのだろうか

アンソニー・トゥーは、中川智正氏が死刑間際まで接見して、会話をしてきた人物。

そのやりとりを読み解くと、中川氏は優秀で、その頭脳や知識を社会の役に立てれば、もっと活躍できる舞台はあっただろうに、と感じさせられてしまう。

彼に限らず、優秀だった彼らは、オウム真理教という怪しい宗教団体、麻原彰晃というグル・教祖の指示に従ってマインドコントロールをさせられていったのだろうか。

当時のインテリ連中は、世の中に虚しさを感じて、自分の人生を思い悩み、その救いを求めていたのかもしれない。

でなければ、教義の先に、テロ行為を目指す組織に属して、盲目的なまでに指示に従って、生きようとは思えないはずなのだから。

中川氏の話がまともな部分、理知的であればあるほど、その内容に触れるたびに、どうして、彼は、道を踏み外して、向かうべき道を誤ってしまったのだろうと思い知らされます。

死刑を受け入れて、残りの人生をどのように生きたのか

中川氏を含めて、当時の事件に関与した主要な人物は死刑に処されました。

結局、トップが目指した方向について、真摯に語らないまま、起こした事実・事件だけを元に、裁かれていったわけですが、彼らは、どんな未来を期待して描こうとしていたのか、正直いってわかりません。

裁判も重ねて、自分たちが極刑に向かうことに腹を括ったならば、本当の意味で、生まれてきた意味、生きてきた証について、どのように考えたのかと問わないといけなかったのだと思います。

山梨県上九一色村(当時)にて、化学兵器・サリンを作り、首都散布を考えていた彼らは、向かっている道が破滅に向かおうとしている実感が湧かないほど、壊れていたとは思えません。

わかっていても、止められない、進むしかないという感覚に陥り、突き進んだのではないかと考えます。

当時、彼らの主張・主義が理解できなかった

当時、彼らがメディアに取り上げられていても、彼らの考え方、主張、主義などは、正直全く理解できませんでした。

閉塞感が出始めた時代だからこそ、自分自身と未来の日本を想像して、最適な道を選ぼうとした、心や精神に向き合いたいという願望までは理解できます。

私自身に宗教観がないから、現代社会を否定ではなく、肯定的に捉えているから、彼らのことが理解できなかったのでしょうか。

二十歳前後の私からすれば、彼らの目指すゴールが、バラ色に感じなかった、だけのこと。

もちろん、当時の日本社会が全て素晴らしいなんて言えないですし、ある意味、今も変わらない問題を抱えています。

だからと言って、彼らの信じる道を極めていけば、ハッピーになれるのかというと、納得できないものが多すぎました。

だから、もし、私が、ものすごく優秀で、期待できる人材だったとして、彼らからスカウトをされても、断る判断はできたと思うのです。

それだけに、中川氏がまともな話をさえている内容を読めば読むほど、踏みとどまらずに、そちら側の世界に落ちていった理由については、腹落ちはできませんでした。

しっかりと対峙できる人が残す記録の重要性

中川智正氏が、信頼をしてしっかりとコミュニケーションを取れた人物・アンソニー・トゥーだからこそ、、この本が『サリン事件死刑囚 中川智正との対話』が成立していると強く感じます。

意図的に相手をコントロールしようとか、捻じ曲がったスタンスであれば、きっと、中川氏は素直に話すことはなかったのだろうと推測します。

ものすごい利害関係があったわけではなくても、相手を一人の人間として尊重できているかどうか。

この本の中で、二人が実際にやりとりをしたことが垣間見れました。

もはや、歴史の一部になってしまった大事件のことを忘れないために、一度は読んでみても良いかと思いますよ。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。