「選択と集中」こそが成功の秘訣と言われていたのは、一昔前の話です。今は、「選択と集中」は残しつつ、コアを持って、周辺に拡散していく進め方こそがうまくいくのではないでしょうか。自分を大きく変えるのは勇気がいるものですが、少しずつであれば、誰でも無理せずに変わっていけるものです。
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ビジネスとしての選択と集中の話
一昔前、「選択と集中」がビジネス上でもてはやされた時期がありました。
どの分野の事業・サービスに集中して生き残るのか。
総合力やスケールだけがもてはやされた時代から、何か尖ったもの、専業特化することを求めて、そこにリソースを集中すべきという話。
確かに成功した事業のモデルケースでも取り上げられていますが、選択と集中を誤まって、廃業・倒産に追い込まれたケースも数知れずあります。
「選択と集中」をしなければいけない状況に追い込まれたというのが真実です。
メイン事業以外は、外部化、アウトソーシングして、絞り込むという発想は事業を効率化させ、働き方を変えてきた側面があります。
集中した事業・業務すらAI化される時代に
現在、この「選択と集中」をした事業・業務は、シンプルになり、狭められた範囲で限定化されました。マニュアル化されたり、ワンパターンとして安定します。
結果として、その部分は、人間が行わず、AI化されるものも増えてきました。
例えば、専門医の診断もデータを溜め込めば、より正確にAIで対応できるようになり、ミスやロスが少なくなる時代です。(元になるデータをしっかり持って、AI側にラーニングさせるということは必要ですが)
結果として、従来の選択と集中を超えて、イノベーションを目指すと展開されてきています。
イノベーションは想像力とかクリエィティブな要素が必要
では、厳しくなってきた時代に、イノベーションを起こすにはどうすればいいのかと尋ねられれば、今までの固定概念を壊すということが求められます。
選択と集中をして、効率化してきたことの先のアクションになるので、その変化に対応することは大変なものです。
自由に発想するといっても、知識や情報を集めて、深く考えていかなければ、何も生まれてきません。
もちろん、ゼロから発明するなんて土台無理な話なので、参考になるモデルを見つけて、置き換えたり、逆に考えるなどのアプローチによって打開を目指すことになります。
この段階で困るのが経験や知識があることが、邪魔をするというパラドックスです。
どうしても、クリエィティブな思考を持とうとしない限り、変化は起こりません。
このハードルは、トレーニングで身につけるとしても、個人差が出るので、厳しいと言わざるえませんし、組織のルールに縛られると、乗り越えられない壁が目の前に存在しているものです。
個人として選択と集中を考えてみる
ビジネスという仕事ではなく、個人として、選択と集中のロジックを考えてみましょう。
人生は選択の連続です。
どこに住むのか、誰と暮らす(生きる)のか、何を買うのか、捨てるのか。
毎日、恐ろしいほどの数の小さな選択を繰り返しています。
ここで大事なのは一方を選べば、もう一方は不要、できないという二択の選択ばかりではないといことです。
この本を読もうか、あの映画を見ようか、と迷ったとします。
今、使える時間を考えて、自分の求めるどちらかを選択します。
あとで、もう一方も楽しむとします。
これでは、双方を重ねただけなので、一方の選択ではありません。一時的にどちらかに集中したにすぎません。
ただ、一方を捨てるという選択の場合、決断が求められます。
人間として時間・コストなどの資源は有限なので、どれだけ効率化しても限界があるので、結果として、個人のプライベートな領域においても、選択と集中をしているわけです。
結果として、生活がワンパターン化して、ルーティンだらけの日々になり、マンネリを生み出して生きていないでしょうか。
選択と集中よりも、コアと拡張を考えてみよう
私は、「選択と集中」をベースにしながらも、「コアと拡張」という考え方を推し進める生き方を提唱します。
「選択と集中」をすることで、自分のコアが固まります。
突き詰めれば、コアも限定されてくると、余計なものが削ぎ落とされます。
そこで、コアが無意識にできる状態になっているのであれば、そのコアをベースにしながら、拡張をしていくことで変化が生まれます。
例えば、カフェが好きならば、いつものカフェに通うだけではなく、「猫カフェ」などのカフェに何かアレンジされたものに足を運んでみる。
もしくは、自分で美味しいコーヒーを入れるために、豆の挽き方を学び、自宅で楽しむ。
ちょっと変化をつけることで広がりはじめるのです。
このコアを意識しながら拡張していくスタイルこそ、サードプレイス的な展開力だと私は考えています。
選択と集中という結果にこだわり勝とうという姿勢とは異なり、領域を広げることで、新しい変化を受け入れながら楽しむような生き方を目指してみませんか。
劇的な変化が生まれるわけではないのですが、積み重ねていくと、時間とともに大きくチェンジしていることに気がつきます。
焦らずに、少しずつ取り組んでいくやり方は、無茶をしないので、とても楽なのです。
ストレスを溜めないで変わっていく方法なので、オススメですよ。
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投稿者プロフィール
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。