佐々木康裕さん『D2C』から、これからの時代の勝つブランド戦略を学ぶ

月額5,000円のNewsPicsdアカデミアからの新刊『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略 (NewsPicksパブリッシング)』が手元に届いたので読んでみました。

正直、海外のスタートアップ企業の話って、全く知らない世界なので、ワクワクするというよりも、急成長ビジネスモデルの感覚を少しでも理解したような気持ちになりました。(実感としてはわかっていません)

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D2Cブランドと伝統的なブランドの対比

D2Cブランドの特徴を伝統的なブランドとの違いについて、『』の中でも対比表としてなんども出てくるので、ここからスタートしてみます。

D2Cブランド 伝統的なブランド
デジタルネイティブ 出発点 メーカーとして誕生
直接販売、直接コミュニケーション チャネル 小売経由で間接販売、広告代理店経由で間接コミュニケーション
安価 価格帯 中間コスト込みのため高い
指数関数的成長 成長速度 堅実な成長
ライフスタイル(世界観) 提供価値 プロダクト(機能)
ミレニアム世代以下 ターゲット X世代以上
コミュニティであり仲間 顧客の位置づけ お客様

このD2Cブランドと伝統的なブランドの対比表を見て、最初に感じることはなんでしょうか。

D2Cブランドって、若い世代の感覚がリードするダイレクトなコミュニケーションを取る低価格なサービス・商品提供事業者をイメージしませんか。

とすると、ミレニアム世代以下、これからの時代をリードする彼らが中心となるわけですから、見過ごすことはできません。

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D2Cブランドの7つの定義

対比を頭に入れつつ、D2Cブランドの7つの定義を書籍の前半でまとめてくれています。

1.「ものづくり屋」ではなく「テック企業」である

2.「間接販売」ではなく「直接販売」する

3.「高価格化」ではなく「低価格化」を志向する

4.「着実な成長」ではなく「指数関数的成長」を遂げる

5.「プロダクト」ではなく「ライフスタイル」を売る

6.「X世代以上」ではなく「ミレニアム世代以下」をターゲットとする

7.「顧客」ではなく「コミュニティ」として扱う

1.「ものづくり屋」ではなく「テック企業」である

D2Cブランド企業は、ものづくりをしているものの、従業員にデータサイエンティストを抱えるなど、多くのエンジニアの力がキーになるという点が、テック企業という立ち位置になります。

この時点で明らかに、伝統的なメーカーとは発想が違うことは明確です。

2.「間接販売」ではなく「直接販売」する

この点も、流通チャネルがダイレクトというのは、D2Cブランドではなくても、ECに力を入れないメーカーや販売小売事業者は少ないわけで、納得できます。

ただ、現状は、Amazonプレイスに出店していたり、楽天経由で販売するなど、インターネット事業者のプラットフォームをベースに直接販売風にしている状態です。

2000年に発売された古い本になりますが、『デルの革命 – 「ダイレクト」戦略で産業を変える 』を読んで、直接販売(ダイレクトセールス)の時代がスタートしていることに、ビリビリと痺れたことを思い出します。

デルコンピューターが、コンピューターの販売を顧客に直接販売することで、価格破壊を起こして成長した、当時のエピソードが味わえます。(もはや古典ですが)

私は、当時から間接事業を行うビジネスで働いているので、BtoCというダイレクトな時代が来ると、中抜きが不要になる恐怖を味わっています。

直接販売することで、スピードとコストの問題を解決するだけでなく、顧客の声をキャッチしていけること、リアルな販売実績や状況を把握できます。

3.「高価格化」ではなく「低価格化」を志向する

今までの伝統的ブランドであれば、高価格が価値を生んでいるようにイメージされてきました。

ところが、今や、価格と価値について、誰もが共通の幻想を抱かなくなったので、低価格で求める価値を味わえれば、誰もが喜んで購入してくれます。

日本で言えば、ユニクロの服を一着も持たない人が減っているような環境になったのは、「安かろう悪かろう」という価値観ではなく、低価格だけど納得できる品質の商品が手に入ることで安心感を抱けるように変わりました。

日本の場合は、バブル崩壊などの経済的事情により、低価格化しなければ、売れないという背景があったので、『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略 』の中で展開されている事情とは異なっていると書かれています。

4.「着実な成長」ではなく「指数関数的成長」を遂げる

爆発的な成長という意味で「指数関数的成長」という言葉を理解できます。

これは、スタートアップだけに、当初の成長スピードが早くなるのは当然のこと。

問題は、この成長がどこまで続くのか、という点にあります。

当然ながら、直接販売のスタイルがネット限定から店舗に展開する話も書かれているので、成長の限界については考えなければいけないと思います。

5.「プロダクト」ではなく「ライフスタイル」を売る

個人的には、ライフスタイルを軸に売るという考え方は好きです。

高機能な商品を作ってきた日本メーカーが、消費者のニーズを掴めなくなり、シンプルな商品を提供する海外メーカーのものを利用した方が心地よいと感じることは増えています。

ボタンがたくさんあったり、マニュアルが分厚いと、辟易します。

どんなライフスタイルのために、プロダクト・商品があるのかってトータルで考えるのがスタンダードな感覚になっています。

6.「X世代以上」ではなく「ミレニアム世代以下」をターゲットとする

当然ながら、若い世代が中心になるのは納得です。

X世代以上は、古い価値観がベースになっているので、D2Cブランドに馴染まないターゲットというのは納得できます。

7.「顧客」ではなく「コミュニティ」として扱う

D2Cの大事な定義は、この「顧客」ではなく、仲間として「コミュニティ」としている点です。

この感覚は理解できても、見事にできている企業は少ないもの。

どうしても、意図的な設計の印象を相手に与えてしまうのが問題です。

D2Cを大手ブランド・大手小売りも取り組めるのか

機能よりも世界観を売り、他人ではなく友人に売る。

顧客発信が比重が高まるD2Cに対して、大手ブランド・小売はどのように取り組めばいいのか。

パラダイムシフトに対して、組織もアプローチも根本的に変えるというのは難しい立ち位置です。

社員自身の考え方や仕事内容も大きくシフトチェンジしなければならないのでハードルは高いと思います。

大手ブランド・小売は、D2CブランドをM&Aして乗り越えるのかもしれません。

D2Cブランドの未来はどこにある?

一方、D2Cブランドも成長の踊り場を迎えることが予想されます。

ジャンルをベットやメガネなどに絞って展開していくと、LTV(Life Time Value)という顧客関係管理はどうなっていくのでしょうか。

ライフスタイルステージに入り込むというものの、個人が1つのD2Cブランドに関わる時間と熱意は限定的なのではないでしょうか。

キャラクターをベースに商品を横展開するビジネスとは違うものの、ブランド周辺の価値を波及しながら提供して、関係性をキープする。

言葉にするのは簡単ですが、そのためには、ブランド周辺の情報を集めて、発信して、顧客・ユーザーと交流を続ける必要があります。

やはり、既存のブランドとは立ち位置が異なりますし、D2Cブランド側もトライアンドエラーを繰り返していくのでしょう。

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本当のファンを掴めたものが勝ち残る

広告的な展開で一時的なファンを増やすやり方は、もはや、時代遅れになっています。

それは、画一的な広告を誰もが喜ぶ時代ではなく、パーソナライズした、自分の満足と直結する商品やサービス、体験に価値を持つ時代にシフトしたからでしょう。

それだけに、本当のファンを掴めたものが勝ち残るというのが結論だと思います。

D2Cブランドの成長と既存ブランドの格闘の結果が、顧客・ユーザーにとって喜ばれるものを生み出し続けることを期待しています。

まずは、私自身やあなたが、D2Cブランドと触れる機会が増えるといいですね。

※ 『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略 』に出てくるD2Cの商品やサービスを実際に触れて関わる体験ができたら、また、このブログ記事はアップデートしたいと思います。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するラボ・リーダー(主宰者)。また、3人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。