軍事兵器を使って戦う映画作品は、平和国家の日本では認めてもらえないのは仕方ない。
それでも、定期的に作品化するのは、私たちの側で、紛争や戦争は起こりうるという現実を忘れないためではないでしょうか。
映画公開前後に、俳優・佐藤浩一さんの発言で、一部騒がれたのが、映画『空母いぶき』といえば、記憶の片隅に残っているかもしれません。
冷静な目で、この作品をAmazonプライム・ビデオ で静かに自宅で視聴しました。
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空母や自衛官がかっこいい!などと単純には言えない世界
映画『空母いぶき』の乗組員の運命を左右しながら、敵と戦っていくストーリー。
単純に彼がかっこいいなどと称賛することができないのは、フィクションでありながら、現在の日本でも十分に起こりうる危機的状況の設定で作られている作品です。
派手な戦闘シーンに心が動くよりも、判断する艦長や乗組員の姿に引き寄せられます。
こんなに冷静な艦長がいたら安心できるけど、現実には難しい!
俳優・西島秀俊さんが演じる秋津艦長は、冷静な対応力で的に挑んでいきます。
もしもの時に、どうやって対処するべきかを訓練され、自分の中で軸を持っていなければ、命をかけた難局には迎えないはずです。
「沈黙の艦隊」「ジパング」などのかわぐちかいじのコミックを原作にしたミリタリーサスペンスと言われる通り、局面が、変化していく中で、どの判断を現場で行うのがベストなのか。
しかも、取材で同艦している2名が、私たちと同じ一般人の目線なので、不安が募ります。
ラストに向けて、この取材同行者の撮影した動画という存在が、今回の戦闘の真実を伝える役目を果たすのですが、とてつもない危機感を味わいながら見れる作品でした。
また、政府関係者の意見や見解の相違も、リアルな雰囲気が伝わるので、現場の空母や艦隊側との立場の違い、一般国民への伝わり方など、多角的に描かれている点で、設定とストーリーの深さを感じることができました。
相手を予測して動き、自分たちの状況を冷静に見る目は簡単に養えない
空母いぶきの秋津館長以下の面々は、危機的な状況において、相手を予測して動き、自分たちの状況を冷静に分析しながら判断を重ねていきます。
戦闘場面でも当然、この瞬間的な判断力は必要ですが、実際のビジネスの現場、家庭の中でも、相手を予測して、自分を冷静に見つめる能力がないと、間違った方向へ向かってしまうものです。
正解なのかはわからなくても、妥当なアンサーを求めて突き進む。
この状況に対応するには、日頃の訓練・鍛錬、シミュレーションと臨機応変にカバーできる対応力など、様々なものが求められいます。
不正アクセスなども、現代のインターネットを使った戦争
日本の領海・領空で、直接的に、戦闘事案になったことはないものの、スレスレの状態にあった事例は存在していたでしょう。
また、今の戦闘・戦争は、大きな武器による戦いだけでなく、インターネットを経由しての攻撃、例えば、「不正アクセス」なども含まれてきます。
相手のサーバーや情報に危害を加える「不正アクセス」事件は、報告されているだけでも、相当数が発生しています。
事故として判断するよりも、国家間で意図的な行為であれば、デジタル戦闘・戦争といっても、おかしくない状況です。
相手に危害を加えて、自らを有利な立場に持っていくとした手法は、駆け引きをともなう勝負では戦略・戦術的にも正論なのかもしれませんが、大きな問題につながるのは間違いありません。
シミュレーションとしては良作だが、現実に起こってほしくない
原作のコミックが秀逸だからこそ、リアルな作品に仕上がっている作品です。
シミュレーションとしては良作なので、ハラハラさせられるのですが、現実には絶対に起こってほしくないものです。
軍備に関する知識がないと、セリフの言葉の意味がわからないので、洋画を見ている雰囲気もありますが、俳優陣の緊張感でカバーできています。
現場の自衛官は、具体的な言葉を発することが少ないだけに、自分の役割と命のやりとりと向き合う姿は、リアルな描写でして引き込まれるものが多かったです。
絶対に、この映画で起きたような戦闘は避けなければいけないと心に誓う人が増えることを願っています。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。