「組み体操」から得られるもの

「組み体操」事故防止のために

運動会の種目として、長年実施されてきた、組み体操(組み立て体操とも言う)ですが、2012年度に小学校で起きた事故は6533件、2013年度での事故は8500件超となったことを受けて、社会問題化したニュースを覚えていますか?

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東京都における「組み体操」などへの対応方針について(2016年3月)

1 都立学校において学校行事で「組み体操」を実施している場合、いわゆる「ピラミッド」と「タワー」については、不可抗力による怪我等の危険性があることから、平成28年度は原則として休止することとする。
今後、代替の運動種目の選定・実施や安全対策の見直しを行った上で、それらを総合的に評価し、次年度以降の実施種目を検討する。

2 都立学校においては、学校行事で実施するその他の種目に内在する危険性に留意し、改めて安全対策の点検を行い、万全の対応をとるとともに、学習指導要領に定める特別活動「学校行事」のねらいを達成する観点から、各種目の必要性や妥当性についても評価を行う。

3 上記以外の都立学校における体育的活動においても、万全の安全対策を講じるとともに、児童・生徒の発達段階に応じた安全指導等により、安全のための身体能力の向上や危険予測・回避能力の育成を図る。

4 区市町村立学校における対応は、地域の特性や学校の実情等を踏まえ、区市町村教育委員会が適切に判断する。(都教育委員会が都立学校に対して出す方針を参考として情報提供。)

このような東京都教育庁指導部の方針が出されていることもあり、今年の小中高校の運動会では、組み体操は種目から外されたり、危険とされる「ピラミッド」と「タワー」は演目の花形でしたが、中止している様子です。

先日、私の娘の幼稚園で運動会が開催されました。

体操、かけっこ、お遊戯などが続くなかで、「組み体操」が実施されました。

毎年、年長児が行っている「組み体操」だけに、安全性の問題を考慮しながらも、実施していました。

私自身、子供の頃、運動会で「組み体操」をやったことがありません。正直、実施することに関して、心配な気持ちがありました。

身体を使い、形を作って、見せる演目。練習をしながら、体力・柔軟性、筋肉をつけるということは、親として見ていて、驚きと心配がありました。

怪我をしないのだろうか。事故は起きないのだろうか。

最近、事故件数が多くなった本当の理由を考えてみました。

派手なタワー、ピラミッドを見せる為に、無理をして、事故が発生した。
これが、問題の根幹と思われています。事実なのでしょう。

子供の体力、技術を身につけきれず、安全対策も不完全なまま、実施したのは大人の責任です。この点に注目は、されているのでしょうか。

子供の筋力、理解力など総合的に不足したままならば、大きな怪我・事故に繋がります。運動会の演目なら、指導者の力量も重要。

体操・運動系を園外のスポーツ指導教室が仕切っているだけに、プロフェッショナルが指導・教育し、半年〜1年かけてきた成果だけに、とても感動しました。

しっかりと練習を繰り返して、リスク対策も図りながら行う余裕があるかどうか、がこの「組み体操」問題の本質のような気がします。

時間をかけて準備をすることができなければ、焦って無理をしたり、体や心、脳がついてこない現状が、教育現場への私の心配です。
確かに、敏感になるべく、様々な課題を抱えており、大変なのは十分にわかります。
一つ一つの課題に丁寧に取り組む姿勢と時間を設ける余裕が必要だと感じます。

「組み体操」をしたことで、子供の成長にどれだけ繋がるのかと問われれば答えはありません。ただし、できそうにないこと、難しい動きなどに対して、クラスの仲間と一緒に頑張った経験は、貴重な財産になります。

ビジネスパーソンも、職場の「組み体操」ともいえる、個々人の能力を発揮しながら、チームワークを保ちながら、仕事に挑めているでしょうか。性急に成果を求めて、無理や無茶をしてないでしょうか。じっくりと時間をかけて、しっかりとやりきる為には、事前に作戦を練ること。ゴールを見据えて逆算してプランニングすることが大事なプロセスだと私は考えています。

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