給食費未納問題が騒がれて久しいです。(最近、ニュースからは消えてますが解消してません)
私が子どもの頃も、給食を大幅減額されている家庭の子どもたちは存在していたことを大人になってから知りました。
子どもの教育以前に、生きる環境の問題があると突きつけられるのが「子ども食堂」の話なのです。
今回、映画「こどもしょくどう」を見て、この問題に対して、個人としても社会としても向き合うべきか考えさせられました。
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「子ども食堂」の存在は知っていますか?あなたは何か支援できていますか?
あなたの周りに「子ども食堂」はあるでしょうか。
どんな場所で、どんな子供達が食事をしているかご存知ですか?
もちろん、自炊するわけではないですから、料理を提供できる大人たちと、その場所があることが最低限の条件です。
映画「こどもしょくどう」は、雄弁に語ることはない作品ですが、見ているうちに、何か大事なことを見落としているのではないだろうか、と考えさせられます。
「子ども食堂」が増える社会は幸せとは言えない!
大物俳優が出るとか、人気子役が出るという意味で、派手なプロモーションが展開される映画作品は注目を浴びます。
陽の当たらないテーマだと、映画配給会社も含めて、潤沢に資金を集める事もできずに、小規模な映画作品になります。
映画「こどもしょくどう」は、たまたま、知り合いの子役が出演しているという情報を得て、Amazonプライム・ビデオで視聴する機会を得ました。
先進国の中では突出して 「相対的な貧困状態」にある子どもが多い現代の日本。
厚生労働省発表の「子供の相対的貧困率」は16.3%に上り、6人に1人の子どもが貧困状態にあるといいます。こうした中、子どもの貧困対策のひとつとして注目を集めたのが「こども食堂」です。現在は貧困対策としてだけでなく、地域のコミュニティの場として、役所や地元企業、住民たちの協力により全国に広がり、運営形態は様々ですが、子ども食堂とされる場所は全国に2000か所以上あると言われています。場所、食事、時間帯など運営者によって変わりますが、基本的には、無料または数百円で子どもたちに食事を提供するスタイルです。
ただし、ボランティアによる運営も多く、子ども食堂を続けることの難しさや、地域の理解、本当に温かい食事を必要としている子どもに届いているのかなど、課題も出始めています。(映画「こどもしょくどう」オフィシャルサイトより)
今、子どもたちの貧困は、まともな食事を取れないレベルまで到達しているのが現実です。
結果として、各地に「子ども食堂」が生まれ、運営されいますが、課題を抱えて維持するのも大変だと耳にします。
明らかに、社会的弱者に対して冷たい国になり、「子ども食堂」を利用するしかない、彼らの人生を考えると、飽食な国の裏側の大きな問題を解決しなければいけないと感じます。
見て見ぬ振りをする、余計なことはしたくない空気
食事にすら困って「子ども食堂」がある社会なのに、ショッピングセンターのフードコートでは食べ残す子ども達がいるのが、今の日本社会です。
フードロスト騒がれているのに、食事も生活もロスだらけな子どもが生きている現実。
結局、この状況を見て見ぬ振りをする、余計なことはしたくない空気が、都合の悪いものを遮断しています。
貧富の差がない、平等社会が日本というのは、20世紀後半までの話。
現在は、明らかに貧富の差がついていて、子どもたちにとってはリカバリーができないほど苦しい状況に追いやられている姿を視界から消しているのです。
育ち盛りで、お腹いっぱい食べたい子どもたちに食事が行き届かないのは、どう考えても不幸な社会です。
子ども食堂があることで、温かい食事を味わえるささやかな喜びを提供できる
私の住む地域にも「子ども食堂」があって、月に1回は、小学生以下に無料で食事を提供しています。(コロナ前の話)
「子ども食堂」の運営を手伝っている、知り合いに聞いたところ、実際の厳しい状況を耳にしました。
今、温かい食事を味わえるささやかな喜びを贅沢と感じなければいけない、日本人の子どもがいるというのは、どういう事なのでしょうか?
もちろん、競争社会の中で敗れたり、病気などの問題を抱えて、親が生活難になると必然的に、子どもにも波及するのは仕方ありません。
以前なら、ご飯をいっぱい食べさせてくれる、友達の家、知り合いの人って、近くに少しはいたような気がしますが、今は見当たりません。
つまり、一般の人の視界に入らない存在だと忘れられてしまうのです。
彼らは、日本の未来を背負うべき貴重な存在なのに、食事すら足りない状況というのは、生活水準として、先進国とは言えないと思います。
食料の分配を公平にしよう!とは言わないけれど、圧倒的不足は解消しなければならない
映画のラストシーン、公的機関の力を借りていく二人の少女の姿を見ていると、食料の分配を公平にしよう!と言いたくなってしまいます。
まして、住む場所も含めて、追い込まれていたのに、周りの大人たちは、手を差し伸べることすら躊躇していました。
「贅沢は敵だ!」などと言うつもりはありません。
最低限の生活が維持できない子どもたちを見捨てずに、育てていく、日本社会でなければならないと考えさせられました。
子役たちと俳優たちが淡々と描く作品は、全体として地味な感じはしましたが、「子ども食堂」の存在を、より多くの人に知ってもらうためには必要です。
お時間があれば、ぜひ、一度、見て、考えてもらいたい作品です。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。