ドラマ「監察医 朝顔」は、家族の変化の物語を丁寧に描いてます!

医療漫画『監察医 朝顔』医学者の娘が発見された遺体の生きた証を見出すために、ベテラン刑事の父親とともに遺体の謎を解明していく物語

全30巻で終わった作品をフジテレビで2019年、2020年とドラマ化されました。

派手さはないものの、心が温まる作品、家族の変化の物語を丁寧に描いていて、胸に響きます。

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上野樹里、風間俊介、時任三郎、山口智子、大竹しのぶ、などを揃えた段階で完璧なドラマに

『監察医 朝顔』が連載されている頃は何も知りませんでした。

医療ドラマ系に謎解きが入る作品は、医療×刑事モノとして一定の評価を受ける作品が多いです。

このドラマは、上野樹里、風間俊介、時任三郎、山口智子、大竹しのぶ、柄本明、などの名俳優陣が揃い踏みをしているので、間違いなく良い作品になると期待できました。

キャスティングで勝ったドラマだと思います。

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家族の物語を丁寧に描くのは、誰もが弱さも、優しさも持ち備えているから

監察医(法医学者)としての朝顔先生が大奮闘するという姿もメインなはずなのに、むしろ、彼女の家族との関係性、父親、母親、夫、子供などを丁寧に描いているのが印象的です。

その家族を職場の同僚たちが理解して、フォローしてくれる姿。

昭和のドラマには絶対にない光景が広がっていきます。

家族の中で色々な課題や問題を抱えながらも、それぞれが理解、協力しながら乗り越えていくのは、心が温かくなります。

家族の誰か一人が飛び抜けているのではなく、それぞれが相手を支えながら生きている。

理想的なのに、押し付けがましさがないのは、言いたいことを我慢したり、徹底的に気持ちを吐き出して話し合っているからなのだと思います。

今の時代、家族であっても、お互いが忙しくて、相手のことに気を配れていないという話が多い中、朝顔を中心とした家族は、支え合って成り立っています。

順調で幸せだけな家族も、破綻しているだけの家族もない!変化があって当然

お互いの弱さも含めて、優しさを持って触れ合っているシーンが続くと、たまらない気持ちになります。

人は生まれ、育ち、老いていき、亡くなるのは避けられない

一方で、監察医という場面の仕事では、ご遺体の声を聞くために、解剖をしていく日常が続きます。

人間は生まれ、育ち、老いていき、いつか亡くなるという流れは避けられません。

それだけに、遺体の抱えている背景にまで入り込むのですが、あくまで、法医学者の立場で事実を拾い上げていく謙虚な姿勢は、朝顔らのメンバーで支える法医学のチームの素晴らしさです。

だからこそ、解剖前に、遺体に向かって「教えてください」と呟く、朝顔(上野樹里)のセリフは、地味なルーティンであっても深さを感じます。

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家族の関係は変化していくのは避けられない

職業ドラマの体裁よりも、家族ドラマの色合いの濃さが残るのは、朝顔と母親が、東日本大震災に遭遇したことが大きく、しかも、母親が見つからない問題が大きく横たわっています。

家族の関係は基本、親子も夫婦も変わらないものとして存在しているはずなのですが、時間の経過、お互いの変化が訪れると変わらざるを得ません。

いわゆる、マスオさん的な桑原真也(風間俊介)が、万木家に馴染んでいく姿は滑稽さを感じるほどです。

義父と同居しながら、小さな子供を一緒にフォローしていく姿。

そして、義父の生活と身体の変化。

世の中で、家族がバラバラになってしまうこともあるし、最後は、人は孤独にこの世を去るのかもしれません。

それでも、成長していく側、老いていき亡くなる側、それぞれに関係性があって、変化を受け入れていくしかありません。

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家族って何だろう?と考えたい現代の人々に触れてほしい「監察医 朝顔」

恋愛中心のドラマは盛り上がりにくい状況の中で、様々な職業の人を軸にしたワーキングドラマが増えています。

一方で、洋画にあるような何があっても家族を全力で守り大切にするという価値観を強烈に押し出す作品に、日本人は少し引き気味になります。(オーバーすぎる印象が残るからだと思いますが)

それでも、家族って何だろう?と、現代の我々が思い悩む場面が多いからこそ、『監察医 朝顔』には引き寄せられる温かさがあるのだと思います。

身近な相手を思いやり、向き合い、信じて、支え合う。

当たり前のことが欠けていることで、世の中の家族に問題が増えているのではないでしょうか。

私には、そんな問題提起を訴えかけているような作品に『監察医 朝顔』 は感じられました。

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安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。