【WOWOWドラマ】「チキンレース」(2013年)を見て、45年の眠りから覚めたらどうなるのか想像してほしい

事故の影響で眠り続ける患者が出てくるドラマなどの作品はありますが、長い年月を経て、目を覚ましていくストーリーは稀な感じがします。

ドラマ「チキンレース」では、若手男子看護師の神谷猛(岡田将生)と、19歳で事故に遭ってから45年間眠り続けている飛田譲(寺尾聰)の二人の奇妙な信頼関係の物語。

Amazonプライムビデオでオススメされた映画かと思いきや、WOWOWのドラマだったことをエンディングで気づきました。

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文化庁芸術祭 テレビ・ドラマ部門 優秀賞受賞だけの価値がある!

WOWOWの作品は、動画配信サービスが始まる前から、有料テレビ放送をやってきただけに、制作作品のクオリティの高さ、地上波ではできないテーマなどに切れ込んできた作品力があります。

今回の「チキンレース」も、長い時間から目覚めて、時代差のギャップを感じるというエンタメ系の設定に走りがちですが、WOWOWだけに深い作品に仕上げて、平成25年度文化庁芸術祭 テレビ・ドラマ部門 優秀賞を受賞するだけの価値があります。

面白さだけでなく、考えさせられる点もあるので、秀逸です。

目を覚さない患者に話しかけると、ちゃんと聞いているもの!

45年も眠ったままの患者に、看護師がひたすら声をかけて、独り言の壁打ちのように話しかける姿なんて、他人は見えないものの、現実にはあり得そうな設定です。

人間の五感の中で、死の間際まで残るのは、聴覚だと言われています。

今回も、目を覚ました患者は、会話の内容を覚えているという驚きの展開。

どう考えても、45年も目を覚さなければ、体力も、現実への適応力も簡単ではないので、リハビリをしたところで、動ける身体、コンディションになるとは考えにくいでしょう。

数日ベットで横になって入院しただけで、筋力が落ちて大変なのに、時間の長さを考えると無理があります。

ましてや、時代のギャップを感じたり、自分の容姿が、若者から高齢者になっている時点で絶望を感じて、気絶してしまうのではないでしょうか。

おっさんが若者に「おっさん」というのがたまらない!

「チキンレース」の中で、寺尾聰さんが、岡田将生さんに向かって

「おい!おっさん」

というフレーズが何度も繰り返されます。

どう考えても、立場が逆ですが、19歳のまま、時を失っただけに、自分より年上に見える相手を、おっさん呼ばわりしても仕方ないのかもしれません。

何度も繰り返されるセリフ

「おい!おっさん」

は、何度聞いても笑ってしまいました。

岡田将生さんは、医師よりも看護師向き?「ザ・トラベルナース」も熱演してる!

男性看護師という役柄の岡田将生さんを見て、私は、どこかで見たことがある姿だと気がつきました。

2022年秋、テレビ朝日系のドラマ「ザ・トラベルナース」で、スーパーナースを中井貴一と二人で演じてい他のを思い出したのです。

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もちろん、10歳近く年齢を重ねただけに、役者としても、力量を上げていましたし、設定も、スーパーナースなので、レベルが違いましたが、男性看護師という設定は同じです。

ドラマといえば、刑事モノ、医療モノ、職業モノ、恋愛モノ、学園モノの5つのジャンルが主力ですが、その中でも医療ドラマは乱発状態です。

腕のいい医者か、人間味あふれるドクターか、みたいな話に終止して、看護師は、どうしてもサポート役という印象が強くなります。

岡田さんの場合、再度、男性看護師を演じるオファーを受けるあたり、要望なのか、雰囲気なのか、タイプとして看護師向きの印象を与えるキャラクターなのかもしれません。

取り戻せない時間について考えさせられる

人生は1日1日を積み重ねて生きていくものという固定概念があるものの、今回のように、長年、眠って過ごして歳を重ねてしまうような人にとって、絶対に取り戻すことができない時間があります。

周りの人間は歳をとり、自らは空白の時間が存在します。

この時間の問題って、金銭にも置き換えることはできません。

帰ってこない時間というものが長くあった場合、人生をどう捉えるのでしょうか。

「チキンレース」の後半にイキイキと生きる選択を選んだものの、実際は絶望をしてしまうのではないでしょうか?

ぜひ、機会があれば、一度見てほしいドラマ作品です。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。