『音楽と生命』というタイトルのミスマッチ感は音楽家と生物学者の対談と思うと納得

ミュージシャンとして天才だった、坂本龍一(2023年没)を知るために、彼の書籍を読もうと、読書会の中で決まったので、先月の『新版 縄文聖地巡礼』に続き、『音楽と生命』を読むに至りました。

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ロゴスとピシュスについて音楽家と生物学者が対話

『音楽と生命』の中で、繰り返されながら展開された2つのキーワードが、ロゴスとミュトスでした。

ロゴス(logos):論理・言葉・真理などを表す哲学的または神学的概念

ピシュス(physis):ありのままの自然のこと

対立語のようで、世界観が異なる単語のようにも感じつつ、坂本龍一と福岡伸一の二人は対話を続けていく一冊です。

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ピシュスが我々の日常に必要と感じられるのかどうか

ピシュスという存在を理解できないわけではないものの、日常に必要と感じるかどうかを、この『音楽と生命』を読みみながら考えていました。

古代の音楽は、ありのままの自然と変わらない姿は想像ができますが、現代の音楽もピシュスを意識しないのではないでしょうか。

論理・言語・真理などのロゴスは、日常のベースに染み付いているとは感じます。

それだけに、ロゴスとピシュスが対立する軸で話が進んでいるのが、違和感が後を引きながら最後まで読み終えました。

ピシュスを生物学者が意識するのが独特だったから

音楽家の坂本龍一さんがピシュスを意識して創作活動をするのは理解できないわけではありません。

一方で、生物学者の福岡伸一さんが、ロゴスを意識しながらも、動的平衡を意識している点はわかりました。

とはいうものの、生命の世界は、ピシュスが前提として捉えるというのは、生物学をこの軸で考えるのは、独特の世界観のように感じました。

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私はロゴスにはエトスとパトスがセットだと捉えている

アリストテレスが述べた「論理(ロゴス)」「信頼(エトス)」「情熱(パトス)」という3つの要素だというのは有名な話。

人間にとって不可欠な3要素として、論理、信頼、情熱なのは言うまでもありません。

それだけにロジカルであるロゴスと対峙しそうなのは、エモーショナルなパトス(情熱)と言う理屈の方が頭に入りやすいのではないでしょうか。

この本での対立軸が最後までしっくりとしないのは、私の前提となるロゴスとパトス(おそらく、高校生の倫理で習ったような気がする)の世界観が染み付いているからなのだと考えています。

天才同士の対話が素人に理解できなくても仕方ない

間違いなく、二人の天才同士が分野を違えども、コミュニケーションを通して理解し合う姿は想像ができました。

分野が違うから分かり合えないのではなく、違っていても、共通する思いがあると言うのは、本全体を通して理解できたし、難しくしないように二人の会話が続いていくのも良かったです。

ただ、最後まで、二人の世界観の真髄は私には響かなかったのは、きっと、私が凡人だからだと諦めました。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。