著者:凪野悠久(なぎの ゆうきゅう)、監修:仮屋暢聡(かりや のぶとし)の本『
うつ病を患って苦しむ初老の著者が、自分は、発達障害がベースにあり、その二次障害だったと告白するというポイントが最も驚きました。
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発達障害という言葉は、子供のものだと思っていなかった?
「発達障害」(developmental disorder)という言葉の響きのせいかもしれないですが、日本では、子ども時代の問題だと認識されていないでしょうか。
発達障害という概念が我が国に導入されたのは 1980 年代であるが、アメリカでは学校教育の中で問題に なったものがやがて精神科を中心とした医療現場にも 広がった。我が国でも徐々にこの概念が受け入れられ るようになり、まず「キレル子ども」や学級崩壊の根底に発達障害があるのではないかと言われた。(発達障害の現状から学ぶ──健康教育の観点を踏まえて、発達障害を考える)
ただ、最近、大人の発達障害が取り上げられて、ADHDの境界線という話題も耳にしますが、考えてみれば、話題になる前から、「発達障害」の傾向を持つ、若者がいて、その方々は間違いなく、成長して、大人になり、老人になろうとしているのです。
周りとの関係性がうまくいかず、うつ病に陥った著者が気づいた現実
『
成人した人たちが、何らかの問題を起因として、「うつ病」などの精神疾患に陥る話は、身近で耳にすることは普通になっています。
カミングアウトしやすくなったというべきか、それだけ罹患者が増えて、精神科や心療内科、それらのクリニックを開業する病院も増えました。
凪野さんは、自分の人生を振り返り、発達障害を抱えており、その二次障害として、自分がうつ病になったと認めて書かれたことは、大変重いものです。
日本の子供たちの発達障害児は増えてます。
特別支援学級、特別支援学校などが増えてきたことで、隔離・選別されている状況で、昔なら、普通学級の少し変わった子だったのに、離されているのが現実です。
その子どもたちが成長した結果、うつ病などの各種精神疾患の症状に襲われて生きていくことを考えると本人も、家族、周囲の人たちも大変なのは言うまでもありません。
うつ病は「心の風邪」と気軽に言われたけれども
誰にとっても、精神疾患は身近になったのは、うつ病は「心の風邪」と言うフレーズを耳にしてからではないでしょうか。
おそらく、精神疾患の重さを感じる世間に向けて、気軽さを伝えるために取り組んだのだと思います。
もちろん、「うつ」状態と「うつ病」は異なります。
気分の浮き沈みレベルであれば、誰にだって訪れます。
医療機関に行き、「うつ病」(他の精神疾患も含む)と診断されると、薬を処方されたりして、寛解・完治に向けて、長期戦となっていきます。
本人のメンタルコンディションとしては、なかなか完全回復するには大変なケースが多くて、実際、苦しいですし、周囲の理解を得られるかも大きな問題です。
到底、「心の風邪」なんて軽いレベルで済む話ではないと思います。
中高年のうつ病、精神疾患は重症になる可能性あり!
中高年のうつ病や精神疾患というのは、身体面、体力の低下とも相まって、厳しくなります。
うつ病に加えて、認知機能の低下なども加わってくると、周囲のサポートが手厚くないとカバーしきれなくなるのが中高年です。
障害者雇用枠で働くとしても、歳を重ねてた結果、自分の都合や事情を全面に出していく傾向が強いと聞きました。
つまり、心身全体のコンディション不良となり、相手に依存や他責になるか、自分の生きる価値を考えて苦しむか、という傾向はまちまちですが、深刻な状態として重症に陥るケースがあると聞いたことがあります。
人生の年輪を重ねたことで、症状が重くなり、改善するためには、薬を飲み、生活習慣を変えるという道しかないのだとしたら、終わりの見えない状況に耐えられない気持ちになるというのも納得できます。
中高年のコンディション不良は健康情報の理解力不足がある
『
中高年のコンディション不良は、日常に忙殺され過ぎてしまい、正しい健康情報の理解が足りていないことが原因だと感じました。
アンテナを張り、最新の正しい情報を収集して、自ら対策できることを少しずつでも取り組んでいく。
凪野さんほど自分を晒す方は少ないと思いますが、自分の特性・個性を理解しながら、周囲との関係、仕事や家族との付き合い方を乗り切ることは大変だと思います。
それでも、自分の人生を全うできるように生き抜くのは難問ではありますが、この壁を乗り越えていける道を探っていきましょう!
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。