「カメラを止めるな!」が大ヒットをしている理由はどこにある?
『映画「カメラを止めるな!」は事前に情報を持たないで、見に行くのがいいよ』
『つべこべ言わずに「カメラを止めるな!」を見に行くといいよ』
SNSや知人から、聞いていた「カメラを止めるな!」
監督&俳優養成スクール・ENBUゼミナールの《シネマプロジェクト》第7弾作品として「カメラを止めるな」は制作されています。
有名な監督でも役者も出ていない、インディーズ映画が、どうしてここまでブレイクしたのだろうか?
2017年11月に先行公開。その後、国内及び海外の映画賞を数々受賞するという展開。
2018年6月に日本国内で凱旋上映。
自主制作的な映画が、SNSと口コミのパワーを得て、アスミック・エースとの共同配給ということで、上映拡大が続いている。
2018年8月末時点で累計100万人の観客動員を突破し、2018年9月2日までの興行収入は16億円を越えている。
映画自身の面白さについては、語る人は多いので、私は、このとんでもない大ヒットが生まれた理由をまとめてみたい。
クラウドファンティングを活用して映画を製作する=巻き込む人を増やす作戦
映画制作にはコストがかかる、大々的な宣伝活動もして、SNSも活用するのが普通の出来事。
ただ、実際は、人気ドラマや原作をもとに、人気のある俳優を使って、各メディアで宣伝を仕掛けて、なんとか観客動員を集めている映画が多い。
批判するわけではないが、某テレビ局のドラマを映画化した作品は、今までにないほどの予算を投下して、出演者が番組やメディアに露出しまくったと言う。当然、目にする機会が増えることで、劇場へ観客は足を運んで、ヒット作品のように見える。これは、一般の観客を、作品を見たいというモチベーションよりは、何度も目にするから見ておこうという、消極的な理由で足を運ばせているのではないだろうか?
(宣伝費という意味では莫大なコストをかけているので、費用対効果で経営的な判断をしたら、微妙なのかもしれない)
「カメラを止めるな!」は最初から、クラウドファンティングを活用して、個人から小額のお金を集めるという作戦を使った。
自主制作的な彼らには、ギャラを含めてお金を得ることよりも、映画を作ることに熱意を傾けたかったのでしょう。
人生初のクラウドファンディングに挑戦することにしました。正直、個人の人様にお金を支援して頂いて映画を創る事に少なからず抵抗はありました。それはやはり支援頂いた人の数だけ責任を背負う事になるからです。でも今回、その責任を背負ってみようと思いました。
大人が大マジメに説得力のある大嘘をつくにはお金が必要です。少ないながらもスタッフにもちゃんとギャラを支払いたい、この映画に賭けてくれたシネマプロジェクトの俳優達にも少しでも良い環境で芝居をしてもらいたい。
自分にとって、支援頂いた方々の背中のそれは、責任という重みとしてだけではなく、背中を押してくれる風にもなるだろうと、そう思っています。
自分には現実を描く映画は創れないけど、愉快痛快な大嘘で誰かの現実を変えることならできるかもしれない。思春期の頃、大嘘に満ちたアメリカ映画たちが、僕の現実を変えたように。映画の愛、大嘘に満ちた最高の娯楽映画を創ります。 (上田慎一郎監督)
クラウドファンティングで映画製作の仕組みの裏側
この映画は、映画監督や俳優を目指すための専門学校「ENBUゼミナール」とMOTIONGALLERYが手を組み、キュレーションページも用意してきたという前提があります。
しかも、映画とクリエイティブを愛する人たちの集う、クラウドファンティングサイトを用いることで、ヒットを生み出す土壌をつくり出しました。
制作後に、露出や告知を考えるというのではなく、制作企画の時点で興味がある方々を巻き込んでいく手法が見事にハマったのです。
さらに、制作後、日本国内公開よりも、海外に展開するというやり方も斬新。
ムーブメントを国内で作り、海外に送り出すといのはアニメなどの世界ではスタンダードです。
今回は、海外で公開して、逆輸入という上陸の仕方を図った点も特徴的です。
だからこそ、字幕制作などのコストをクラウドファンティングで集めようと考えて仕掛けています。
上田慎一郎監督による長編映画『カメラを止めるな!』(仮)への製作上映支援プロジェクト!
162人から、1,569,000円の資金を集めることで、クラウドファンティングは成功を納め、この映画のヒットは予測可能な土壌ができあがっていました。
クラウドファンティングは広がっていますが、どちらかといえば、プロダクトを作るまでの前段階での資金を集めることが目的化しています。もちろん、企画次第では大成功となるものもあります。
あくまで、クラウドファンティングもヒットにつなげるためのツールの1つとして考えて設計して、様々な巻き込み作戦を仕掛けたこと(意図的か、偶然なのかはわかりません)が、現在、多くの方が、評判、口コミなどを受けて、映画館に足を運んでいます。
「カメラを止めるな!」の映画の感想とまとめ
ゾンビ映画をノーカットで作り番組をライブ放映するという、信じられない企画が前半を後世しています。誰もがイメージできるゾンビ映画の中に、リアルなゾンビがいて、映画とリアルを混ぜ合わせたような展開。
ここで終わるのではなく、このゾンビ映画を作る企画や工程の裏話を軸に展開する後半の物語。
完成度として高い、低いは別として、メイキングではない形で映画の裏話を見せてしまうことは、現役の俳優にも賞賛のコメントをもらえているのも納得できます。
2018年公開時のキャッチフレーズ
「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」
「無名の新人監督と俳優達が創ったウルトラ娯楽作」
全米も泣かなければ、VFX(CGと実写部分を組み合わせる、Visual Effectsのこと)で驚きの映像もありません。
超有名な俳優もいません。B級、インディーズらしさをもちながらも、見る人を楽しめせることができたのは、作品のコンセプト作りを二部構成にしたことと、お金をかけずに人を巻き込む手法がはまったという2点が効いています。
同時期に公開している、どの映画よりも既成概念を飛び越えて、やり尽くした映画だからこそ、映画を見た人が内容を批評してはいないのです。
「とにかく見た方がいいよ。内容の良し悪しじゃないから」
気になってしまい、結局、誰かと映画館に足を運んで見てしまおうと思える作品なのです。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。