「複業サミット」って響きに惹かれませんか?
本も、イベントもタイトルって、自分に刺さるポイントがあると、とても気になります。
今回は、「複業」×「サミット」という言葉の組み合わせに引き寄せられました。
「副業」ではなく「複業」にしている時点で私にはヒットするのは当然です。
今年の夏、突如、大人の自由研究として、染谷昌利さんの『複業のトリセツ(DMM PUBLISHING)』の発売前の校正のお手伝いをさせてもらいました。
プロではないので、細かいことはできなかったものの、一読者として本気で細かく読み込む作業を担当しました。私にできたことは、ほんの小さな表現や文字のチェックに過ぎませんでしたが。
この本以前から、私は、「複業」という考え方に興味関心がありました。
これからの複業のあり方を、一緒に考えるというスタンスでイベントを主催したナレッジワーカーズインスティテュート株式会社、プロフェッショナル&パラレルキャリア「フリーランス協会」の活動については何も調べずに参加を決めていました。
副業ではなく復業という言葉を使う理由は
副業という言葉は、昔から使い古された言葉で、本業以外のもう一つのサブ的な収入源という意味合いで使われています。
私は、メインとサブの2つだけを働き方の構成とすることに違和感があります。1つ1つの稼ぎ口は小さくても、複数の仕事・収入源を持てた方が人生のポートフォリオとして安定するのではないかと考えているからです。
また、兼業という言葉も子供の頃から耳にしていました。週末に家業の農家を手伝い、平日は外で勤める人がいるというのは、小学校の社会科で習ったことを鮮明に覚えています。
田舎に行けば、複数の生業を持つことは特別なことでないのに、都心では、1人1つの仕事だけを行なっている不思議さ。収入の安定度やライフスタイルの変化もあるので、兼業は減り、副業という言葉だけが生き残ってきました。
この「副業解禁」を後押ししたのが政府の「働き方改革」です。あくまでもお小遣い程度を稼ぐ方法としてではなく、個人や組織、社会が抱える大きな課題を解決するための手法として「複業」が注目されています。
この背景には、リンダ・グラッドンの『ライフシフト』と『ワークシフト』を読んで、驚きと何かに目覚めたアーリーアダブターの存在があります。
人生100年時代にどうやって生きるのか、という大テーマを掲げた瞬間に人生の行き方を誰もが見直し、多様な働き方について考えるようになりました。
今までの3ステップのシンプルな働き方・生き方ではないキャリアの築き方を模索しようとすると、パラレルキャリア・パラレルワーカーへ意識が向かいます。
パラレルキャリアの専門家といえば、石山恒貴先生!
イベントのメインゲスト2名に注目しました。
●経済産業省 産業人材政策担当参事官 伊藤 禎則
●法政大学大学院政策創造研究科 教授 石山 恒貴
経産省の方の話も聞きたいと思ったのですが、それよりも、パラレルキャリアの専門家、石山 恒貴教授に再会できることに期待していたのです。
私が、自分でサードプレイス ・ラボというイベント・セミナーなのか、コミュニティなのか、定かではないものを立ち上げようとしたタイミングで、ヒントになったのが、石山先生の本でした。
同時期に、偶然にも、あるイベントで石山先生とご挨拶をさせてもらうことができたのを強く覚えています。
当日、休憩時間に、挨拶に伺うと、石山先生が私のことを覚えていてくれたことに感動しました。
この【サードプレイス 】ブログで大学院生、片岡 亜紀子さんの研究論文を一部取り上げたことにお礼の言葉をいただいたのです。
地域コミュニティにおけるサードプレイスの役割と効果 【法政大学 地域研究】
「伝えたいポイントをまとめていただき、学生も喜んでいたのですよ。お会いして、お礼を言いたかったです。」
私も、サードプレイス について実践しようと思い、色々と試行錯誤し、考えているうちに、論文に出会いました。私の頭の中を整理してくれる内容が嬉しくて、引用をさせてもらい記事を書きました。
複数のワークを4つに分ける!
石山先生に、複数のワーク(社会活動)を4つに分けた点を解説してもらえました。
有給ワーク:雇用、自営、兼業・副業など
家族ワーク:家事、育児、介護など
ギフトワーク:ボランティア、NPO、社会活動など
学習ワーク:学びなおし、リカレント教育、社会人大学院、勉強会など
確かに、これらを組み合わせて生きると人生は多彩になり、面白く過ごせるのだと納得しました。
私自身、バランスはこの図のようにキレイにまとまっていませんが、4つのワークで成り立っています。サードプレイスの伝道師なのに、4つに分けていいのでしょうか。
おそらく、私の「拡張」概念は、ギフトワークと学習ワークをクロスさせて1つのカテゴリーに捉えているから問題ありません。
数年前までであれば、「余暇」という言葉の意味合いに含まれていたものを、もっと大切にして、そこに集う仲間・コミュニティを大事にする価値を伝えようとしているのが、私のサードプレイス活動だと理解できました。
全体として、盛り上がり、楽しいイベントでした。副業を認める企業・認められなくても勝手にやる個人、など色々な切り口の考え方、スタイルがあることを知り、これからの時代に複業が必要になってくるムーブメントが起こることを予感させられました。
第2回以降も開催されるようなので、代表の塚本恭之さんに期待しつつ、私も何らかの形で貢献したいと思っています。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。