必ず結果を出す方法 『続ける脳』茂木健一郎から「グリット」を学ぶ

何をやっても続かない。あきらめてしまうと嘆く人は多いです。

子供の頃になりたかった、大人になれていないから。

新しい商品やサービスを期待して購入してもうまくいかないから。

理由は人それぞれですが、誰もが続かないことに対して嘆いています。

今回、茂木健一郎さんの『続ける脳』を読んで「グリット」について考えてみました。

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グリットスコア(スケール)をやってみたら、3.7でした

アンジェラ・ダックワースのやり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』が有名な一冊で、ビジネス書や自己啓発書などを読む人は一度は目を通したことがあるでしょう。

やり抜く力、グリットを持てるかどうかが、大事。

そんなことはわかっているけども、できないから悩んでいるというのが、多くの人の本音。

そこで、「やり抜く力」を測れるグリット・スケールというもので自分のスコアを出してみました。

私は、3.7というスコアを得られました。

気分が上々の時にやれば、4.0を超えるかもしれず、自暴自棄で苦しんでいたら2.5に落ち込むかもしれません。

このスコアは、意外にも、やってみるタイミングの自分の置かれている状況で数値が変わりそうな気がします。

茂木健一郎さんが脳科学の視点から「継続する脳」を解説

継続することによって「支配する私」と「支配される私」、二人の私が鍛えられて、全部が大きくなっていくのです。

茂木さんは、継続=完璧とは言い切っていません。

支配されながらやっての継続では意味がなく、自発的にやることに意味があるのです。

例えば、健康のためにダイエットを医師から勧められるよりも、自分のコンディションの悪さを考えて自ら目標を決めてダイエットをすることと比較すると、後者の方がうまくいくということになります。(なかなか、ダイエットの場合、欲求や生活習慣との戦いがあるので、自己解決できない人が多いですが)

なぜなら、継続が途絶えるのは、当たり前だからです。
どんな人間でも、一日も休まずに、一つのことを続けるなんて、まず無理です。
続けるよりも大切なのは、できなかった時に次の日からまたリスタートできるかどうか。

茂木さんだって、完璧主義的な継続は無理だと断言しています。

三日坊主でもいい、三日続いたことを認めてあげて、リスタートすればいい。

驚き!目標はいっていけない!

今回の『続ける脳』は基本的に納得しまくる一冊だったのですが、一箇所だけ意外な点がありました。

目標を他人に宣言すると、「目標に近づいた気分」になってしまうと考えられるのです。実際には、公言するだけでは近づいていないのですが、達成した気分になり、努力を怠ってしまいます。

この部分は、違和感が残りました。

予祝によって、前もって達成した自分をイメージして、自分も他人もワクワクするという考え方を支持しているので、他言無用という目標のスタイルは内向きすぎるように感じたからです。

もちろん、年初の誓いを立てただけで満足してしまい、年末にはその誓いの中身を覚えていない人が多いことから察するに、目標を公言しても、自分自身が絶対に忘れないハートを持つことがグリットするという意味なのだと私は理解して今う。

他人の評価ではなく、多様化した評価を持つ

どうしても、人は、自己評価よりも、他人からの評価が気になるもの。

他人からの評価はある意味、無責任なものが多くないでしょうか。

テレビの情報番組のゲストコメンテーターがいい例です。

彼らは、世間的に批判や非難のスタンスでコメントした方が印象が強くなるために言葉を発していますが、本音の部分では別のことを考えているかもしれません。

ましてや、自己の発言や考え方の間違いなどがあっても、スルーされています。

その無責任に共感しているとしたら、他人の無責任な評価を賞賛することになり、事実と方向性が異なっていくこともあるでしょう。

それぐらい、他人の評価は無責任で適当であると割り切ってしまうスタンスが大切です。

一方で、自己評価が厳しい場合も問題があります。

自分ができていることに対して、素直に自分を認めるスタンスを保てないといけません。

多様な評価軸をもって、向き合うことにより、できていることを認めて、できていないことを残念に思うのではなくて、リスタートできるような設定に変えること。

ここが難しいのですが、続ける上で大事なポイントだと思います。

今、ここに集中する、フローな状態を作れ

マインドフルネスの世界でなくても、目の前のことにどれだけ集中できるのか。

ここは本当に重要なことなのですが、誰もが何かをしながら、他のことが気になりやすい。

仕事をしながらも、家庭のことが気になったり、彼女といても、友人からの遊びの誘いの返答を考えている。

誰もが、目の前のことに集中していない時間が多くないでしょうか。

私も、上の空的に他のことを考えていることがあります。

一つの仕事中に別の仕事を考えていることだってあります。

結果として、余計な時間がかかったり、ミスを呼ぶのはこういうマルチタスクな状態の時なのです。

むしろ、一つのことに無我夢中になっている、フローな状態だと集中力が研ぎ澄まされているので、ものすごくアウトプットが良いものになっています。

当然、気持ちもいい状態です。

100%常にフローにはなれなくても、今ここに集中しようと思う時間を増やせることが続ける脳を身につける上では重要なのだと理解できました。

挫折の乗り越え方と子どもの継続力を伸ばし方

この『続ける脳』の後半が挫折の乗り越え方(向き合い方)と子どもの継続力について書かれています。

挫折がない人生なんて、ほとんどありえません。

世の中の成功者と呼ばれる人たちにだって、何らかの挫折があります。

問題は、その挫折をどう受け止めていくのかということ。

特に、感情と論理を切り離すことが鍵になると茂木さんはおっしゃっています。

事実認識として理解できたことであっても、感情の面では納得できずに苦しむ場面って、人生には絶対にあります。

逆に、感情としては認められても、論理的に考えたら間違った判断を下すこともあります。

この2つを切り離すこと、両方の存在があると意識できる自己であれば良いのです。

最近、私は、自分のことをロジエモンな人間だと公言しています。

ロジカルに考える人間でありながらも、エモーショナルな感情の人間であり、両者のバランスを意識している軸を忘れないために名乗っています。

どちらかだけに価値観を偏らせると、生きるのが苦しくなります。

論理的判断が必要ならば、感情を抑えなければいけないと感じる状況もあります。

感情が爆発して、非論理的な発言をしている自分がいても認めています。

どちらもバランスよく完璧にしようとは思いません。

どちらかに偏っている状態に気づいているだけの冷静さが欲しいと願っています。

もちろん、このスタンスはゆくゆく、自分の子どもや若者世代には引き継いでいきたいと思っています。

子どもが夢中になれる環境・機会をどうやって大人たちが作ってあげられるのか。

しかも与えられるゲームや遊びではなく、自分たちで考えて、没頭できるものを見つけて、続けていければ、自信を持った大人になってくれるはずだと確信しています。

色々な意味で、『続ける脳』は考えさせられる一冊です。オススメします。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。