【高知】「本読み会」の取り組みで高齢者と子供たちのコミュニティを生む

地方で活動するサードプレイスなものを探したい。

そんな思いで色々調べていたところ、高知発の「本読み会」というものを見つけました。

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森本ちかさんのビジョンに支えられた「本読み会」

子育てをしていると絵本という存在と触れ合います。

その絵本との出会いから高知で「えほんの店コッコ・サン」を開店させて20年も続けている、森本ちかさんが始めた活動に「本読み会」があります。

絵本がつなぐ高齢者と子どもたち: 高知発「本読み会」がコミュニティを再生』を読ませていただき、ほっこりしながらも高齢者と子どもたちをつなぐ方法について考えさせられました。

「本読み会」は「読み聞かせ」とは違う

「本読み会」って、要するに、読み聞かせサークルみたいなものでしょ!

言葉の響きからすると、そんなイメージを持たられますが、明らかに違います。

「読み聞かせ」(会)とは

・読み手はひとり、聞き手は多数

読み手が聞き手の年齢にあわせた本を選ぶ

・詠み手は事前に読み方を練習する(大きな声でゆっくりと、などの技術的な練習)

というものになります。

「本読み会」(活動)とは

・読み手はひとり、聞き手もひとり

・誰にどの本を読んでもらうかは聞き手である子どもが選ぶ

・読み方は練習しない

・読み手と聞き手のあいだに、双方向性のコミュニケーションがある

絵本がつなぐ高齢者と子どもたち: 高知発「本読み会」がコミュニティを再生』の著者、森本ちかさんが対比してくれているポイントです。

ここでいう読み手とは、大人(高齢者)であり、聞き手は子どもを指します。

似てあらざるものだと感じます。

つまり、1対1で子どもからアプローチして本を選んで読んでもらうのは偶然の出会い、になっているのです。

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絵本ビジネスは儲からない、注目は限定的なもの

「絵本は世の中にたくさんあるものの、ビジネスという側面で考えると儲かるものではありません」

このブログで何度も紹介している、神保町唯一のこどもの本専門店&カフェの「ブックハウスカフェ」のオーナーの今本義子さんも仰っていました。

読書のターゲットが子どもと限定的ですし、同じ本を繰り返し読んだり、図書館で大量に読むとしても、手元に購入して絵本や児童書を山のようにある家庭は少ないもの。

当然、絵本作家と聞いて名前が出てくる人が浮かばないのも事実。

注目は限定的なもので、採算性を考えたら、社会的意義とか、将来の世代への貢献にはなるものの、厳しいのが現実です。

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「えほんの店コッコ・サン」は高知県内で選書会を学校で展開

絵本屋さんとして、お客さんを待っていても、経営は厳しいもの。

そこで、「えほんの店コッコ・サン」では、地元の小中学校の選書会に関わり、多くの本に子どもたちに触れてもらう機会を設けました。

学校の図書室を楽しい場所にしてあげられたら、子どもたちは色々な本を読んでくれるはず。

子どもたちが選んだ本が図書館(図書室)に入ってくるということで満足度アップ。

この地道な活動が、森本さんの「えほんの店コッコ・サン」を知ってもらうことにつながったようです。

子どもが選んだ本を高齢者が読んでくれる「本読み会」の良さ

「六十五歳以上の高齢者が、三冊以上の絵本を持っている日本にする」

森本ちかさんの掲げたビジョンがとても素晴らしい。

絵本=子ども という前提ではなく、絵本と関わる高齢者が心の脳に届くということを前提に「本読み会」を定着させることに成功しているのです。

絵本を読む練習は入らずに、突然、渡された一冊の絵本(仕掛け本など)を子どもと一緒に読む。

子どもからすれば、自分の祖父母でもない高齢者と触れ合って、読んでもらうなんて、なかなかできない経験です。

それも、1対1で読んでくれることで、お互いのコミュニケーションが図れるって、絵本の力って物凄いものがあると感じました。

森本さんは、これからの活動を続けながら、現在、NPO法人子どもと本をつなぐ会の理事長としての役割も果たしています。

今回、『絵本がつなぐ高齢者と子どもたち: 高知発「本読み会」がコミュニティを再生』を書いて、世間一般に子どもと本、高齢者と絵本、などの活動として「本読み会」を伝える一冊を世に出しました。

私の妄想「老稚園」にも「本読み会」は必要かも

少し、本の内容と脱線しますが、私が待機児童問題が解消されず、保育士不足の問題などで苦しむ実態をみて考えていた妄想を書きます。

保育園や幼稚園(合体型のこども園も含む)には、色々な未就学児である幼児が集まり、彼らの面倒やお世話をする、保育士はハードワークになっている。

一方で、日本は高齢者は増えて、高齢者施設は、各地で運営されている。

この未就学児である児童と、地域の高齢者が一緒に過ごす時間を増やすことができないだろうか、と考えた妄想が「老稚園」という存在です。

基本は、保育園や幼稚園ですが、そこに一定の時間、高齢者福祉施設などから高齢者に足を運んでもらいます。

高齢者は、激しい運動には付き合えなくても、お話をしたり、遊んだりすることはできるでしょう。

このお手伝いをしてもらっている時間に保育士は休憩を取ることができます。

また、子どもたちも、核家族でたまにしか会えない、おじいちゃん・おばあちゃんの代わりに、お年寄りという世代が違う人たちとコミュニケーションが図れる。

しかも、高齢者は、施設や病院で同世代と同じような話を繰り返すのと違い、刺激を受けることができるので、認知症予防や生きる意欲につながるのではないだろうかという勝手な考え方です。

そもそも、保育事業も、福祉事業も、厚生労働省という中央官庁につながっているのだから。

では、実際に子どもたちと高齢者が何をするのか、というアイデアの中に「本読み会」の企画はピタリとハマるような気がします。

アイデアはパクってもらって構いませんので、今の待機児童問題、高齢者福祉問題などのジョイントを考えている方、チャレンジしてくれたら応援します!

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。