2024年から流通する1万円札の図柄には渋沢栄一が決定しています。名前は知っているものの、具体的な功績や人間関係などを知らない人物ではないでしょうか。
今回、星 亮一 著『天才 渋沢栄一』を手にとって、読むことで、渋沢栄一という近代日本資本主義を作っただけでなく、徳川幕府最後の第15代将軍・徳川慶喜との関係性を知ることができました。
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渋沢栄一は、めちゃくちゃタフなビジネスマン(経営者)
渋沢栄一さんの人生を振り返る一冊を読み進めた感想としては、1人の人間として、ここまで、色々なことをやれるのは、めちゃくちゃタフなビジネスマン(経営者)という顔が浮かびました。
天才といえば1つの道を極める人が多いものです。
渋沢栄一さんは、多才な面を見せて、状況によって、自分の置かれる場所を作って、切り開いていくといった「開拓者型」の天才だったことは認めるしかありません。
パリ万国博覧会に随行できたことが渋沢栄一の人生を変えた!
『天才 渋沢栄一』を読むと、徳川慶喜との縁と関係性の深さがよく分かります。
一橋家に仕官した渋沢栄一が、慶喜が15代将軍になる中で、幕府側の人間としてだけ、人生を終えていれば、ここまで歴史の中で、彼が注目されることはなかったはずです。
倒幕・明治維新へというタイミングで、パリ万国博覧会に随行していたことで、彼の知見は当時の世界の資本主義国家の姿を知ることになり、明治以降、様々な企業の設立に関わるという展開につながっています。
あのタイミングで、渋沢栄一が日本に留まっていたら、全く別の後半生を送った可能性があります。
江戸時代〜明治初期では資本主義国家は成立できなかったから
明治維新によって、大きく近代へ舵を切った日本ですが、誰もが近代国家の基本を知らず、海外の模倣・モデリングで乗り切るしかありませんでした。
国家財政や資本主義、株式会社経営などは、ほとんど誰もが理解できていない時代です。
大事な時期に、海外で学び、吸収をしてきたらこそ、渋沢栄一は、明治国家の立ち上げで活躍をし、民間の立場になってからも、尋常ではない数の会社設立に関わっていきます。
経験者が誰もいない世の中では、知恵や知識がある存在こそがエンジンであるため、企業の立ち上げ期に彼の存在がなければ、近代化は実現できなかったと言えます。
一方で、彼は、自分中心に財をなす欲望があったわけではないので、後半生は社会貢献事業に突き進み、『徳川慶喜公伝』刊行に向けて全力を注いでいます。
歴史の表舞台で大活躍をした人物がたくさんいるなかで、渋沢栄一は、おそらく自分をわきまえて、やるべきことに全力を注いでいた人物です。
天才だから有名になるわけではない!
今までも、天才と呼ばれる人物の伝記・著書を読んできました。
例えば、田中角栄氏を取り上げた一冊、石原慎太郎(著)『天才 』は、以前、このブログでも取り上げました。
他にも、天才と呼ばれる人物の関連著書は読んで、ブログにアップしてきました。
◆ 世の中、全ては実験!天才起業家・光本勇介さんが語る『実験思考』
◆ 映画「ボヘミアン・ラプソディ」から天才と人間性を考えてみる
◆ 天才子役はこんなに本を読んでいたのか!『まなの本棚』芦田愛菜
実際、天才は有名人だと勘違いされています。
在野には、特殊な分野における、マニアックな天才は何人もいるのですが、社会への貢献度やインパクトが限定すぎると、知られません。
私の中学時代に教わった、変わり者の理科の先生は、葉っぱが白い粉に覆われる「うどんこ病」の権威だったそうなのですが、当時も今も、有名人ではありません。
ある意味、世界的な研究をしていた天才学者に含まれるはずなのに、彼は、理科の授業を生徒たちに教え、自分の研究をコツコツとやっていたのです。
この例と比較するには、渋沢栄一のインパクトが違いすぎるのですが、彼も、歴史の教科書に名前は出てくるものの、具体的なエピソードが、当時の人物たちと比べると深く刻まれていません。
やはり、天才だからといって、有名になるわけではないのです。
人生は不確かなことにチャレンジして切り開かれるもの
渋沢栄一さんの人生の変遷を振り返ると、やはり、パリ万国博覧会のために渡欧したことの影響が拭えません。
鎖国の日本から海外に出向くというのは、事前の情報もなく、驚きと不安の連続だったに違いありません。
ただ、このチャンスを掴むために、1つでも多くの知識や情報を日本に持ち帰ろうとして、積み上げた日記(メモ)があったからこそ、彼は、明治の日本資本主義社会を生み出し、成長させていくためには不可欠な人物になったわけです。
人生は不確かなことが目の前に訪れた際に、逃げ出すことも、チャレンジすることもできます。
失敗などの不安から逃げ出す気持ちと、パイオニア精神を持ってチャレンジする気持ち、どちらで挑んでいくのかで人生は大きく変わります。
一方で、彼の敬愛していた主君、徳川慶喜は、変化の時代に対応しようとしながらも不安を抱き、判断のタイミングを間違えて、自らを世の中から消し去る道を選ぶことになりました。
人生の分岐点に置いて、リスクをとっても、チャレンジできる人間にしかたどり着けない地点が存在しています。
それは、勇気と行動力の賜物なのだと私は感じました。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。